未空のバスケ!
残り十二秒
3×3。
それは三人制のバスケの名称である。
五人制のバスケと違うところは主に五つある。
一つ目は、文字通り三対三でバスケが行われる。
二つ目は、コートの広さが半分。横十五メートルの縦十一メートルの広さである。
三つ目は、十二秒以内にシュートをしなければいけない。
四つ目は、ボールの大きさと重さである。大きさが六号の大きさに対し、重さは七号の重さがある。
五つ目は、試合時間の長さで、十分の二十一点以上先取したチームが勝ちである。
これはかなり短い時間で、普通のバスケは十分の四クォーター、計四十分で最大得点数を競うバスケとはかなり違う。
3×3はとてもスピード感溢れるスポーツである。
「はぁー、はぁー」
息が乱れる。
いくら心拍数を整えようとしても、体に酸素が足りなくて体全体が酸素を求めるように息を吸う。
体育館の天井から降り注ぐ照明がヒリヒリと肌を焼く。
それに追い討ちをかけるかのように、観客の応援や熱気も合わさり、体育館内は実際の温度以上に暑く感じる。
冬の四校祭、準々決勝。
未空は額から汗を流しながら目の前の相手を注視していた。ユニホームの中も汗だぐで気持ちが悪い。
試合時間は残り十二秒。実に十分近く全力でバスケをしていたため、ヘモグロビンが悲鳴を上げている。
未空の身長は百七十後半以上あるが、目の前にいる金髪少女は未空よりも五センチ以上高い。
金髪少女の両足がアークの外に完全に出たため、試合が開始される。
その瞬間、未空も気合を入れなおす。
金髪少女は自分の体の前でドリブルを行う。
何度見ても思うが、金髪少女のハンドリングは一流だ。
まるでボールが手に吸い付いているかのようなドリブルには一瞬の隙もない。
ボールを完全にコントロールしているからこそ、視線を相手選手に向けられるのだ。
さすが七強と呼ばれる選手の中でもトップの選手なだけはある。
七強というのはこのバスケの中で特に強い選手に贈られる称号のようなものだ。
未空も七強の一人と言われているが、この金髪少女はレベルが違う。
文字通り最強である。
残り十秒。
ついに金髪少女は動き出す。
「「……ッ」」
二人の呼吸がハモる。
金髪少女は未空の左側を抜こうとドリブルを進める。
未空も金髪少女の進行を妨げるように動くが、これはフェイクだ。
金髪少女は右手でついたボールを背中の後ろでドリブルを行う、バックビハインドを行い、左手に持ち変える。
未空はすぐに右足に体重移動を行い、その動きについていく。
未空にフェイントをよまれた金髪少女の表情に焦りの表情はない。
まるで、このフェイントを見破られるのも計算の内と言わんばかりの表情だ。
残り九秒。
この一連の動きだけで一秒しか経っていない。
金髪少女は左手にバスケットボールを持った瞬間、今度は体ごと回転させて行うロールターンを行う。
そのあまりの切り替えの速さと、ふくらはぎに溜まっている乳酸のせいで、未空の反応は一瞬だけ遅れる。
二人の激しい動きで髪から汗が飛び散り、それが照明の光に反射し、まるでダイヤモンドダストのように輝く。
「くっ……」
未空の口から焦りが漏れる。
その一瞬の隙を金髪少女は見逃さない。
そして、この時金髪少女はローンターンをしながら味方と相手の位置を確かめた。
金髪少女がロールターンを行い、ゴールの方向を向く。
そこに一瞬遅れて未空が金髪少女のディフェンスにつく。
残り八秒。
金髪少女は右手で足の間をくぐらせて行うドリブル、レッグスルーを行い、そのまま未空の左から回ってきた茶髪少女が金髪少女の後ろから声をかける。
「貴利香」
貴利香は声だけを頼りに左手に持ち替えたバスケットボールをノールックでパスをする。
手首のスナップだけなのに、ボールは一直線に茶髪の少女に収まる。
それは三人制のバスケの名称である。
