「拝啓、親愛なるヒカルに告ゲル」

コバヤシライタ

第三部 「野良猫な気持ち」①

「野良猫な気持ち」

僕と彼女の間に

いきなり入り込んできた小さな野良猫

ヤキモチ焼いてる僕をしり目に

彼女の膝でゴロゴロ言ってる


こうやって公園に来た人たちにこびを売って

今日も小さな命は生き延びようとする


いくらかわいそうでも

エサをあげたらダメなのは知っている

辛そうな顔をしている彼女に

もっと辛そうにゴロゴロ言ってる


こうやっていつかは捨てられるのも分かってて

今日も小さな命は生き延びようとする

僕も同じで捨てられるのが怖いから

今日も小さな信頼を彼女と確認している


今日であった野良猫があまりにも僕みたいで笑えるから

また来ようね 二人で

絶対だよ

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