一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

手紙 4

「俺ね、こうゆう手紙をもらったり、告白されたりしてもね、一度も心が動いたことはないんだよ。だから今まで誰とも付き合ったこともないし、誰かを好きになったこともないんだ」

来蘭はだまって俺の話に耳を傾けていた。

「だからこの手紙見て、〈察した〉みたいな顔しないで?」
と言って、俺にしがみついたままの来蘭の顔を、右側から覗き込んだ。

「俺の心を動かすのは、来蘭、お前だけなんだよ?」

来蘭は、どうしていいかわからない顔をしてる。

「なぜだかわからない?」

「........」

「来蘭が好きだからだよ」

来蘭は俺から身体を離し、俺を見つめてきた。



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