一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

デート(楽器屋) 7

「俺んちのガレージをさ、ゆくゆくは俺たちの練習場所にしようと思ってんだよ!」

「うわぁー、それってプライベートスタジオみたいでカッコイイね!なんだかすごいワクワクしてきたー!青春っぽい!」
そう言葉にしたら、なんだか嬉しくって目に涙が溜まってきた...
だって、あまりにもわたしが夢に見たような、いやそれ以上のことがこれから始まるようで...

そんなわたしに気がつくそうちゃん。
そっとわたしの顔を覗くと、たった今溢れて頬を伝った涙を、だまって親指で拭ってくれた...
そして言った
「約束したろ?来蘭の望みは全部叶えてやるって」
そんなこと言われたら更に涙が溢れて来て、そうちゃんは
「どうしたぁ?」
って笑いながらわたしを抱き寄せて、自分のTシャツの裾で拭いてくれた。
「汚れちゃうよぉ」
って小さく言ったら
「来蘭の涙なら全然いーよ」
そう言ってそうちゃんはわたしをぎゅっと抱きしめた。

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