Infinity インフィニティ
序章 1
はぁはぁ……
逃げて、このままじゃ…殺される!
せめてあなただけでも……
っ……!
来た、奴が……!
嫌、殺される!辞めて、許して!
許して下さい………きゃぁああああ!!
ーグチャ
「……」
「奈緒?」
「…!あ、ええと怖いね!」
「それだけ?」
「う、うん」
私、奈緒は友達の美紅から借りた1冊の本を読んでいた。
「Infinity」というタイトルの本だ。
本の内容はと言うと、ある日いつも通りに家に帰ると家の雰囲気が可笑しくなっていて主人公が怯えながらも自分の部屋に向かおうとすると何故か辿り着けない。不思議に思いながらも普通にいつも通りに歩くと明らかに家とは違う場所に行ってしまう。さすがにおかしいと思った時にはもう遅い。奴はすぐ側まで来ている。
こんな感じの内容である。まあ、簡単に説明したものだけどね。
「なんとねなんとね!これ実際に起こったことらしいんだよね!」
「………え」
「あ、いや……正確には?都市伝説らしいんだけど。」
「でもさ、最近じゃこの近辺で同じ事が起こったらしいよ」
「……それ、ほんと?」
都市伝説が現実で起こる。そんな事はありえない。
「もしかしたら、私の家で…!なーんてね!」
「もー…そんな不吉なこと言わないでよ」
「もし本当に起こっちゃったらどうするの?本の中では主人公以外みーんな死んじゃってるんだよ?」
「その時はその時だよ」
「それにさ、奴に殺されたら存在ごと消されちゃうんだよ」
…奴に会って殺されてしまうとその存在ごと消され、最初からいなかった人となる。
生まれてもないし、どこにもいない。
たとえ家族であっても忘れちゃうんだ。
「大丈夫だって、殺されないよ。なんたって私はなぎなた部のエースだよ?負けないから!」
「………はぁ」
「あ、そうだ。この後奈緒ん家行っていい?」
「そりゃまたどうして?」
「いつもの!」
「ああ……」
いつものとは、私の家には最新のゲーム機があるためだ。最近出たばかりだからかとても高く、高校生ではなかなか手が出ない。
だけど私は父に誕生日に買ってもらったため持っている。
それを友達みんなに話すと週二で家に来るようになった。
「いつものメンツで行こうね!」
「うん」
そうして美紅に加えて遥香、陸、拓真の5人で私の家に向かう。もちろん1度家に帰って着替えたあとだ。…まあ、私はまだ家に帰ってないから制服のままだけど。
どうせ家に帰るんだし、いいよね。
「よし、着いた!」
「んじゃ今鍵開けるから少し待ってね」
ーガチャ
「ただいまー」
「「「「おじゃましまーす!」」」」
みんなが家に入ったことを確認すると私は静かに扉を閉める。
「…あれ?お母さん?」
いつもなら家にいるのに。母は最近病気になり今は自宅療養中のため家にいるのに今日に限っていなかった。
「……いないならいないって言ってよね」
「とりあえず、お座敷にどーぞ」
逃げて、このままじゃ…殺される!
せめてあなただけでも……
っ……!
来た、奴が……!
嫌、殺される!辞めて、許して!
許して下さい………きゃぁああああ!!
ーグチャ
「……」
「奈緒?」
「…!あ、ええと怖いね!」
「それだけ?」
「う、うん」
私、奈緒は友達の美紅から借りた1冊の本を読んでいた。
「Infinity」というタイトルの本だ。
本の内容はと言うと、ある日いつも通りに家に帰ると家の雰囲気が可笑しくなっていて主人公が怯えながらも自分の部屋に向かおうとすると何故か辿り着けない。不思議に思いながらも普通にいつも通りに歩くと明らかに家とは違う場所に行ってしまう。さすがにおかしいと思った時にはもう遅い。奴はすぐ側まで来ている。
こんな感じの内容である。まあ、簡単に説明したものだけどね。
「なんとねなんとね!これ実際に起こったことらしいんだよね!」
「………え」
「あ、いや……正確には?都市伝説らしいんだけど。」
「でもさ、最近じゃこの近辺で同じ事が起こったらしいよ」
「……それ、ほんと?」
都市伝説が現実で起こる。そんな事はありえない。
「もしかしたら、私の家で…!なーんてね!」
「もー…そんな不吉なこと言わないでよ」
「もし本当に起こっちゃったらどうするの?本の中では主人公以外みーんな死んじゃってるんだよ?」
「その時はその時だよ」
「それにさ、奴に殺されたら存在ごと消されちゃうんだよ」
…奴に会って殺されてしまうとその存在ごと消され、最初からいなかった人となる。
生まれてもないし、どこにもいない。
たとえ家族であっても忘れちゃうんだ。
「大丈夫だって、殺されないよ。なんたって私はなぎなた部のエースだよ?負けないから!」
「………はぁ」
「あ、そうだ。この後奈緒ん家行っていい?」
「そりゃまたどうして?」
「いつもの!」
「ああ……」
いつものとは、私の家には最新のゲーム機があるためだ。最近出たばかりだからかとても高く、高校生ではなかなか手が出ない。
だけど私は父に誕生日に買ってもらったため持っている。
それを友達みんなに話すと週二で家に来るようになった。
「いつものメンツで行こうね!」
「うん」
そうして美紅に加えて遥香、陸、拓真の5人で私の家に向かう。もちろん1度家に帰って着替えたあとだ。…まあ、私はまだ家に帰ってないから制服のままだけど。
どうせ家に帰るんだし、いいよね。
「よし、着いた!」
「んじゃ今鍵開けるから少し待ってね」
ーガチャ
「ただいまー」
「「「「おじゃましまーす!」」」」
みんなが家に入ったことを確認すると私は静かに扉を閉める。
「…あれ?お母さん?」
いつもなら家にいるのに。母は最近病気になり今は自宅療養中のため家にいるのに今日に限っていなかった。
「……いないならいないって言ってよね」
「とりあえず、お座敷にどーぞ」
「Infinity インフィニティ」を読んでいる人はこの作品も読んでいます
-
-
1,391
-
1,159
-
-
1.2万
-
4.8万
-
-
5,217
-
2.6万
-
-
14
-
8
-
-
2.1万
-
7万
-
-
27
-
2
-
-
3万
-
4.9万
-
-
6,681
-
2.9万
-
-
398
-
3,087
-
-
2,534
-
6,825
-
-
9,448
-
2.4万
-
-
9,711
-
1.6万
-
-
8,191
-
5.5万
-
-
116
-
17
-
-
265
-
1,847
-
-
65
-
390
-
-
83
-
2,915
-
-
10
-
46
-
-
1.3万
-
2.2万
-
-
3,224
-
1.5万
-
-
187
-
610
-
-
7,474
-
1.5万
-
-
71
-
63
-
-
4
-
1
-
-
86
-
893
-
-
1,000
-
1,512
-
-
104
-
158
-
-
6,237
-
3.1万
-
-
29
-
52
-
-
450
-
727
-
-
33
-
48
-
-
4
-
4
-
-
47
-
515
-
-
6
-
45
-
-
213
-
937
-
-
7
-
10
コメント