七色ゲーム

ことひろ

4話反撃へ

こいつがこのゲームをつくった奴なのか?

「ふざけるな。お前のせいで何もかもめちゃくちゃだ。」
「えぇ。君がやった事なんだよ。僕はそういうの責任取らないよ。ハハハ。」

このゲームの生みの親はまた俺を煽っている。本当にこいつ何なんだ?

「まあ、でもね。まだそのくらいじゃないか。」
「は?お前、そのくらいって俺を使って何か企んでいるのか?」
「うん。」

うわ。マジかよ。

「でもね。今ならまだやり直せるよ。まあ、君の友達と仲直りして自分の悪い噂消せばいい。」

こいつはなぜか真面目な事を言った。
そうだよ。俺はまだ完全に人生が終わった訳ではない。なぜかその一歩が踏み出せなかった。
俺は初めてこいつの意見に納得した。

「分かった。お前の言う通り新吾と仲直りして来る。」
「そう来なくっちゃ。これで僕の目的に近づいたかな?」
「ん、俺の事なのにどうしてだ?」
「まあ、その内、やってもらいたいことがあるから、その時に話すよ。」

やっぱり、何か企んでいるのか?

「あ。因みに、新吾君の居場所ならもう特定しているから。詳しくは僕のゲームを確認して。」

そして、このゲームの生みの親との会話をおえたのだった。
さて、本当に特定されているか確認するか。
ん。近くにいるのか?それも複数。何か起きているのか?
俺はその特定されている場所へ向かう。

「おや、やっと来たのか。」
「お前は一体誰なんだ?」

そこには、三十後半の男がいた。男は俺よりも身長が低いが、鍛えているからか、体格が良い。

「俺は、紫のプレイヤーのボスだ。」

やっべー。いきなりボスかよ。

「で、君は何色のプレイヤーだ?」

この人、初対面の奴にこんな事聞いているのか?待てよ。ひょっとするも何も、この人、俺が無色のプレイヤーって事を知っているのか?

「まあ、嘘は言わない方が良いよな?」
「そうか。俺の質問に理解したという事は、お前はあのゲームを知っているという事だな。」

しまった。この人は多分、直感で当ててきている。うっかり口を滑らせたが、ここからどうすれば?

「お前が色を教えたら、お前の友人の命は助けてやろう。だが、お前は死ぬと思え。」
「そうかよ。けど、殺したら、その時点でペナルティーが発生するぞ。」
「それはどうだか。」

どういう事だ?この人殺したらペナルティー発生する事を知らないのか?

「お前の言っているペナルティーの話だが、ついさっき、そのルールは消えた。」
「は?それってどういう事だ?」
「さっき、電話でゲームの生みの親と話した。そいつ、このルールのせいでつまんないよねと言って消してくれたんだよな。つまり、もうこのゲームは殺しあいのゲームだ。」

あのゲームの生みの親。こいついろんなところでこのゲームをややこしくしているのか。
ああ。ますます嫌いになりそうだこのゲーム。
でも、俺の答えは決まった。二択何か、俺は嫌いだ。

「俺は無色のプレイヤーだ。俺はどちらも救ってやるよ。」

良し。言ってやったぞ。これで懲りてこないかな。

「そうか。お前がゲームマスターか。いいだろう。お前を殺してやる。」

マジかよ。この人殺す気だ。

こうして、この紫プレイヤーのボスと殺しあいが始まった。



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