薬師無双〜ドーピングで異世界を楽しむ〜
アランvs魔物の大群
──目の前に広がる魔物の大群を相手に今、俺は戦っていた。
魔物達に円陣の様に囲まれていて、俺を目標と決めた魔物達が一斉に攻撃を仕掛け、それを確実に一匹ずつ迎撃していく。
だが相手は5000を超える大群だ。
いくら一撃で倒せると言ってもこれではジリ貧だろう。
「……ちっ。流石に、この数相手に一匹ずつじゃ間に合わないな……」
そこで俺は異空間倉庫に入れていた武器の存在を思い出した。
「武器は使った事ないんだけどな……」
異空間倉庫から以前、盗賊団の首領が使用していたツーハンデッドソードを取り出す。
本来であれば、両手で使用するこのツーハンデッドソードだが、今の俺には片手でも充分に扱える程軽かった。
そして俺はそのまま魔物へと一振りする。
すると、数体の魔物を纏めて倒す事が出来た。
「おお!これなら、素手よりマシだな」
この調子で早く全滅させないとな。
それからの俺はただひたすらに目の前に群がる魔物達を斬り倒していた。
剣なんて使った事ない俺でも、ただ縦と横に振る事しか出来ないが、それでも俺のステータスがカバーしてくれているので、ただ振るうという行為でも魔物達を一撃で葬る事が出来た。
「「「「「ギュオオオオオ」」」」」
すると、虎のような魔物達が遠吠えのように吠えると、四方八方からと襲い掛かって来る。
真正面の魔物は斬り捨てるが、背後からの魔物には対処出来ず、脚を噛まれてしまった。
「ぐっ……この野郎っ!」
脚に噛みついた虎の首を切り落とすが、また次から次へと魔物達は容赦なく襲い掛かって来る。
(このままじゃヤバい……MPはなるべく温存したかったけど、仕方ないよな……)
噛まれた脚をひとまず回復した俺は、右手に魔力を込め巨大な竜巻をイメージし、放つ。
するとイメージ通りの巨大な竜巻が、魔物達を切り裂いていく。
恐らく風魔法ではこのイメージは出来ても、魔法の発動はしなかったので、豪風魔法までランクを上げておいて本当に良かった。
今ので数百の魔物は倒したと思うし。
「残り、4000ってとこかな……やってやるよっ!」
魔法を惜しみなく使っていく俺は、巨大な竜巻を放ち、次々と魔物を倒していく。
円陣の様に囲まれていたが、今ではその壁を突破し、目の前には残り1000体程の魔物まで数を減らした。
「はぁ……はぁ……後少しだ……」
MPを大量に消費した俺は、酷い倦怠感に襲われていたが、下唇を噛み締め、なんとか気を保っていた。
MPは残り400程しかなかったので、俺は手元に残しておいた一本の中級魔力回復薬を飲む。
すると、味は物凄く苦いのだが、渇いた喉は潤い、倦怠感もかなり楽になった。
だが、もう回復手段はない。
残りの魔物達は極力魔法を使わず倒さなくちゃな。
「……ふぅ。少しヤバかったな。これからは、回復薬は常に持っておかなきゃな……それにしても、魔物も相当減らす事が出来たな。後少し、頑張るとしますかっ」
☆
──その頃リアラは、次々と運ばれる負傷者の治療を行っていた。
「おい、嬢ちゃん! 俺の仲間が重症なんだ! こいつを急いで治療してくれっ!」
「は、はいっ!」
すると一人の冒険者が、大怪我を負った仲間を担いでいたので、簡易的ではあるが、シートの上に寝かせ、治療を始めた。
治療を始める前に、中級魔力回復薬を1本飲む。
アランから渡された中級魔力回復薬は合計で8本。
治療を始めてから一時間程が経ち、残り3本まで減っていた。
初級回復薬は、全て軽傷者に渡しており、既に手元にはない。
残り3本で、なんとか死者だけは出さないようにしないと……
「──ふぅ。これで、傷は塞がりました。後は安静にしてて下さいね」
「ありがとう嬢ちゃん! 本当にありがとう!」
手を握られ、何度も御礼を言われた。
「い、いえ。それじゃ、私はこれで」
そう告げたリアラは、次の負傷者の治療へと赴くのであった。
(……アラン。どうか無事に帰って来てね……。)
