一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

両想い 4

〈奏太side〉

カーテンの中、唇を離すと、俺の腕の中で恥ずかしそうにうつむく来蘭を西日が照らした...それがあまりにも美しくて、たまらずにもう一度唇を重ねた...

どれぐらいの時間、そうしていただろうか...
急に照れくさくなって、2人で鼻先を触れ合わせて、ふふふと笑った。

来蘭を駅まで送り、1人で帰る帰り道、さっきのkissを思い出して顔が緩む...
今バイバイしたのにもう会いたい...
でも明日どんな顔して「おはよう」って言おうかな...そんなこと考えてたら、さらに顔が緩んだ。


翌朝もまた、駅まで来蘭を迎えに来ていた。
学校までは自転車で20分、来蘭の乗り降りしている駅を経由してから学校へ向かうと3、40分は早く家を出ないとならないが、そんなのは全然苦じゃない。むしろ駅から学校まで来蘭1人で登校とかさせたくないし!

程なく来蘭の姿が改札口の向こう側に見えてきた。同時に来蘭の後ろにうちの学校の制服を着た男子グループの姿が見えた。今にも来蘭に話しかけようとしてやがる!来蘭早くこっち来いよもう!
「あ、そうちゃん!」
俺に気が付いて改札口を出てきた来蘭の手を引っ張り、ぐいっと肩を抱き寄せながら、後ろの男どもを睨んでやった。
「なんだよ...もう彼氏居るのかよ...入学式で見かけて気になってたのに...」
ヤツらの恨み節が聞こえてきた。
あっぶねー!
あいつも入学式で来蘭に一目惚れしてたのかよ!
神様!来蘭と出席番号1番同士にさせてくれて感謝します!!

気がつくと来蘭が、俺の顔を覗き込んでいた
「どしたの?そうちゃん?」

「どしたの?じゃないから!もうほんとにね!気をつけて来蘭!」
来蘭はきょとんと不思議顔して首を傾げてた。

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