禁断のアイテム『攻略本』を拾った村人は、プロデューサーのシナリオを壊せるのだろうか?
第98話・神VS村人。
「天を焼き尽くす炎龍の咆哮!魔皇獄炎昇龍破斬!だべぇ!」
『ザァンザァン!ドォンドォン!ボォォー!』
「ぐぅがぁぁーー!!」
天まで届くような、巨大な斬撃・爆撃・炎撃を含んだ竜巻が発生しました。オーディン様を中に閉じ込めてその身体を蹂躙しているようです。オーディン様の悲鳴は爆発音で掻き消されて行きます。
(オラとした事が大人げなかったべぇ。これ1発でダメージ65000の強力な合体必殺技だべぇ。あと2、3発ぶち込んでオーディン様には大人しくしてもらうべぇよ。)
30秒程、炎の竜巻がオーディンの身体を蹂躙すると、やっと消滅してくれました。ダンジョンの天井付近に打ち上げられたオーディンがダンジョンの床に落ちて来ました。
『ドォシン!』
残念ながらオーディン様の着ていた白のバスローブは、無残にも跡形もなく消えてしまいました。女子達ならば、黄色い悲鳴を上げながら、チラチラと指の隙間からその全身を凝視していた事でしょう。
「………創造神オーディンが命じる!ライジング・パニッシュメント!」
『ゴロゴロ、ゴロゴロ。』と不気味な雷の音が聞こえて来ました。
「何だべぇ?」
(はっ!ヤバイべぇ!ヤバイべぇ!こんな魔法知らないべぇ。)
オーディンの間の大理石の天井・壁・床は黒い雷雲によって、あっという間に覆われて見えなくなりました。出口も見えなくなったので、エッサ達は逃げる事も出来なくなりました。
「なかなか楽しかったぞ、人間どもよ。この雷魔法は回避不能の全方位攻撃魔法だ。そのダメージは3万近くはある。人間が耐え切れる威力ではないぞ。さっさと死ね、人間!」
(あっ、オラ死んだべぇ。オラのHP1万だもん。)
もう魔法は発動しているべぇ。はっは。レベル150まで上げたんだから、このまま王都に乗り込んでも良かったべぇな。わざわざグロリアの奥さんの所に行かなくて良かったべぇ。はぁ〜〜、やっぱり良い人は損するべぇな。
エッサは目を閉じると、大人しく最後の瞬間を待つ事にしました。また、プロデューサーの岩田か、スポンサーのオバさんと会うだけです。
「諦めるなぁ〜〜!エッサ、俺が守ってやる!こっちに走って来い〜〜!」
(はっ!何だべぇか?)
グロリアが大きな身体に大きな盾を2枚持って、エッサに向かって走って来ました。何か考えがあるようですが、まさか?盾でエッサの身体を攻撃から守るつもりでしょうか?
「無駄だべぇ。盾で防げる攻撃じゃないべぇ。ダメージ3万なら、グロリアは生き残れるから奥さんと仲良くするんだべぇよ。くれぐれも無理せずにレベルを上げてから進むんだべぇよ。短い間だったべぇが、オラ楽しかったんだな。元気でな。」
『キュイーーーン、ガァーーン!』
フロアの中心に、球状に収束していた雷魔法のエネルギーが、大爆発と共に全方位に散らばりました。稲妻の形をした無数の雷魔法が次々に天井や壁や床に突き刺さって行きました。
「あぐぅ!うおぉぉ〜!ぐっふぅ。」
隙間が出来ないようにエッサの身体を2枚の盾と自分の大きな身体でガードします。身体に次々と稲妻の槍が突き刺さろうと、構わずに守り続けました。
(どういうつもりだべぇ?こんなの無意味だべぇ。助かる訳がないんだべぇ。戦闘システムは絶対で攻撃のダメージが3万なら、必ずダメージを3万喰らうべぇ。ここはそうなるように作られた世界なんだべぇよ。お願いだから、助かるかもしれないって夢を見せないでくれべぇ。)
『……………』
「はぁはぁはぁ?終わったのか?……エッサ、生きてるか?」
壁や床を覆っていた雷雲は消えて、傷ついた大理石の壁や床が見えて来ました。床に寝かされたエッサは2枚の大きな盾に挟まれて守られていました。盾を退けても、中身が空ではない事を祈るしかありません。急いでグロリアは盾を退けて中身を確認しました。