魔物達に円陣の様に囲まれていて、俺を目標と決めた魔物達が一斉に攻撃を仕掛け、それを確実に一匹ずつ迎撃していく。
だが相手は5000を超える大群だ。
いくら一撃で倒せると言ってもこれではジリ貧だろう。
「……ちっ。流石に、この数相手に一匹ずつじゃ間に合わないな……」
そこで俺は異空間倉庫に入れていた武器の存在を思い出した。
「武器は使った事ないんだけどな……」
異空間倉庫から以前、盗賊団の首領が使用していたツーハンデッドソードを取り出す。
本来であれば、両手で使用するこのツーハンデッドソードだが、今の俺には片手でも充分に扱える程軽かった。
そして俺はそのまま魔物へと一振りする。
すると、数体の魔物を纏めて倒す事が出来た。
「おお!これなら、素手よりマシだな」
この調子で早く全滅させないとな。
それからの俺はただひたすらに目の前に群がる魔物達を斬り倒していた。
剣なんて使った事ない俺でも、ただ縦と横に振る事しか出来ないが、それでも俺のステータスがカバーしてくれているので、ただ振るうという行為でも魔物達を一撃で葬る事が出来た。
「「「「「ギュオオオオオ」」」」」
すると、虎のような魔物達が遠吠えのように吠えると、四方八方からと襲い掛かって来る。
真正面の魔物は斬り捨てるが、背後からの魔物には対処出来ず、脚を噛まれてしまった。
「ぐっ……この野郎っ!」
脚に噛みついた虎の首を切り落とすが、また次から次へと魔物達は容赦なく襲い掛かって来る。
(このままじゃヤバい……MPはなるべく温存したかったけど、仕方ないよな……)
噛まれた脚をひとまず回復した俺は、右手に魔力を込め巨大な竜巻をイメージし、放つ。
するとイメージ通りの巨大な竜巻が、魔物達を切り裂いていく。
恐らく風魔法ではこのイメージは出来ても、魔法の発動はしなかったので、豪風魔法までランクを上げておいて本当に良かった。
今ので数百の魔物は倒したと思うし。
「残り、4000ってとこかな……やってやるよっ!」
魔法を惜しみなく使っていく俺は、巨大な竜巻を放ち、次々と魔物を倒していく。
円陣の様に囲まれていたが、今ではその壁を突破し、目の前には残り1000体程の魔物まで数を減らした。
「はぁ……はぁ……後少しだ……」
MPを大量に消費した俺は、酷い倦怠感に襲われていたが、下唇を噛み締め、なんとか気を保っていた。
MPは残り400程しかなかったので、俺は手元に残しておいた一本の中級魔力回復薬を飲む。
すると、味は物凄く苦いのだが、渇いた喉は潤い、倦怠感もかなり楽になった。
だが、もう回復手段はない。
残りの魔物達は極力魔法を使わず倒さなくちゃな。
「……ふぅ。少しヤバかったな。これからは、回復薬は常に持っておかなきゃな……それにしても、魔物も相当減らす事が出来たな。後少し、頑張るとしますかっ」
☆
──その頃リアラは、次々と運ばれる負傷者の治療を行っていた。
「おい、嬢ちゃん! 俺の仲間が重症なんだ! こいつを急いで治療してくれっ!」
「は、はいっ!」
すると一人の冒険者が、大怪我を負った仲間を担いでいたので、簡易的ではあるが、シートの上に寝かせ、治療を始めた。
治療を始める前に、中級魔力回復薬を1本飲む。
アランから渡された中級魔力回復薬は合計で8本。
治療を始めてから一時間程が経ち、残り3本まで減っていた。
初級回復薬は、全て軽傷者に渡しており、既に手元にはない。
残り3本で、なんとか死者だけは出さないようにしないと……
「──ふぅ。これで、傷は塞がりました。後は安静にしてて下さいね」
「ありがとう嬢ちゃん! 本当にありがとう!」
手を握られ、何度も御礼を言われた。
「い、いえ。それじゃ、私はこれで」
そう告げたリアラは、次の負傷者の治療へと赴くのであった。
(……アラン。どうか無事に帰って来てね……。)
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