一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

軽音楽部 7

〈来蘭side〉

そうちゃんと、思いがけずに陽介くんも、一緒に軽音楽部に入ることになった!

「来蘭ちゃんはベース調達しないとなぁ、もちろんまだ持ってないだろ?ん?」
なんかもう廣瀬先輩はほんとにお兄ちゃんみたいだ。
「持ってないです。でも、貯めてあるおこずかいで買おうと思ってます!」

「お!そうか!予算はいくらだ?それによって買えるベースが違ってくるからな」

「15万くらいです...足りますか?」

「おお!それだけありゃ、いいベースが買えるよ!」

15万かー、やっぱり最初はフェンダーのジャズベ
かなー、来蘭の手小さそうだから、ネックが細めのがいいかなーと思うんだよなー、でもなー俺はフェンダーあんまり好きじゃないんだよなぁ...
あ!GibsonのSGベースなら、ショートスケールだしいいかもしれないな...

でっかい声でひとりごとを言っている...

そうちゃんはドラムの菊池先輩に、陽介くんはギターの菊池先輩の側に言っていろいろ教えてもらってる。

ぼーっとしてたら、急に後ろにガタっと椅子が動く音がして吉井先輩がわたしの真後ろに座り、振り返ろうとした瞬間にウエストを抱かれてグイッと後ろに持って行かれ、長い足を開いた所にストンと座らされた。そしてわたしの右肩に顎を乗せて
「つまんないねー、来蘭ちゃーん、ジュース買いに行こっかー」
とか言う...
真っ赤になってるわたしに
「かーわーいーいー」
と言ってから腕を外し、わたしを立たせて、自分もすくっと立ち上がると
「ジュース代は来蘭ちゃんが出してね?」
とクズっぽく笑った...

なんかとても先が思いやられる...

「一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「現代ドラマ」の人気作品

コメント

コメントを書く