日常【BL】

Motoki-rhapsodos

なほあまりある 3


「昭仁、こいつ織田弘人。弘人、中学ん時の友達、竹内昭仁」

今更ながら、互いを紹介する。弘人が俺の中学時代を嫌っているのには薄々気づいているが、どちらも俺の友人だ。

弘人には、昭仁を『否定』してほしくなかった。

「どうも」

と、2人が微かに頭を下げ合う。

「ユウはー、ちゃんとガッコサボらずに行ってる?」

人懐っこい昭仁の言葉に一瞬目を見開いてから、弘人は力を抜くようにして笑みを零した。

「そーだなぁ。1年の頃はよくサボッてたけど、最近は真面目に行ってるよな?」

と、俺の顔を覗き込むようにして言ってくる。「うっせ」と軽く頭を小突いてやると、アハハッと昭仁が笑った。

「ユウがマジメに行ってるサマってのが、想像できねー」

「なんでだよ」

「もー、中学ん時ってお前、どんだけサボッてたんだよ?」

呆れたように言う弘人に「いや、それ程でもない」と答えると、「ウソつけッ」とすぐさま昭仁から突っ込まれた。

その絶妙なタイミングに、弘人がクスクスと笑う。

「お前こそ、サボらすに学校行ってんのかよ?」

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