ストレイ・ラム

Motoki-rhapsodos

第54話

「いや。ちょっと嬉しそうだったから、つい」

その台詞に思わず顔を赤らめる。すると松岡は、体をよじって大笑いし出した。

「ホント、おもしろいよなぁ。お前」

笑いが止まらない松岡に、ガンと蹴りを入れてやる。「イテテ」と臑を押さえた松岡が、からかうように俺を見上げた。



ふわりと吹いた風が、頬を掠めていく。

夏が近い朝の空気は、俺達を包み込むように心地よい風を運んでくれていた。






          

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