一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...
来蘭をDVから救え 10
授業が終わると、俺は保健室に走った。
保健室の前で息を整えて、静かにドアを開く。
デスクで、物書きをしていた先生が顔を上げる
「まだ寝てるわよ...」
「ありがとうございます」
と軽く頭を下げてから、陽の当たるベッドに横たわる来蘭の側へ歩を進めた。
小さな寝息をたてて眠る来蘭は、まるで無垢な少女のようで、白い肌が午後の陽射しに解けて、息を呑むほどに美しかった。
眠りながら泣いていたのだろうか、まつ毛がキラリと光った。
ふわふわの髪をそっと撫でる...
〈大丈夫、俺は此処にいるよ〉
と声には出さずに伝えた...
保健の先生は、職員室へ用があると言って、出ていった。気を使ってくれたのかな...
少し風に当たろうと、そっと窓を開けた。
春の埃っぽい強い南風が、びゅうと入り込み、薄いカーテンが大きく揺れた。
「風強いんだな...」
そう呟いて、開けた窓を閉めようと手を添えると同時に、ふわりと来蘭の香りが鼻先をかすめる...背中にトスんと衝撃...腰にぎゅうと回される手...
すぐに振り返ることが出来なかったのは、風と一緒に運ばれた砂ぼこりが目に入ったからってことにしてもいいかな...
「そうちゃん...」
「......」
「こっち向いて...」
「ムリ..,」
「どして?」
「どうしても...」
「ねぇって...」
あぁもう、くそっ!
振り向きざまに、ベッド座って俺を見上げる来蘭の顔に両手を添えて、何度も何度も唇を貪った...
そのまま折れそうなくらい、強く強く抱きしめた...こうして抱きしめることで、俺の感情が来蘭に流れ込んでくれないかと、そんなことを思うくらい、どうにもならないほどの想いがそこにあった。
保健室の前で息を整えて、静かにドアを開く。
デスクで、物書きをしていた先生が顔を上げる
「まだ寝てるわよ...」
「ありがとうございます」
と軽く頭を下げてから、陽の当たるベッドに横たわる来蘭の側へ歩を進めた。
小さな寝息をたてて眠る来蘭は、まるで無垢な少女のようで、白い肌が午後の陽射しに解けて、息を呑むほどに美しかった。
眠りながら泣いていたのだろうか、まつ毛がキラリと光った。
ふわふわの髪をそっと撫でる...
〈大丈夫、俺は此処にいるよ〉
と声には出さずに伝えた...
保健の先生は、職員室へ用があると言って、出ていった。気を使ってくれたのかな...
少し風に当たろうと、そっと窓を開けた。
春の埃っぽい強い南風が、びゅうと入り込み、薄いカーテンが大きく揺れた。
「風強いんだな...」
そう呟いて、開けた窓を閉めようと手を添えると同時に、ふわりと来蘭の香りが鼻先をかすめる...背中にトスんと衝撃...腰にぎゅうと回される手...
すぐに振り返ることが出来なかったのは、風と一緒に運ばれた砂ぼこりが目に入ったからってことにしてもいいかな...
「そうちゃん...」
「......」
「こっち向いて...」
「ムリ..,」
「どして?」
「どうしても...」
「ねぇって...」
あぁもう、くそっ!
振り向きざまに、ベッド座って俺を見上げる来蘭の顔に両手を添えて、何度も何度も唇を貪った...
そのまま折れそうなくらい、強く強く抱きしめた...こうして抱きしめることで、俺の感情が来蘭に流れ込んでくれないかと、そんなことを思うくらい、どうにもならないほどの想いがそこにあった。
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