一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

僕の歌姫 6

 「あ、そうだ来蘭!明日お前のベース買いに楽器屋行くぞ!」
と、廣瀬先輩がでっかい声で言った。
「はい!!お願いします!」
と、わたしも大きな声で返事をした。

「楽器屋!俺も行きたい!」
そうちゃんと陽介くんが声を上げた。

「なんだよお前らー、せっかく来蘭と2人で楽器屋デートしようと思ったのによぉー、邪魔すんなよー」
と笑ってる
「まーいーや、お前らも色々必要な物揃えないとな!よし!まとめてついてこい!」
なんだかんだ言って、廣瀬先輩は面倒見がいい。

帰りはそうちゃんがいつものように自転車を引きながら駅まで送ってくれた。
2人きりになると、どちらからともなく手を繋いだ。さっきまで部室で大勢でわいわいしていたから、なんか急にドキドキした。

「なぁ来蘭...さっきアイツが言ったやつさ...」

「ん?」

「来蘭は来蘭自身のものであって、彼氏だからってお前のものじゃない。ってやつ...」

「優輝くん、そんなこと言ってたね」

「悔しいけど、なんかガツンと殴られたような気がした...
俺、来蘭のこと好き過ぎて、ただ自分の独占欲のままに俺だけのものにしようとしてたのを、アイツに言われてハッとした...
俺はさ、来蘭を笑顔にしたいんだよ...
中学で出来なかったこと、全部させてやりたいし、お前を誰よりも輝かせてやりたいと思ってる。
だから来蘭、来蘭の好きなようにやってみな?俺はいつでもお前のそばにいるから」
と、そうちゃんはなんか一生懸命笑おうとした...

わたしはたまらずに、自転車を引くそうちゃんを後ろからぎゅっとした...
「わたしはそうちゃんのものだよ...」

「来蘭...」

「でも、ありがとうそうちゃん。
そうちゃんのそうゆうとこ、すごい好き。」

「来蘭、ちょっともう限界...」
身体をねじって振り向きながら、片手であごをグッと持ち上げられて、ちょっと乱暴に唇を奪われた...

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コメント

  • ノベルバユーザー616240

    そうであって、そうでない
    ささるな…

    1
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