僕らの異世界三人クラブ

宮居正真

異世界って?

 僕の名前は宮武卓也(みやたけたくや)という。隣にいる女の子は咲鳥嶋奈(さくとりしまな)、そして僕の後ろにいるのは弟の宮武千也(みやたけかずや)だ。
 今僕らは、いつも通りの通学をしている。ここでは、悪魔や天使や人間、吸血鬼やサキュバスらの研究を行っている。この研究所では、それぞれの種族の体のつくりについての研究をして全ての種族の長寿、健康、成長を目指し日々研究している。
 …と、表向き言われているが、本当は人間側が研究を利用して戦争を企んでいるとの情報を得ていた悪魔、天使は召喚術で強力な魔獣や神獣を呼び出して人間を滅ぼそうとして召喚に失敗した。その結果僕たちは召喚術の誤動作でこちらの世界に召喚され、悪魔たちに利用されることになる。
 ちなみに、天使側にも僕らのような人が呼び出された可能性があるらしい
 僕たちはそこで、悪魔たちに人間との戦争に参加するように言われた。(理不尽だ)
 また、この世界には魔法があるらしいので、その説明をしてもらうことに。
 この世界の全種族は魔法が扱え、それにより全ての人(種族)との会話が出来るようだ。
 悪魔達は召喚にこそ失敗はしたが、僕たちは良い研究材料になるそうなので、丁重に扱われるようだ。(戦争までの期間中は)
 そして僕たちは魔王の元へと案内されていた。(魔王ってどんなひとなのかな?)と、僕は魔王について色々な想像をしていた。
 そして…5、6mほどの大きさのある扉が目の前で開いた。キィ ️と、少しずつ音をたてて扉が完全に開いた。そこに居たのは…
 [よく来たな異界人、私はこの魔界を統べる”ガリフォード・ギマス・リファレン”という。]
 その大男は大きな声で名乗りを上げた。僕はただカッコいいと思った。嶋奈は恐怖し、千也は僕にしがみついていた。(可愛いなぁー)
 [異界人らに伝えておかねばならぬことがある。まず、貴君らの世界へは帰れぬ、次に貴君たちには研究機関学校へ通ってもらい貴君ら異界人の研究をさせてもらおう。もちろん、貴君らは客人として丁重に扱い、大部屋を用意する。さらに定期的に給金を与える。(ちなみに、給金は研究結果により変動するようだ)これは研究させてもらうためのお金ということだ。何か発言はあるか異界人!]
 ぎろっ、と魔王(ガリフォード・ギマス・リファレン)が僕らを睨んだように見えた。
 ようは何か質問があるのか、ということなのだろう。
 [はい!]
 僕は手を挙げ質問をする。
 [まず、研究の内容と学校がどのようなものなのかです。次に、この世界ひいてはこの魔界について詳しくお教え願いたいです。また、給金ってどのくらいもらえるのですか?あと、この世界の流通通貨の内訳と魔法の属性など詳細な説明をして下さい。]
 [貴君は…素晴らしい!貴君には今後に期待しておくとしよう]
 何を?と僕は思った。
そして、魔王との謁見が終わり、案内された大部屋へ来た。…確かに大きいが…。
 一軒家じゃんか!てっきり、どこかにある一室かと思ってたら、家ごと!?バカなの!さらに壁際には三つのベッドがあり、ベランダは広く、他にも多くの部屋、地下や二階など様々な良い点があった。また、キッチンは魔法で全て扱うようだ。他の家具も全て魔法で使用する類いのもののよいだった。
 …魔法を覚えないと…。
 これから大変だな…僕。

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