一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

手紙 11

翌日俺と来蘭は、極力普通に接することに徹し、放課後のことについては、筆談かスマホのメッセージでやり取りをした。

怯える様子の来蘭を安心させたくて、授業中はずっと机の下で来蘭の手を握っていた...

ドラムの菊池先輩からメッセージだ。
「5限目サボって大丈夫な授業だから、5限目の途中で教室抜け出して書庫に隠れて待ち伏せしとくから安心しろ!」
とあった。


最終授業の終わりのチャイムが鳴る
いよいよだ...

俺は消しゴムをわざと来蘭の足元に落とした。
「来蘭ごめん、消しゴム落としちゃった、取って」

来蘭は足元に転がった消しゴムに視線を落とすと
「これ?」
と言って、身を屈めて消しゴムを取ろうとした来蘭と一緒に俺も身を屈めて、一瞬の隙に来蘭のおでこにkissをした...
顔を上げた来蘭は、おでこを押さえて真っ赤になってる。
傍から見たら、2人で消しゴムを拾おうとして、おでこをぶつけたようにしか見えてないだろう。

「俺は俺自身が向き合わなきゃならないことに向き合って来るから、来蘭も立ち向かってこい!大丈夫だ!なにかあったら助けに行くから!俺は来蘭の、来蘭だけのヒーローだから!」

それだけ伝えると、俺は俺の向かうべき場所へと向かった。

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