五人制のバスケと違うところは主に五つある。
一つ目は、文字通り三対三でバスケが行われる。
二つ目は、コートの広さが半分。横十五メートルの縦十一メートルの広さである。
三つ目は、十二秒以内にシュートをしなければいけない。
四つ目は、ボールの大きさと重さである。大きさが六号の大きさに対し、重さは七号の重さがある。
五つ目は、試合時間の長さで、十分の二十一点以上先取したチームが勝ちである。
これはかなり短い時間で、普通のバスケは十分の四クォーター、計四十分で最大得点数を競うバスケとはかなり違う。
3×3はとてもスピード感溢れるスポーツである。
「はぁー、はぁー」
息が乱れる。
いくら心拍数を整えようとしても、体に酸素が足りなくて体全体が酸素を求めるように息を吸う。
体育館の天井から降り注ぐ照明がヒリヒリと肌を焼く。
それに追い討ちをかけるかのように、観客の応援や熱気も合わさり、体育館内は実際の温度以上に暑く感じる。
冬の四校祭、準々決勝。
未空は額から汗を流しながら目の前の相手を注視していた。ユニホームの中も汗だぐで気持ちが悪い。
試合時間は残り十二秒。実に十分近く全力でバスケをしていたため、ヘモグロビンが悲鳴を上げている。
未空の身長は百七十後半以上あるが、目の前にいる金髪少女は未空よりも五センチ以上高い。
金髪少女の両足がアークの外に完全に出たため、試合が開始される。
その瞬間、未空も気合を入れなおす。
金髪少女は自分の体の前でドリブルを行う。
何度見ても思うが、金髪少女のハンドリングは一流だ。
まるでボールが手に吸い付いているかのようなドリブルには一瞬の隙もない。
ボールを完全にコントロールしているからこそ、視線を相手選手に向けられるのだ。
さすが七強と呼ばれる選手の中でもトップの選手なだけはある。
七強というのはこのバスケの中で特に強い選手に贈られる称号のようなものだ。
未空も七強の一人と言われているが、この金髪少女はレベルが違う。
文字通り最強である。
残り十秒。
ついに金髪少女は動き出す。
「「……ッ」」
二人の呼吸がハモる。
金髪少女は未空の左側を抜こうとドリブルを進める。
未空も金髪少女の進行を妨げるように動くが、これはフェイクだ。
金髪少女は右手でついたボールを背中の後ろでドリブルを行う、バックビハインドを行い、左手に持ち変える。
未空はすぐに右足に体重移動を行い、その動きについていく。
未空にフェイントをよまれた金髪少女の表情に焦りの表情はない。
まるで、このフェイントを見破られるのも計算の内と言わんばかりの表情だ。
残り九秒。
この一連の動きだけで一秒しか経っていない。
金髪少女は左手にバスケットボールを持った瞬間、今度は体ごと回転させて行うロールターンを行う。
そのあまりの切り替えの速さと、ふくらはぎに溜まっている乳酸のせいで、未空の反応は一瞬だけ遅れる。
二人の激しい動きで髪から汗が飛び散り、それが照明の光に反射し、まるでダイヤモンドダストのように輝く。
「くっ……」
未空の口から焦りが漏れる。
その一瞬の隙を金髪少女は見逃さない。
そして、この時金髪少女はローンターンをしながら味方と相手の位置を確かめた。
金髪少女がロールターンを行い、ゴールの方向を向く。
そこに一瞬遅れて未空が金髪少女のディフェンスにつく。
残り八秒。
金髪少女は右手で足の間をくぐらせて行うドリブル、レッグスルーを行い、そのまま未空の左から回ってきた茶髪少女が金髪少女の後ろから声をかける。
「貴利香」
貴利香は声だけを頼りに左手に持ち替えたバスケットボールをノールックでパスをする。
手首のスナップだけなのに、ボールは一直線に茶髪の少女に収まる。
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