「はぁ〜はぁ〜、どういう事だべぇ?何でオラは生きてるべぇか?」
「質問は後だ!次の攻撃が来る前にあの全裸の変態を倒すぞ。獄炎の炎よ!魔王の力よ!我が友に宿し魂よ!我が力を受け入れ、解き放て!デーモンズ・スタンプ!」
合体必殺技の唯一の欠点は、魔王の刻印をエッサに付与すると、グロリアの攻撃力と魔力がゼロになってしまう事です。その欠点を差し引いても、一撃必殺に値する必殺技は強力でした。
(よく分かんねぇべぇが、今はやる事があるべぇ。)
「はぁはぁはぁ、オーディン!次はオラ達の番だべぇ!行くぞぉ!うおぉぉ〜!」
大剣を引き摺るようにエッサはオーディンに向かって走って行きました。全てはこの一撃で決まるかもしれません。
「調子に乗るなよ、人間!天空より訪れし神の雷!ライトニング!」
ピィシャン、ピィシャン、ピィシャンと狙い澄ました落雷がエッサの頭上に何度も落ちて来ます。
(その魔法は知ってるべぇ。全力で走るオラに当てられるものなら、当ててみやがるんだべぇ!)
「俺は神だ!跪け、ゴミ虫共が!」
「オラの勝ちだべぇ。天を焼き尽くす炎龍の咆哮!魔皇獄炎昇龍破斬!」
オーディンの稲妻を全て回避しながら、エッサは接近して行きました。そして、2人の距離がゼロになる瞬間、勝負を決する渾身の一撃がオーディンに振り上げられました。
『ザァンザァン!ドォンドォン!ボォォー!サァーーー。』
「はぁ〜、はぁ〜、何が神だべぇ。1番偉いのはスポンサーの皆さんだべぇ。」
今度はいつまで経っても、オーディンは床に落ちて来ませんでした。上空で綺麗に消滅してしまったようです。エッサ達はEXダンジョン『難しい』をクリアしました。
『ザァンザァン!ドォンドォン!ボォォー!』
「ぐぅがぁぁーー!!」
天まで届くような、巨大な斬撃・爆撃・炎撃を含んだ竜巻が発生しました。オーディン様を中に閉じ込めてその身体を蹂躙しているようです。オーディン様の悲鳴は爆発音で掻き消されて行きます。
(オラとした事が大人げなかったべぇ。これ1発でダメージ65000の強力な合体必殺技だべぇ。あと2、3発ぶち込んでオーディン様には大人しくしてもらうべぇよ。)
30秒程、炎の竜巻がオーディンの身体を蹂躙すると、やっと消滅してくれました。ダンジョンの天井付近に打ち上げられたオーディンがダンジョンの床に落ちて来ました。
『ドォシン!』
残念ながらオーディン様の着ていた白のバスローブは、無残にも跡形もなく消えてしまいました。女子達ならば、黄色い悲鳴を上げながら、チラチラと指の隙間からその全身を凝視していた事でしょう。
「………創造神オーディンが命じる!ライジング・パニッシュメント!」
『ゴロゴロ、ゴロゴロ。』と不気味な雷の音が聞こえて来ました。
「何だべぇ?」
(はっ!ヤバイべぇ!ヤバイべぇ!こんな魔法知らないべぇ。)
オーディンの間の大理石の天井・壁・床は黒い雷雲によって、あっという間に覆われて見えなくなりました。出口も見えなくなったので、エッサ達は逃げる事も出来なくなりました。
「なかなか楽しかったぞ、人間どもよ。この雷魔法は回避不能の全方位攻撃魔法だ。そのダメージは3万近くはある。人間が耐え切れる威力ではないぞ。さっさと死ね、人間!」
(あっ、オラ死んだべぇ。オラのHP1万だもん。)
もう魔法は発動しているべぇ。はっは。レベル150まで上げたんだから、このまま王都に乗り込んでも良かったべぇな。わざわざグロリアの奥さんの所に行かなくて良かったべぇ。はぁ〜〜、やっぱり良い人は損するべぇな。
エッサは目を閉じると、大人しく最後の瞬間を待つ事にしました。また、プロデューサーの岩田か、スポンサーのオバさんと会うだけです。
「諦めるなぁ〜〜!エッサ、俺が守ってやる!こっちに走って来い〜〜!」
(はっ!何だべぇか?)
