付き合って結婚した後

三日月の空

家に帰ると

やっと家に帰れた。

「ただいま〜…」

反応がない。そして微かにいい匂いがした。この匂いは…カレー…か?

「陽菜…大丈夫か?」
「…」

陽菜はベッドでうつ伏せになって枕に顔を擦りつけていた。

「おいどうした?」
「おかえりなさい!お風呂先入ったからね!」

陽菜の鼻が真っ赤だった。まさか泣いていたのか?

「陽菜っ…ごめんな…」
「大丈夫よ!お仕事でしょ!」
「もしかして、今日はカレーだったのか?」

普通の人からしたら、ただのカレーだが、陽菜の場合は料理が極端に下手でカレーを作るのは滅多にないのだ。

「えへへ…大丈夫よ!一晩置くと美味しいらしいから!」

どう見ても大丈夫ではない。今にも泣きそうだ。

「優人!お風呂入ってきて!」
「そ、そうだな。」

陽菜にも落ち着く時間が必要だと思って風呂へ向かった。



風呂から上がると、陽菜が抱きついてきた。

「おいおい、どうした〜?」
「優人…やっぱり寂しかった…」

陽菜は布団に入るまで無言で抱きついたままだった。

「陽菜、寂しいなら言ってくれれば…」
「優人!」
「な、何?」

陽菜は真剣な目で見つめた。

「勝手なのは分かってる!だけどさ、その…私、子供が欲しい!」
「え?何で急に?」
「だって寂しいもん…優人が遅くても子供がいれば少しだけ和らぐし…」

陽菜は無理やりキスした。

「俺はそんな簡単には駄目だと思う。」
「私、真剣よ!駄目…なの…?」
「べ、別にちゃんと考えてるならいいけど…」

遂に泣きだしてしまった。

「ごめんね…私…ずっと優人が欲しいって言ってたのに…」
「な、泣くなよ?!」
「寂しかった…!だからその…可愛いがって!」

胸を押し付けてくるので、優人も我慢出来なくなってしまった。

「陽菜…好きだ…!」
「私も…!大好き…!」

行為が始まると同時に、陽菜の顔から涙が消えていた。

to be continued…

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