一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

手紙 8

〈奏太side〉

顔面蒼白になった来蘭を抱き寄せた
「心配するな、来蘭!」

「そうちゃん...」
来蘭が俺の名を呼んだ...
「この手紙を書いた人は、あの女子たちのうちの誰かなの?陽介くんもあの子たち知ってたよね?中学の時になにかあったの?」

「.....そうだよな...話すべきだよな...」

あの中の白石 綾に告白されたことがあるということ、告白を断った後に、バレー部マネージャーと付き合ってると噂が立ち、白石がアイツらを使ってマネージャーに嫌がらせをしたこと、来蘭を必要以上に怖がらせないように話して聞かせた...

何かを考えている様子の来蘭が口を開いた
「多分白石さんは、そうちゃんと2人で話しがしたいからそうちゃんとわたしを同じ時間に別々の場所に呼び出してるんだよね?
ならばそうちゃんもわたしも、呼び出された場所にそれぞれ1人で行くべきだと思う」

「そうしたら来蘭のこと守ってやれないじゃないか!」

「そうちゃん、わたしね、強くなりたいの...
誰かに守ってもらって、その傘の下で怯えてるようなそんな自分じゃ嫌なの。
そうは言っても、まだ些細なことでいじめられた記憶がフラッシュバックしちゃうんだけど...そうゆうの乗り越えたいの!
だから、わたしもここに1人で行く!」

「来蘭、お前...」

本当はこんな呼び出しに来蘭を1人でなんか行かせたくはない!
だけど、ここで行かせないという方法で守るというやり方は、確かに違う気がした。
来蘭を中学時代の忌まわしいいじめの記憶から、なるべく自分の力で乗り越えさせてやるべきだと確かに思った。
しかしアイツらのことだから、図書館の書庫に、白石の取り巻きの男らを待ち伏せさせて、強姦するくらいのことやりかねない...
陽介にも事情を話して応援を頼もう。
それと...先輩たちだ!先輩たちに力を借りよう!
あくまでも来蘭自身で立ち向かうことにさせないと意味がないから、このことは来蘭には内緒で進めないと...
先輩たちライブ近いって言ってたから、まだ学校で練習してるだろう。
先に来蘭を駅まで送ってから学校へ戻ろう...

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