一目惚れから始まった俺のアオハルは全部キミだった...

来亜子

軽音楽部 6

「はい!じゃそーゆーわけで、入部ってことでいいね?」
と言って廣瀬部長が入部届を3枚出してきた。

言われるがままに入部届を書く。
ふと左端の視界に入る見覚えのある文字と名前...
「っておい!陽介、お前も入るのかよっ!!」

「声デカいよ...」
右耳を抑えながら陽介が言う
「さっきの菊池先輩の聞いてたでしょ?ギターベースドラムで3ピースバンドいいんじゃない?って」

「陽介くんがギター弾けるなんて驚いたよ!」
早々と入部届を書いた来蘭が、正面にちょこんとしゃがみ、机からひょこっと顔を出して言う。
条件反射的に来蘭のほっぺをぷにぷにしてしまう俺に怒ってほっぺを膨らまして睨んでる。
それを親指と人差し指で両頬を挟んで潰す。
可愛すぎる...
椅子の背もたれに身体を預け、反り返って天井を仰ぎ、両手で顔を覆った。

ペシ、ペシ、ペシ、ペシ
と4発叩かれて、顔を覆っていた手をどけると、オオカミ...じゃなかった、先輩4人が
「早く書け!」
と見下ろしてた。

コメント

コメントを書く

「現代ドラマ」の人気作品

書籍化作品