一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

加奈の闇 2

爆睡する男子3人を起こして、5人で教室に向かっていた。じゃれ合いながら先を行く3人の後から、わたしと加奈はゆっくり歩いていると、前から1組の派手で目立つ女子数人が下品な笑い声を響かせながら歩いてきた。

「あれー?井澤さんじゃーん、新しい彼女出来たんだってねー、赤井さんと付き合ってるんでしょー?」
周りの数人がギャハハと笑う
「赤井さんって、男も女も両方いけるんだねー」

「そうゆうのなんて言うんだっけ?両刀使い?バイ・セクシャル?どっちにしてもビッチだよねー」

「レズの井澤さんと、ビッチの赤井さん、お似合いじゃん」

こんなに煮えくり返る程頭に来たのは初めてだった。わたしのことを悪く言うのは一向に構わない。だけど、加奈のことを侮辱するのだけは許せなかった。

言うだけ言って立ち去ろうとする彼女たちに、ちょっと今まで出したことのないようなドスの聞いた声でわたしは叫んだ
「ちょっと待ちなさいよ!!加奈に誤れ!!」

「はぁ?うざっ!なにこのビッチ」

ブチッと何かがキレる音がしたわたしは、その言葉を吐いた子に飛びかかっていた。
取っ組み合いになって絡み合っている所に、慌てて助けに来たそうちゃんたちが止めに入った。

品なく伸ばした彼女の爪に引っ掻かれて、わたしの頬からは血が出ていた...

怒ったそうちゃんが、彼女の胸ぐらを掴んでいるのが目に入った。
「よせ!奏太!」
陽介くんが冷静に離させた。

彼女たちは汚い言葉を投げながら、足早に逃げて行った...

寝不足状態で今までに経験のないような興奮状態に一気になったわたしは、身体の力が入らなくなり、崩れ落ちるように倒れた所をそうちゃんに受け止められた...遠のく意識の中で加奈の名を呼んでいた...

コメント

  • 来亜子

    来蘭はどんどん強くなってくよね。
    加奈を救いたい一心で立ち向かう来蘭に、加奈はどう応えるのか...

    0
  • ノベルバユーザー427233

    未蘭ちゃんなんか成長したね、立ち向かう姿格好良い。

    2
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