ゼロからはじめる島津大河誘致

郭隗の馬の骨

第15話 コモロウの夢、妄想

コモロウに変化が起きた。彼女は島津義弘をはじめとする戦国時代を勉強し始めた。
またドリフターズを見てハマってしまった。
何がスイッチを入れたのかはわからない。
年頃の子のかんがえは気まぐれである。
困ったことに薩摩で衆道(しゅどう、とは日本における男性の男色の中で、武士同士のものをいう。)があったと知るとそこもツボにはまったようである。
とにかく関心を持つのは良いことであった。
やがて、声優を調べ始め、ドリフターズの主役の島津豊久は中村悠一、戦国大戦というゲームではの島津義弘役を杉田智和、島津家久を梶裕貴、島津豊久役は小野大輔と有名人ばかりでびっくりした。
このようなことを今まで知らなかったのが不思議ではあった。
やはり、テレビの力は偉大だ。
とはいえ、ネタとしては面白い話が転がっているのは確かだろう。
コモロウはふとひらめいた。
ライトノベルで島津を扱ったら面白い話ができるかも。
調べてみると島津家の人間はみな面白い。
金八先生みたいなおじいちゃんの日新公、まじめなルルーシュのような島津4兄弟の長男義久、声のイメージから銀魂の銀さんのように強い義弘、頭の切れる策略家
島津歳久、戦のめっぽう強い島津家久、そしてドリフターズのイメージの強い、でも男も惚れる美少年の島津豊久、すごく見てみたいという妄想に駆られた。
かつてフウイは学んだ。
歴史は今生きている人が作るものだと。
人それぞれ自由でいい、織田信長も武田信玄も上杉謙信もその他諸々の人気大名たちは史実をなぞりながらもいろいろと癇癪して、また脚色していままで伝えられてきた。
いままでそれほど扱われなかった戦国島津は今までのイメージが希薄な分だけ自由に面白く書ける。
また人気が出れば戦国島津の第一人者になることもできよう。
もし、大河ドラマ原作あるいは放映時に1番の売り上げになれば不動の作家として名を後世に残すこともできよう。
つまり、ハードルが低く、無名の作家であっても参加しやすいのだ。
そんな未来はともかくとして、コモロウは内心はしゃぎながらベットに入り夢の世界に思いをはせるのであった。

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