禁断のアイテム『攻略本』を拾った村人は、プロデューサーのシナリオを壊せるのだろうか?
第97話・合体必殺技。
『名前・オーディン。職業・最高神。称号・神の中の神。世界の創造者。レベル120。HP1701000。MP不明。攻撃力1406。魔力572。敏捷659。』
ハッキリ言って全然大した事ないべぇ。神の使徒のHPがアップしたようなもんだべぇ。倒すのは簡単だべぇが、オラには確かめたい事があるんだな。
「オーディン様、オラはエッサと言うべぇ。オラの言葉が分かるべぇか?」
もしも言葉が分かるのなら、オーディン様とは戦わずに済むかもしれません。そして、EXダンジョン『恐怖』にいるウルスラさんとも戦わずに済む可能性も見えて来ます。
「下界の子供が俺に何のようだ?ここは人間が来るような場所ではないぞ。今なら間に合う、早く下界に引き返せ。」
(良かったべぇ。とりあえずは問答無用で戦う感じじゃなさそうだべぇ。)
教会にある杖と白のローブを纏っている白髭のオーディン様の自画像とは大違いですが、本に載っているオーディン様の絵姿とはまったく同じでした。
「エッサ?この若いイケメンがオーディン様なのか?私の知っているオーディン様とはまったく違うのだが………。」
エッサとグロリアの前には、白のローブはローブでも、白のバスローブに赤ワインを持った金髪のイケメンオーディン様が立派な椅子に腰掛けていました。オーディン様ではなく、王子様です。
(こんなイケメンオーディン様を下界の女子に見せたら、教会は大パニックだべぇ。自画像を髭モジャ色気ゼロのジシイオーディン様にする訳だべぇ。うんだぁ。)
エッサ達がオーディン様の忠告を無視して、まったく帰る素振りを見せないので、オーディン様は少し苛立って来たようです。
「まったく、自主的に帰れば見逃してやったものを愚かな奴らだ。我が雷鎚ミョルニルによって魂さえも粉々に打ち砕いてやろう。」
「話せば分かる。我々は戦いに来た訳ではない。この先に進めればいいんだ。通してくれないだろうか?」
「俺は帰れと言ったんだ。通りたければ、力を示して見せよ。」
はぁ~、話し合いは出来ないようだべぇ。プロデューサーの設定で侵入者は即排除だべぇか?メインラスボスのグロリアが仲間に出来たから、オーディン様もイケると思ったんだべぇがな。
どうやらエッサは、仲間を増やしたいようです。ラスボスにEXダンジョンのボスと、明らかに強い仲間を選んでいます。前みたいに可愛い女子を選ぶ間違いは犯さないようです。
「グロリア、このオーディン様は通常は7人で倒すような強敵だべぇ。広範囲のライトニングと雷鎚をブーメランのように投げて、直撃した相手の防具ランクを三段階低下させるべぇ。もちろん直接雷鎚に殴られても効果は発生するべぇ。何度も雷鎚に殴られると防具の意味はなくなるべぇよ。」
「いつも通りにHPが多い俺が前衛で、エッサが後衛で敵のHPを削って行く作戦だろう?分かっているよ。さっさと倒して妻に会いに行くぞ!」
対オーディン用にグロリアを鍛えたので、グロリア1人だけでも勝てるかもしれません。HPも31万とオーディン様の2倍近くあります。でも、神の使徒のように真っ直ぐにぶっかって来る程、オーディン様は単純な戦闘プログラムを持っていません。
(オーディン様の1番厄介な攻撃はタイムストップだべぇ。魔法詠唱を開始したら、急いでこっちも最大攻撃で詠唱を中断させないとヤバイんだべぇな。)
◆
「爆岩槍!魔王天龍槍!流千百灰燼!」
大岩さえも一突きで粉々にする爆岩槍。両手でしっかりと握り締めた槍で敵を突き刺して、上空に打ち上げる魔王天龍槍。無数の突きで敵を焼き尽くして灰に変えてしまう流千百灰燼。
(ふぅ~~、この連続槍技を喰らって平気な者はいないだろう。たとえオーディン様でも少しは堪えるはずだ。)
グロリアの攻撃よってオーディン様は、槍で刺され、打ち上げられ、空中でバスローブがボロボロになるまで無数の突きを喰らってしまいました。そして、ダンジョンの大理石の床に叩きつけられてしまいました。
(ふぅむ。なかなか痛いな。雑魚ではないようだ。)
ゆっくりとオーディン様は床から起き上がりました。足先は地面に付いていないようです。本には載っていませんでしたが、浮遊能力もあるようです。
「なかなか効いたぞ。お返しに俺も少しだけ本気を見せてやろう。雷鎚ミョルニルよ!真の力を解放せよ!」
(知らない詠唱だべぇ!わざわざ待ってやる必要はないべぇ。)
本に載っていない情報が多過ぎるようです。雷鎚ミョルニルも本来の持ち主はオーディン様ではなく、トール様です。プロデューサーが出鱈目にキャラ設定した影響かもしれません。
「グロリア!合体必殺技だべぇ。詠唱を止めるべぇよ!」
「分かった。獄炎の炎よ!魔王の力よ!」
合体必殺技は1回使うだけで消費MPは1人1000も消費します。エッサの最大MPは3000を超えているので、MPを回復せずに連続3回使えますが、攻撃は当たらなければ意味がありません。
(この必殺技はグロリアの力をオラの両手剣に付与するだけの、ただの強力な付与魔法だべぇ。一撃必殺とはいかないべぇが、物凄く痛いべぇよ。オーディン様、行くべぇよ!)
