一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

来蘭をDVから救え 2

担任の長谷川先生が来るのを、職員室の前で待っていた。まずは担任に事情を話して力になってもらうしかないだろうと思った。
来蘭の母親が、学校に連絡してくる可能性は高い。普通の良い母親ぶって連絡してくるのは目に見えてる。先手を打つ必要がある。

「青木?どうした?随分早いな」

「長谷川先生!やっと来た!」

俺は長谷川先生に、来蘭の母親のことを話した。井澤が更衣室で来蘭の腹部に痣を見て気がついたこと。昨晩来蘭は、井澤の家に泊まったこと。家には連絡せずに泊まったから、母親が学校に連絡してくるかもしれないが、来蘭をあの母親の元に帰す訳にはいかないということを必死で伝えた...

「悔しいけど、俺まだなんにもあいつにしてやれない...先生の力を貸してください、お願いします...」
両膝に手を付いて、頭を下げた。

「頭を上げろ青木...事情はわかった、心配するな、先生が力になるから!」

「ほんとですか!ありがとうございます、ありがとうございます先生...」

まだ誰もいない教室、来蘭の席に腰を降ろし、机に手を置く...
俺、強くならないと...来蘭のためにもっと強くならないと!
あいつを守れる男にならないと!


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