宇宙人に転生した私、万能パワーで無敵に宇宙を大冒険!

ゆにこーん / UnicornNovel

第109話 水色の宇宙

「うぅ……ん……」

 痛たた……背中を打っちゃたみたい……。
 えっと……確か境界に突入しようとして……。

「そうだ! 皆は無事!?」

「ひうぅ……頭を打っちゃいました……」

「目が回ってるニャ……グルグルだニャ……」

「うっぷ……気持ち悪いですわ……」

 よかった、とりあえず三人とも無事みたい。
 ところで一体、何がどうなったんだろう? もの凄く揺れたのは覚えてるんだけど……。
 とりあえず外の様子を確認しよう、こういう時こそ冷静にならないとね。

「どれどれ……えっ、何これ?」

 外を覗くとそこは、一面水色の世界だったよ。

 遠くにはキラキラと、星みたいな光が輝いているね。
 さらに遠くには、薄紫色の雲も浮かんでる。
 ここは空? 海? それとも宇宙なの?

「ソーラ? どうしたのかニャ?」

「なんて言うか……水色の変な感じになってるの。ここって宇宙なのかな?」

「どれどれナ……うニャ! ホントに水色だニャ!!」

「ここは……恐らく宇宙空間だと思いますわ。遠くに見える光は、きっと星の光ですわね。でも第三ウェーブの宇宙とは全然違いますわね」

「ならここは第二ウェーブかニャ? 第二ウェーブは水色の宇宙なんだナ……不思議な感じなんだナー」

 ホントに不思議な感じだ。水色の中に薄紫色の雲……ちょっとカビっぽい。
 カビ宇宙と呼ぼうかな。

「えっ、水色の宇宙!? ホントですか?」

「うん、チコタンも見てみなよ」

「ホントだ……ホントに水色です……」

「ビックリするよね。まさか第二ウェーブの宇宙は、水色だったなんてね」

「……」

 あれ、チコタン? 急に黙っちゃって、どうしたんだろう。
 ビックリしすぎて固まっちゃてるのかな?

「……ここは第二ウェーブではありません……」

「「「えっ!?」」」

 第二ウェーブじゃない? どういうこと?
 でも第三ウェーブとは全然違うし……もしかして私達、死んじゃって天国に来てるとか? 

「それじゃあチコタン、ここは一体どこなんだろう?」

「ここは……ここは第五ウェーブですよ」

 なんだ、第五ウェーブか。
 よかった、死んじゃったわけではなさそうだね……。

「って、第五ウェーブ!?」

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