シンプルストーリー

ビッグバン

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まずい。回復役の賢者がやられた。

ガハハハ。厄介な蘇生役が倒されたいまお前達を回復する手段はあるまい。次の一撃で決まりだ。

まずい。次の攻撃を受けたらおしまいだ。

大丈夫です。私薬草持って来ましたから。これを食べて体力を回復すればまだ勝ち目はありますよ。

えー。薬草。俺が苦いのダメなんだよ。俺野菜苦手形勇者だから。

そんな事言ってる場合か。あなた足に穴空いてんですよ。このままじゃ死にますから早く食べてください。

嫌だね。死んでも食わん。

好き嫌いもここまでくるとカッコイイ。

まあそう言わずに。そう言うと思って私薬草をキムチにしてみました。

おい。お前まで貴重な回復アイテムに何してんだよ。

薬草を調理するんじゃねえ。野菜じゃねんだから。

いただきます。

ってもう食べてるし。

これはうまい。薬草特有の苦味が辛みによって抑えられいる。しかも、このシャキシャキとした歯応えたまらない。思わずご飯が欲しくなる。それに、この

おい。魔王目の前にして白飯を食うなあ。

ほら、魔王見て。このカオスな流れについていけず、ずっと白飯の様な白い目むけてるよ。

もはや、こっちを飯として食いそうな勢いだよ。

いや。あれ絶対食いたいの我慢してるだけだぜ。ほら、口からよだれ出かけて必死に我慢して震えてるぜ。

お前達のなめた態度に怒りで震えてんだよ。

すいません。魔王さん。今すぐこのバカ共何とかしますんで。

それに、どっからテーブルなんて用意しっておい。


それ賢者じゃねえか。何仲間の棺桶テーブルにしてんだよ。

まあ、良いじゃねえか。あ、ご飯おかわり。

何もよくねえよ。おかわりじゃねえよ。敵の前で白飯を食うなあ。

なあ。

あ。すいません。魔王さん。もうちょっと待って

頼む。私にもキムチわけてくるないか。

おい。お前もかい。何、白飯持って頭下げてんだ。やるわけねえだろ敵に貴重な回復アイテムを。

ハイ。どうぞ。

いただきます。

食ってんじゃねえよ。

ああ。

魔王がまだ食べてるでしょうがあ。

お前絶対それ言いたかっただけだろ。ダメ勇者。敵回復してどうすんだ。

うるさい。お前達がアポも取らずに昼飯時に来るから妾は腹ペコなのじゃ。それなのに、お前達がいきなり美味い飯を妾の目の前で食い始めたらもう我慢できないのじゃ。わああ。

あああ。泣かせた。魔王にとって飯は会心の一撃だった様だな。ほら食えよ。

良いのか。

ああ。勿論だ

腹が減っては戦はできぬってな。ほら、みんなも食おうぜ。

こうして、世界は平和になった。 

ねえ。私達の冒険って何だったの。
まじで。

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