付き合って結婚した後

三日月の空

班決め

今日も学校へ出勤する。
チャイムが鳴り、ホームルームが始まった。

「では今日予定だな。今日は6時間授業で45分だ。」
「先生〜!学活って何やるんすか〜?」
「お前らの楽しみにしてた、林間学校の班決めだ!」

クラス内で一斉にアイコンタクトによる「お前誰と組む?」が始まった。

「待て待て!それは後だ!プリントあるから配るの手伝ってー!」



6時間目の学活があるので、教室へと戻った。

「何で分からないの?!」
「女子が変えればいいだろ!」

バスの座席で、1番後ろにどちらが座るか争っているらしい。

「お前ら〜!争うならくじ引きだ!」
「いいじゃない!やってやるわよ!」
「望む所だ!お前らなんかにはどうせ当たりは引けねぇよ!」

アイスの棒で作ったくじを2人は引いた。

「よっしゃ〜!」「なんでよぉ〜!」

当たりを引いたのは、男子グループであった。

「お前なぁ…もう中学生ならくだらねぇことで争うなよ?」
「わ、悪かったな。これやるよ。」
「で、でも当たりを引いたのはそっちよ?」

そう。優人は子供の扱いが得意なのだ。
あえてくじ引きをさせる事で、勝った側が少し悪いなと思わせる。そうして思いやらせることで絆を深めるのだ。

「あれ、中野さんは班に入らないのかい?」

少し地味系の中野さんがどこにも入れず迷っていた。

「わ、私…大丈夫です…」
「大丈夫じゃねぇよ。お前ら、入れてやれ。」

しかし、女子達は誰も入れようとしない。
たぶん、女子のカーストの下位というやつだろう。
こういう時はいつまでも答えが出ない。強引だがこうするしかない。

「分かった、真希、頼んだ。」
「私?!優人先生が言うなら…」

真希は仕方なく受け入れてくれた。

to be continued…

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