宇宙人に転生した私、万能パワーで無敵に宇宙を大冒険!

ゆにこーん / UnicornNovel

第110話 第五ウェーブ

「ここは第五ウェーブですよ」

「「「第五ウェーブ!?」」」

 えっ、どういうこと? 私達って第二ウェーブに向かってたんだよね?
 それなのにどうして、第五ウェーブについちゃってるの?

「間違いないのかニャ? ここはホントに第五ウェーブなのかニャ?」

「はい、間違いありません。この水色の宇宙は、第五ウェーブの特徴ですから」

「宇宙にも特徴ってあるんだ……ところでチコタン、なんだか詳しいね?」

「それはまあ、第五ウェーブは私の生まれた場所なので」

「「「えっ!!」」」

 まさかの新事実! チコタンの故郷は第五ウェーブだった!
 ……まぁ、第五ウェーブとか第三ウェーブとかって言われても、正直よく分からないけどね。

「言ってませんでしたかね? 私とユイタソは第五ウェーブの生まれなのです」

「そうでしたのね……ワタクシてっきり、チコタンも第三ウェーブ出身だと思っていましたわ」

「ふふっ、私もユイタソも第三ウェーブ星人っぽい見た目なので、よく間違われるんですよ」

 え? え? 今の会話は何?
 第三ウェーブ星人っぽい……ダメだ、まったく理解できない……。
 日本人と東南アジア人の違いみたいなことかな……うーん……?

「第五ウェーブには私とユイタソの母星もあるんですよ。懐かしいですね……」

 そう言われると確かに、ユイタソちゃんの体も故郷に近づいて喜んでるみたい。
 体が震えるような、痺れるような、そんな気がする……いや、これは背中を打ってるからだ。
 いや、やっぱり帰巣本能的なものかも……いや、やっぱり……よく分からなくなってきたよ。うん、ゴチャゴチャ考えるのは止めよう。

「第五ウェーブにいるっていうことは分かったよ。だけどどうして私達は、第五ウェーブに来ちゃったんだろう? ホントは第二ウェーブに向かってたんだよね?」

「私にも理由は分かりません、不安定な境界嵐に巻き込まれたのでしょうか?」

「境界には突入していなかったはずですのに……謎ですわね……」

「ソーラのせいかもナ?」

「「「……え?」」」

「特異点のソーラと一緒だったからかもニャ。 境界のダークマターを、変な感じにしちゃったのかもニャ。 それで変な感じに巻き込まれたのかもニャ」

 いやいやミィシャン、そんなわけないでしょ!
 ……と、強く否定も出来ない。っていうか、十分あり得る話だ。

 もしかして私のせい? 私のせいで宇宙を漂流しちゃってるの?

 もしそうだったら……うーん……うん! 
 考えたって仕方ない! とにかく行動あるのみだ!!

「とりあえず、どこかの星に降りてみようか」

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