ハッキリ言って全然大した事ないべぇ。神の使徒のHPがアップしたようなもんだべぇ。倒すのは簡単だべぇが、オラには確かめたい事があるんだな。
「オーディン様、オラはエッサと言うべぇ。オラの言葉が分かるべぇか?」
もしも言葉が分かるのなら、オーディン様とは戦わずに済むかもしれません。そして、EXダンジョン『恐怖』にいるウルスラさんとも戦わずに済む可能性も見えて来ます。
「下界の子供が俺に何のようだ?ここは人間が来るような場所ではないぞ。今なら間に合う、早く下界に引き返せ。」
(良かったべぇ。とりあえずは問答無用で戦う感じじゃなさそうだべぇ。)
教会にある杖と白のローブを纏っている白髭のオーディン様の自画像とは大違いですが、本に載っているオーディン様の絵姿とはまったく同じでした。
「エッサ?この若いイケメンがオーディン様なのか?私の知っているオーディン様とはまったく違うのだが………。」
エッサとグロリアの前には、白のローブはローブでも、白のバスローブに赤ワインを持った金髪のイケメンオーディン様が立派な椅子に腰掛けていました。オーディン様ではなく、王子様です。
(こんなイケメンオーディン様を下界の女子に見せたら、教会は大パニックだべぇ。自画像を髭モジャ色気ゼロのジシイオーディン様にする訳だべぇ。うんだぁ。)
エッサ達がオーディン様の忠告を無視して、まったく帰る素振りを見せないので、オーディン様は少し苛立って来たようです。
「まったく、自主的に帰れば見逃してやったものを愚かな奴らだ。我が雷鎚ミョルニルによって魂さえも粉々に打ち砕いてやろう。」
「話せば分かる。我々は戦いに来た訳ではない。この先に進めればいいんだ。通してくれないだろうか?」
「俺は帰れと言ったんだ。通りたければ、力を示して見せよ。」
はぁ~、話し合いは出来ないようだべぇ。プロデューサーの設定で侵入者は即排除だべぇか?メインラスボスのグロリアが仲間に出来たから、オーディン様もイケると思ったんだべぇがな。
どうやらエッサは、仲間を増やしたいようです。ラスボスにEXダンジョンのボスと、明らかに強い仲間を選んでいます。前みたいに可愛い女子を選ぶ間違いは犯さないようです。
「グロリア、このオーディン様は通常は7人で倒すような強敵だべぇ。広範囲のライトニングと雷鎚をブーメランのように投げて、直撃した相手の防具ランクを三段階低下させるべぇ。もちろん直接雷鎚に殴られても効果は発生するべぇ。何度も雷鎚に殴られると防具の意味はなくなるべぇよ。」
「いつも通りにHPが多い俺が前衛で、エッサが後衛で敵のHPを削って行く作戦だろう?分かっているよ。さっさと倒して妻に会いに行くぞ!」
対オーディン用にグロリアを鍛えたので、グロリア1人だけでも勝てるかもしれません。HPも31万とオーディン様の2倍近くあります。でも、神の使徒のように真っ直ぐにぶっかって来る程、オーディン様は単純な戦闘プログラムを持っていません。
(オーディン様の1番厄介な攻撃はタイムストップだべぇ。魔法詠唱を開始したら、急いでこっちも最大攻撃で詠唱を中断させないとヤバイんだべぇな。)
◆
「爆岩槍!魔王天龍槍!流千百灰燼!」
大岩さえも一突きで粉々にする爆岩槍。両手でしっかりと握り締めた槍で敵を突き刺して、上空に打ち上げる魔王天龍槍。無数の突きで敵を焼き尽くして灰に変えてしまう流千百灰燼。
(ふぅ~~、この連続槍技を喰らって平気な者はいないだろう。たとえオーディン様でも少しは堪えるはずだ。)
グロリアの攻撃よってオーディン様は、槍で刺され、打ち上げられ、空中でバスローブがボロボロになるまで無数の突きを喰らってしまいました。そして、ダンジョンの大理石の床に叩きつけられてしまいました。
(ふぅむ。なかなか痛いな。雑魚ではないようだ。)
ゆっくりとオーディン様は床から起き上がりました。足先は地面に付いていないようです。本には載っていませんでしたが、浮遊能力もあるようです。
「なかなか効いたぞ。お返しに俺も少しだけ本気を見せてやろう。雷鎚ミョルニルよ!真の力を解放せよ!」
(知らない詠唱だべぇ!わざわざ待ってやる必要はないべぇ。)
本に載っていない情報が多過ぎるようです。雷鎚ミョルニルも本来の持ち主はオーディン様ではなく、トール様です。プロデューサーが出鱈目にキャラ設定した影響かもしれません。
「グロリア!合体必殺技だべぇ。詠唱を止めるべぇよ!」
「分かった。獄炎の炎よ!魔王の力よ!」
合体必殺技は1回使うだけで消費MPは1人1000も消費します。エッサの最大MPは3000を超えているので、MPを回復せずに連続3回使えますが、攻撃は当たらなければ意味がありません。
(この必殺技はグロリアの力をオラの両手剣に付与するだけの、ただの強力な付与魔法だべぇ。一撃必殺とはいかないべぇが、物凄く痛いべぇよ。オーディン様、行くべぇよ!)
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