村人に転生したら、モンスターと会話できるようになってた。村人ライフしながらモンスター図鑑をつくろう!目指せモンスターキング!!

ピエロとサーカス

16話 怪盗グーニー

 僕たちが所有していたエリクサセットが何者かに盗まれたのだが、
 宿屋の女将のミシュカさんに尋ねると。


「そりゃ、あれだね怪盗グーニーにやられたのよ」


「その怪盗グーニーとはなんなんですか?」


「彼女は義賊みたいなもので、盗んだものを売りさばいてお金にすると貧しい人に配る人なの」


「それは非常にまずいな」


「そんなに大切なものを盗まれたの?」


「うむ、国家規模のものだ」


「ぶは」


「しかも国王の病に関するものだ」


「それってやばいじゃない」


「だからやばいと言っている、ミシュカさんは心辺りはないのですか?」


「うーんあるといえばあるんだけどね、その怪盗グーニーはドワーフ娘でね」
「ほう」


「ここの掃除番なの」


 そこにいた僕はすってんころりんとぶっこけた。


 3人のゴブリンたちは何が起きているのかわからず鎧姿ながらこちらを見ていた。


「では怪盗グーニーに合わせてくれ、別に衛兵に突き出すようなことはしない」
「そう、ちょっとこっちきて」


 僕たちはミシュカ女将に則されるように、地下に案内された。
 恐ろしいことにその地下は迷宮のよう道が入り乱れあっていた。


 宿屋の地下にこのようなところがあるなんて、恐るべきヤバースィン王国よ、
 とこの時の僕は思っていた。


 一つの小部屋に到達すると、
 そこにノックするミシュカ女将、
 中からでてきたのはポニーテールのドワーフ娘であった。
 背丈はとても小さく、可愛らしいが、
 顔にはマスクのようなものを身に着けている。


「姉御、これはどういうことなんですか」
「事情を説明するはグーニー」


―――5分後―――


「そういうことなら、逆に申し訳ないことをした、それにあれはただの雑草だろう? 廃棄するつもりでいたのだが」


「やめてくれ、あの雑草は特別性でね」


「そうなのか、ほれ」


 グーニーからエリクサセットの箱ごと返される。


「お詫びとしてはなんだけどこの必要のない宝の山から1つあげるよ」
「そ、そうか」


 必要のない宝をもらっても仕方ない気がするのだが。


 ゴブリンたちはその宝をみて喜んでいる。


「君たち本当にドワーフなの?」


 グーニーがそれを尋ねるが。


 お尋ね者なのだから、逆に信用なるとおもって。


「みんな兜を外してくれ」


 3体のゴブリンは兜を外すことに。


 するとグーニーとミシュカさんは絶望の悲鳴をあげそうになり、
 僕が必至に二人の口をふさいだ。


「君たちだけに言おう、僕はモンスターの言葉を理解することができる。グーニーとミシュカさんにお願いしたことがあります」


「はへ、なんでしょう」
「うそ、やろ」


 僕はすべてのことを2人にぶちまけた。
 一般の人から言うと、簡単に人を信用するなと怒られそうだけど。
 今の僕には1人でも味方がいたほうがいいのだと、


 この時の僕は1人でうなずいていたし。
 この2人は信用成るものだと思っていたから。




「なるほどね、すべての世界を交易で平和にすると」
「すばらしいですわ」


「そのために怪盗であるあたしの力が必要で姉御の宿屋としての情報サイクルが必要だと」


「その通りです」


「よし決まった。その一世一代の仕事この怪盗グーニーが力をかそう」


「まぁまぁ勝手にきめることはないのよ? グーニーちゃん、でもあたいは面白そうだから首を突っ込ませていただくは、それに明日には国王にその雑草を届けたほうがいいわよ、そろそろ危篤みたいですし」


「それはやばいですね」


「そうだ。必要ない宝から1つやるといったが、君にふさわしいものがあるぞ、誰もこの価値を見出せなかったものがあるんだ」


 怪盗グーニーであるドワーフ娘はたくさんの宝の山から一冊の本を抜き出してきた。
 ボロボロの本で、モンスター図鑑と表記されている。


 あれかよくゲームであるモンスター図鑑なのか?


 そう思った僕はその本を受け取ることに、


 なんとそこには何も表示されていなかったのだ。


「これがモンスター図鑑?」


「そうだ。これは持ち主がどの程度モンスターを知っているか、もつことによってアップグレードされる。いま更新中なんだ。そのまま持っていてくれ」


「そ、そうですか」


【更新が完了いたしました】


 まるで文字が浮き出てくるように、
 モンスター図鑑の表面に出現する謎の文字。


 それを合図に僕はページをめくることに、
 そこには【ゴブリン】【ゴブリンキング】【スライム】【火炎獅子】【プラント】【世界樹】【人間】【エルフ】【ドワーフ】というものが表記され。


「1つ聞いていいか? 人間、エルフ、ドワーフもモンスターなのか?」




 するとグーニーはうなずく。


「知らぬのか? この世界いるものはすべてモンスターだと断言した神様がいるって」
「知らないよ」


「そうか、この世界にいる生命はすべてモンスターらしい」
「それで片付けるなや」


 それが真実なら、僕が人間とエルフとドワーフと話しているこの環境は、モンスターと話せるからであって、話せない場合、最悪な事態になっていただろう、


 この世界にいるすべての生き物と言葉を理解しあうことができないという非常にまずいことに。


【おめでとうございます。更新を5追加されたのでボーナスです】


「うお、なんかボーナス来た」


「それね5の倍数ごとにボーナスもらえるんだよ、つまり5個ずつ新しいモンスター情報を追加することで君はいろいろな力を得るわけだ」


「こんなすごいものを僕はもらっていいのか?」


「うん、いいよ、君にマッチングしてるしね」


【言葉〈鉱物〉を獲得しまいた】


「なんか言葉で〈鉱物〉を得たんだが」
「よかったじゃん、鉱物と話せるんだよ」


「そ、それは喜んでいいのか?」
「そうじゃね?」


 僕はこの現状に少し腹がたちつつも、
 真っ青になりながら、
 新しい仲間を得たのであった。




 こっちが必至に話しているのに、ゴブリン3体は宝さがしに夢中になっており、
 そのあとゴブリン1体につき1つの宝をもらっていたのだ。



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