グロリアが大きな身体に大きな盾を2枚持って、エッサに向かって走って来ました。何か考えがあるようですが、まさか?盾でエッサの身体を攻撃から守るつもりでしょうか?
「無駄だべぇ。盾で防げる攻撃じゃないべぇ。ダメージ3万なら、グロリアは生き残れるから奥さんと仲良くするんだべぇよ。くれぐれも無理せずにレベルを上げてから進むんだべぇよ。短い間だったべぇが、オラ楽しかったんだな。元気でな。」
『キュイーーーン、ガァーーン!』
フロアの中心に、球状に収束していた雷魔法のエネルギーが、大爆発と共に全方位に散らばりました。稲妻の形をした無数の雷魔法が次々に天井や壁や床に突き刺さって行きました。
「あぐぅ!うおぉぉ〜!ぐっふぅ。」
隙間が出来ないようにエッサの身体を2枚の盾と自分の大きな身体でガードします。身体に次々と稲妻の槍が突き刺さろうと、構わずに守り続けました。
(どういうつもりだべぇ?こんなの無意味だべぇ。助かる訳がないんだべぇ。戦闘システムは絶対で攻撃のダメージが3万なら、必ずダメージを3万喰らうべぇ。ここはそうなるように作られた世界なんだべぇよ。お願いだから、助かるかもしれないって夢を見せないでくれべぇ。)
『……………』
「はぁはぁはぁ?終わったのか?……エッサ、生きてるか?」
壁や床を覆っていた雷雲は消えて、傷ついた大理石の壁や床が見えて来ました。床に寝かされたエッサは2枚の大きな盾に挟まれて守られていました。盾を退けても、中身が空ではない事を祈るしかありません。急いでグロリアは盾を退けて中身を確認しました。
「はぁ〜はぁ〜、どういう事だべぇ?何でオラは生きてるべぇか?」
「質問は後だ!次の攻撃が来る前にあの全裸の変態を倒すぞ。獄炎の炎よ!魔王の力よ!我が友に宿し魂よ!我が力を受け入れ、解き放て!デーモンズ・スタンプ!」
合体必殺技の唯一の欠点は、魔王の刻印をエッサに付与すると、グロリアの攻撃力と魔力がゼロになってしまう事です。その欠点を差し引いても、一撃必殺に値する必殺技は強力でした。
(よく分かんねぇべぇが、今はやる事があるべぇ。)
「はぁはぁはぁ、オーディン!次はオラ達の番だべぇ!行くぞぉ!うおぉぉ〜!」
大剣を引き摺るようにエッサはオーディンに向かって走って行きました。全てはこの一撃で決まるかもしれません。
「調子に乗るなよ、人間!天空より訪れし神の雷!ライトニング!」
ピィシャン、ピィシャン、ピィシャンと狙い澄ました落雷がエッサの頭上に何度も落ちて来ます。
(その魔法は知ってるべぇ。全力で走るオラに当てられるものなら、当ててみやがるんだべぇ!)
「俺は神だ!跪け、ゴミ虫共が!」
「オラの勝ちだべぇ。天を焼き尽くす炎龍の咆哮!魔皇獄炎昇龍破斬!」
オーディンの稲妻を全て回避しながら、エッサは接近して行きました。そして、2人の距離がゼロになる瞬間、勝負を決する渾身の一撃がオーディンに振り上げられました。
『ザァンザァン!ドォンドォン!ボォォー!サァーーー。』
「はぁ〜、はぁ〜、何が神だべぇ。1番偉いのはスポンサーの皆さんだべぇ。」
今度はいつまで経っても、オーディンは床に落ちて来ませんでした。上空で綺麗に消滅してしまったようです。エッサ達はEXダンジョン『難しい』をクリアしました。
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