村人に転生したら、モンスターと会話できるようになってた。村人ライフしながらモンスター図鑑をつくろう!目指せモンスターキング!!

ピエロとサーカス

14話 ヤバースィン王国

 衛兵2人がこちらに向かって歩いてくる。
 兵隊の制服のようなものを見つけており、青色に胸には勲章みたいなものをつけている。


 どうやら武功をあげたわけではなくて、
 兵士たち全員が持つ勲章なのだろう。


「そこの君たち、荷物検査をする」
「はい」


 心の中でびくびくとしながら、
 僕は背中からモンスターの革でできたバッグを渡す。
 あとゴブリン3人たちもバッグの中身を見せる。


「この箱はなんだ? うむ薬草か、大丈夫そうだなヤバースィン王国に招待しよう、あまり問題を起こすなよ」
「はい、ありがとうございます」


「いいってことよ」


 僕たちはヤバースィン王国に入ることに成功した。
 ヤバースィン王国の中に入ると、まず目についたのは処刑台だ。
 今も反逆罪で捕まった人々を処刑している。


 さすがは独裁国家だなと思いつつも。


 その処刑を止めることのできない僕の無力さに嫌気がさしていても、


 僕は前にすすみつづけている。
 酒場も見つけたので、一度食事にしようと思った。
 酒場に入るとおっさんたちの独特な臭いが鼻をくすぐった。


 酒場の主人は火炎獅子たちを見つけては、
 怒鳴り声をあげる。


「ここはペット禁止、ペット小屋でつないどけ」


「あ、はい、すみません」


 僕は一度酒場からでると、 
 馬などを預けて置ける場所に到達する。


 そこでは馬主と呼ばれる人がいる。
 彼はこちらを見て、怪しんでいる。
 とはいえその場主は若い男性なのだが。


「馬主さん、ここに僕のペットの2体を預けてもいいかい」
「いいぜ、金は無料だ。この王国に来たの初めてだろ? 火炎獅子をペットにしているやつなんて聞いたことないし、子供を護衛にさせているのも聞いたことがない」


「そうですか」




 どうやらゴブリン達を子供の騎士か何かだと覆ったらしい。
 僕は心の中でくすりと笑いつつも。


「カヅとマヅここで待機していてくれ、一応僕の囁き伝染を使っておくし酒場とここなら距離的にも問題ない」


「そうか、ここで待っていよう」
「うん、おれも問題ない」


「だからマヅはおれといってはダメなの、マヅは女性だろ、何度も母上から叱られていただろう」
「うるさいわねカヅ、これはおれの覚悟の象徴なの」


「まぁまぁ、この世界には女性だけど自分自身のことをおれとかぼくとかと呼ぶ人がいる。あまり気にするなカヅ」
「そうじゃないんでさ、こいつは完全に格好をつけているだけなんでい、こいつはかわいさより格好良さをとったんだよ女性としてどうだと思う?」


「僕はいいと思うけどな、僕の世界ではいろいろな人がいた。男性だけど心は女性とか、女性だけど心は男性とか、男性だけど男性が好きとか女性だけど女性が好きとか、そいういうことはきりがないし、認めてあげるってことはとても大事なことなんだよ」


 するとマヅが僕に覆いかぶさって、ぺろぺろと僕の頬っぺたをなめる。


「ありがとうタダヒロ、あなたが火炎獅子ならおれはあなたと子どもを作りたい」
「それは光栄だよ、あまりふざけてると、馬主が怪しむよ」


「ごめんなさい……」


 馬主さんがこちらに近づいてくる。


「その火炎獅子はおとなしいんだね? 君たちを見ていると、まるでビーストマスターに出会ったかのような錯覚を抱いた火炎獅子をここまで手なずける方法を教えてほしいくらいだ」
「いえ、ただ出会っただけで」


「それが本当なら君はとてつもなくすごい人になるのかもしれないねぇ」
「そんなもんですかね、それで火炎獅子を預かってくれます?」
「それはもちろんだ」


「馬主さんについていけ、あの黒と白の髪の毛をしたやつだ」
「了解」
「うんなの」


 2体の火炎獅子が馬主に連れられて、放牧地点へと移動していっている。


 かくして僕とゴブリン3体と木人が酒場に入ることとなった。


 この酒場の名前は【気楽な猪】という酒場の名前だった。
 とても印象的でインパクトのある名前だとおもったり。


 おそらく猪料理がすごいのだろうとか、


 そう期待して酒場にまた入ると、
 焼かれている肉はどうやら牛肉のようなものだと判明する。


 かくして僕は牛肉定食とミルクを注文した。


 僕のまわりを3体の全身鎧ゴブリンが守りながら。
 きっと周りからは肩に木をのせる変態だと思われているのだろう。


「ぎゃははははは、いい青年がビールや葡萄酒じゃなくてミルクだって? 馬鹿じゃねーの」


 そういって無言で近づいてくるひょろりとした男性、
 頭にはバンドのようなものをつけて、額をさらけ出し、長くなった髪の毛を頭に飾っている。
 その男はミルクをつかむと、


 まだ僕が飲んでもいないのに、


 彼はミルクを僕の頭にぶっかける。


 護衛のゴブリンたちの歯ぎしりが聞こえる。


 僕はけらけらと笑いながら、


「主人すまんね、ミルクが台無しになった。これは僕が支払おう」


 あとジムラ村から村長からゴールドなるものを渡されている。
 2万ゴールド渡されているので、
 まだ大丈夫だろうと思った。新しく注がれたミルクを主人が持ってくると、 
 さきほどのひょろりとした男性がまたミルクをつかんで僕の頭にぶっかける。


「お子様は永遠とミルクを頭からかぶってればいいのさ」


「ぎゃははははっはは」
「あっはっは」
「ぶわっはっははっは」


「ちゃりん」


 という1つの音、


「主人またすまぬ、またミルクを頼む」


「て、めぇえ」


「そこの若者よ、そなたはこのミルクがどのようにして出来上がるか知っているか?」
「はぁ」


「だから若者よこのミルクがどのような人々の努力によってできるかとしっているのかと、きいているのだああああああああああああ」




 その怒声は酒場事態を揺るがすようなものではない、
 それでもコップなどいろいろなガラスのものは音を反響さえて、りぃいいんと静まる。


 ひょろりとした若者は腰を抜かしてこちらを見ている。


「お前らちょっと僕の話を聞け」


 そこから僕の説教は始まった。







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