一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

文化祭 6

そうちゃんと、今日の控え室である第2音楽室に急いだ。
防音扉を開けると、もう先輩達が本番さながらの迫力でリハが行われてた。

優輝くん、陽介くん、加奈はもうすでに来ていた。
陽介くんのゾンビメイクも衣装も加奈が担っただけあって完璧だった。
衣装はお化け屋敷仕様と、ライブ仕様では違うらしく、陽介くんはライブに向けて着替えていた。ロックテイスト満載のTシャツをわざと更にビリビリにハサミでザクザク切ってる…

「あ、来蘭!やっと来た!メイク直しと衣装チェンジするから早くこっち来て!」

「え?衣装チェンジ?」

「その重ね着してるビスチェを赤に変えるの!」

締め上げていた黒いビスチェの紐を緩めて外し、赤のビスチェに変え、また同じように締め上げて行く…

いつの間にか居た吉井先輩が
「おい、そこに布団敷け!」
って言いながらわたしの手を引く…
「いや、バカ殿か!!」
絶妙な陽介くんのツッコミが入る

「はいはい、バカなことやってるんじゃないの!時間ないんだから来蘭を返して!」
今度は加奈に手を引かれる…

「はい、青木!彼氏のあんたにやらせてあげよう!」
そう言ってそうちゃんにハサミを渡した。
「これで来蘭の網タイツを、いい具合に切って!」

「いーなー!!それ俺やりたいー!!」
吉井先輩が騒いでる…

「ダメです!」
そうちゃんがピシャリと言い放つ。

嬉しそうにハサミを入れるそうちゃん
「ヤバい…すごい興奮する」

「そうゆうもんなんだ…」

「想像してみ?…強引に網タイツ引きちぎられながらされるのを…」

「……」

ハサミを持つ手を止めて、唐突にそうちゃんが顔を上げた。

「来蘭…すごい顔赤いよ?」

そうちゃんは、わたしの耳元に顔を近づけて来て
「今度してみようか?そうゆうプレイ…」
そう言ってニヤリとした…

「はい、もうそのくらいでいいわよ!メイク直しするからこっち来て!」

加奈に連れて行かれ、メイクを施される…
派手なアイメイクに、真っ赤な口紅をされていくうちに、わたしは『Re Light』の来蘭へとスイッチが入り始める。

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コメント

  • 来亜子

    ウシシ((≧艸≦))ウシシ

    1
  • ノベルバユーザー427233

    バカ殿か!ってツッコミに笑ったよ(*^^*)

    1
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