一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

体育

午後の授業が、男女別の体育で良かった...
体育大嫌いだけど、今日だけはそう思った。

さっきの昼休みのことを思い出すと、身体が熱くなってしまう...
ヤダもぅ...

今日の体育は、球技大会対策で、それぞれバレー、バスケ、ドッチボールに分かれての練習だった。
ドッチボールは人工芝コートに、バスケは校舎内体育館に、バレーは校舎外体育館にそれぞれ集合だった。
ってことは、そうちゃんも同じバレーだから同じ場所じゃない!?
更衣室で体操着に着替えながら顔を赤くしてたら、ほかの女子たちがわたしに声を掛けてきた。

「赤井さんって、なんだか色っぽいよねー」

「他のクラスの男子にも人気だもんねー」

「あたしも男なら惚れてると思うー」

「わかるー」

「ゆるふわ加減が絶妙なんだよねー」

なんかいろいろ言われてるけども...
「いやいや、もう全然そんなことないんだよぅ...ただのおデブなんだってわたしは...」
って言ったら
女子たちがキャーキャー盛り上がる

「そのぽちゃ具合いがね、私たち女子に勇気を与えるんだってば!」

「だってあの青木 奏太レベルのイケメンが、赤井さんにメロメロなんだよ?」

女子たちの一人が、ちょっと周りを見渡して、小声になって言う
「白石 綾さんも男子に人気みたいだけどさ、まぁ美人でスタイルいいのは認めるけど、断然女子には赤井 来蘭さんのが人気だもん」

「あ、ねぇ、来蘭ちゃんって呼んでもいい?」

「もちろんだよ!」

「やったー!!!!!」

「私たちみんなバレーチームだから一緒に行こー来蘭ちゃん!」

「うん!」

女の子の友達なんていつ振りだろう...
中学の時に仲良しの子が居たのはまだ体調が良かった1年の頃だったな...
2年で少し仲良くなった子には、いつの間にか仲間はずれにされてしまっていたな...

ブルブルと頭を振る
ネガティブなことを思い出すのはやめよう!
前向きに行くんだ!

にしても、この体操着恥ずかしいなぁ...
大きな胸が目立ってしまうよ...

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