神業(マリオネット)
1ー58★憶測
アンテロの機転(?)によりピンチを切り抜けることができた俺は、アンテロとは別行動をとることにした。
残る敵は鳥・根・昆虫の群れ・本体と四つに別れている。
本体は全体を見ながら行動をしているので、今すぐに何とかしなければということはない。
鳥の方はソフィアとエルメダの方で上手くやったようで、二人はセアラの救出に向かっていた。
残りは昆虫の群れなのだが、これはアンテロの持つ粘液を上手く使うことで昆虫は撃退できるはずだ。
ヘンリーとラゴスを救出して全員で本体を相手にすることになる。
そこで俺はセアラの槍を何とかした方がいいと思う。
デポットの中を見ると予備の水が何本も残っているので、粘液を落とすために槍にある分を水をかけて洗い流した。
モンスターは槍に手をかけている状態で真っ二つにされている。
動き出したりはしないよな?
とか思いながらセアラの槍を綺麗にしていくのだが、その時ふと変なことを思ってしまった…
植物というのは実をつけて種子から増えていく。
コレに習ってと言えばいいのか、今回のモンスターも同じような理解でいいはず。
だけど、そういう植物って…
実が1つなのかな…??
植物って実をつけるときって一度に多数の実をつけるのがほとんどじゃないか?
リンゴやミカンなどの果物を例にとって頭の中に考えを浮かべてみた。
槍から粘液を洗い流した頃、ちょうど鳥を片付けてソフィアとエルメダがセアラを救出して俺の方へ来た。
俺はセアラに綺麗になった?(適切な言葉なのかは分からない)槍を渡した。
少し離れた場所では、アンテロが粘液を散布して昆虫を地面に落としている。
もう少し時間をかければヘンリーとラゴスの所在がはっきりしそうだ。
『よーし、それじゃー、後二人もパッと探して一気に本体をやっちゃいましょうかね!』
ソフィアが一気に追い込みかけようとテンション高めに言ってきた。
『はい。ただ…ちょっと気になることがあるんですよね…』
『えっ…?なんだい?』
『なんですか?』
『まだなんかあるの?』
俺の気になるという言葉にソフィア、エルメダ、セアラが続いて首をかしげながら反応する。
『はい。でもヘンリーさんとかの方も気になるので、そっちはエルメダとセアラさんにお願いしていいですか?』
『えっ…何ですか?気になるんですけど…?』
『うん、分かった。いいよ』
セアラは了解という感じだったが、エルメダは何なのか気になるようだ。
『いやー、確信というほど強いものじゃないから、いいづらいんだよね。でももしかしたら時間ないかもしれないから、俺とソフィアさんだけでとりあえず本体に向かおうかと』
『時間無いかもしれない?ってことは、あの化け物がまだ何かやってくるかもってことかい?』
『可能性の段階ですけどね。ということで、ここからは別行動でいきましょう!』
『『『了解!』』』
三人揃った掛け声の後、エルメダとセアラ組はアンテロのサポートに走り出した。
『どこまでいくんだい?って何で上ばっか気にしてるのさ』
『いやー、やっぱ気にしすぎなんですかね』
俺とソフィア組は本体に向かい歩いている。
しかし俺が上を気にしながら速度がかなりゆっくりしているのでソフィアも疑問を感じているようだ。
真上を見ると緑の葉が繁っている。
『そろそろ化け物の縄張りに入ったから、ここらで一気に火付けましょうかね!』
『あー、ソフィアさん、それはまだ待ってください。どうせやるなら一網打尽にしてやりたいので…』
『一網打尽?アタシとアンタ、化け物だけだろ。他はまだみんな離れてるよ』
『そうじゃなくてですね、って…あー、あった…あれだ!ありました』
本当にあるのかどうかは単なる賭けでしかなかった。
これ以上の戦闘はなるべく控えていきたい。
俺はそう思ったので探していた。
無ければ無いで後始末が簡単になるというもの。
俺はソフィアに指を指しながら伝えた。
『おいおい、なんだいあれは…』
