一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

来蘭をDVから救え 8

パパは思ったより早く学校に着いた。
わたしになんて興味がない人だと思っていたから意外だった。

長谷川先生の方から、今のわたしの状況をパパに話してもらった。
パパは、わたしがママから暴力を振るわれているとは夢にも思わなかったそうだ...
身体のあちこちに残った痣を、初めてパパに見せた...手を上げられるのは、幼少期からだったことも、初めて話した。ずっと言えなかったのは、ママに手を上げられるのは、わたしが悪い子だからだと思っていたからだったことも、初めて話した。
パパは、気がついてやれなくて申し訳なかったと、涙を流して謝ってくれた...

そして、今後の話しになり、わたしはさっき加奈とそうちゃんと話したことをパパに伝えた。全面的にパパは了解してくれて、わたしは加奈とルームシェアをして暮らしながら、高校生活を送れることになった。

後は心配なのは、ママのこと...
わたしに手を上げてはいたけれど、それはわたしが憎くてそうしていたわけではなかったことは、わたしの存在がなければ生きていけないと、言葉でも縛りつけられていたから、よく分かっていた...
こんな風にママから突然離れることになることを、ママは受け入れられるのかがとても不安だった...

当面の生活費として、いくらか受け取り、必要な荷物については、加奈のマンションに送ってもらうことになった。

話し合いが終わると、パパは帰って行った。
周りのみんなのおかげで、すべてが良い方向にまとまったはずなんだけれど、パパの後ろ姿を見送りながら、涙が溢れてきて止まらなくなった。そのまま泣き崩れて、その後の記憶はない...

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