自重を忘れた少年は貴族になる

時雨古鷹

ステータスぱねえな

 フィルはまあ落ち込んだ。それもそのはず恋人が死んだのだ。まあ関係ないが今日は国王の娘つまり第三王女が生まれたのだ。あまり喜べないが。

「フィル、夕食の時にステータスを見せてね」

「わかった」




「どんな加護もらったのか確認すっか」

加護

 創造神の加護 

 武神の加護

 魔法神の加護

 商業神の加護

 生命神の加護

 天照大御神の加護




 夕食の時間になった。まあいじってないが、そのかわり狩りに出かけた。転移で。

『敵感知』

 敵感知で5㎞先で戦闘が起こっていた。コブリンが百程度中には上位種がいた。襲われている人がいたら助ける。これがフィルのセオリーなので心身強化をかけ助太刀にいった。

「大丈夫ですか!!」

 応戦していた騎士は驚いたが直ぐ真顔に戻ると

「すまないもうだめだ!!手伝ってくれ!」

 その言葉と同時に倒れた。

「分かりました」

『ファイアボルト』

 フィルの上空に無数の炎ができゴブリンたちに襲いかかる。後方のゴブリンはなんとかなったが、問題は目の前のゴブリン三十体だ。

「魔法じゃだめだし二刀流でいくか」

 フィルはまとっていたぼろのロープを払い姿を見せた。背には2本の片手剣一気に抜き放ち構えた。

「行くぜ!!雷炎斬!!」

 同時に2本の剣が雷炎を纏い高速に繰り出される。三十六連撃の攻撃。これはフィルがつくったオリジナルのものだ。まあそのままじゃ気持ち悪いので溶かしたいのだが。

「すみません騎士さんゴブリンの死体どうするんですか?」

 どうやら困ったらしく仲間と話し合った結果

「燃やすよ。まあ魔物が来る可能性があるけどね」

「溶かしていいですか?」

「いいよ。って溶かす?!そんなことができるのかい?」

「できますよ。水酸化ナトリウム」

 フィルはとかしはじめた。その間暇だったので話しながら。

「助けてくれてありがとう。俺は国の騎士長をしているゼルートだ。傷ついた仲間はどうかして運ばないといけないのだが」

「それなら大丈夫です。パーフェクトヒール」

 みるみるうちに傷が戻っていく。

「そこまで使えるのかい。それより名前を聞いてなかったね。名前は?」

「はい、あらためまして私は冒険者をしておりますフィルともうします。父の名はベル、母はリリィともうします。それとミズキ召喚」

 召喚魔法を使いミズキを呼び出した。

「この人は私の仲間でミズキといいます。ミズキ、挨拶」

「はい。私はフィル様の召喚魔法で呼び出された精霊王のミズキともうします」

 この場にいるすべての人が凍り付いた。精霊王がフィルの召喚魔法で呼びたされていたのだ。すると馬車の中から二人の少女が降りてきた。

「これは美しい精霊様ですね。フィル様助けていただきありがとうございます。私はこの国の第2王女シーラ・バンカスともうします」

「これは王女殿下でしたか無事で何よりです。では私はこれで」




「フィル、ステータスどうだった?」

「うん見せるね」

 そのとき急に来客がきた。

「すみません。フィル様はいますか?」
 
「はい、いますけどこんな遅くになんでしょう?」

 母が問いかけると扉が開いて

「私は王国の騎士長ゼルートともうします。フィル様のご家族は今から王城にきてもらいます」

「何故です」

「謁見です」

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