俺の指先を追いながらソフィアが見つけたもの…
大きさは約20cm、色は少し白が強い茶色っぽい楕円形の物体がある。
先程よりは若干小さく色が薄いような気もするので、まだ成熟しきっていないのかもしれない。
だが先ほど見たそして体験したあの事は絶対に忘れない間違えないだろう。
化け物の実がビッシリと実っていた。
『さっき、あれが地面に落ちてセアラさんが従属モンスターって言ってたのが生まれてきたんです』
『なーるほど、別な場所から燃やしたりすると、もしかしたら余計な戦闘も増えるかもしれないってことかい』
『はい、確信はなかったんですけど…お願いできますか?』
『了解!』
というソフィアの答えの直後視界のギリギリ右端に位置している実がガサガサと揺れた。
俺とソフィアは互いの顔を見合わせて、間違いではないことを意識し合い再び音がした実の方へ視線を合わせる。
『あー、もう!今回は時間切れかー。せっかく面白かったのにな~』
俺でもソフィアでもない。
かと言ってセアラ、エルメダ、アンテロ、ヘンリー、ラゴスの誰の声でもない。
初めて聞いた全く見に覚えの無い誰かの声がした。
残る敵は鳥・根・昆虫の群れ・本体と四つに別れている。
本体は全体を見ながら行動をしているので、今すぐに何とかしなければということはない。
鳥の方はソフィアとエルメダの方で上手くやったようで、二人はセアラの救出に向かっていた。
残りは昆虫の群れなのだが、これはアンテロの持つ粘液を上手く使うことで昆虫は撃退できるはずだ。
ヘンリーとラゴスを救出して全員で本体を相手にすることになる。
そこで俺はセアラの槍を何とかした方がいいと思う。
デポットの中を見ると予備の水が何本も残っているので、粘液を落とすために槍にある分を水をかけて洗い流した。
モンスターは槍に手をかけている状態で真っ二つにされている。
動き出したりはしないよな?
とか思いながらセアラの槍を綺麗にしていくのだが、その時ふと変なことを思ってしまった…
植物というのは実をつけて種子から増えていく。
コレに習ってと言えばいいのか、今回のモンスターも同じような理解でいいはず。
だけど、そういう植物って…
実が1つなのかな…??
植物って実をつけるときって一度に多数の実をつけるのがほとんどじゃないか?
リンゴやミカンなどの果物を例にとって頭の中に考えを浮かべてみた。
槍から粘液を洗い流した頃、ちょうど鳥を片付けてソフィアとエルメダがセアラを救出して俺の方へ来た。
俺はセアラに綺麗になった?(適切な言葉なのかは分からない)槍を渡した。
少し離れた場所では、アンテロが粘液を散布して昆虫を地面に落としている。
もう少し時間をかければヘンリーとラゴスの所在がはっきりしそうだ。
『よーし、それじゃー、後二人もパッと探して一気に本体をやっちゃいましょうかね!』
ソフィアが一気に追い込みかけようとテンション高めに言ってきた。
『はい。ただ…ちょっと気になることがあるんですよね…』
『えっ…?なんだい?』
『なんですか?』
『まだなんかあるの?』
俺の気になるという言葉にソフィア、エルメダ、セアラが続いて首をかしげながら反応する。
『はい。でもヘンリーさんとかの方も気になるので、そっちはエルメダとセアラさんにお願いしていいですか?』
『えっ…何ですか?気になるんですけど…?』
『うん、分かった。いいよ』
セアラは了解という感じだったが、エルメダは何なのか気になるようだ。
『いやー、確信というほど強いものじゃないから、いいづらいんだよね。でももしかしたら時間ないかもしれないから、俺とソフィアさんだけでとりあえず本体に向かおうかと』
『時間無いかもしれない?ってことは、あの化け物がまだ何かやってくるかもってことかい?』
『可能性の段階ですけどね。ということで、ここからは別行動でいきましょう!』
『『『了解!』』』
三人揃った掛け声の後、エルメダとセアラ組はアンテロのサポートに走り出した。
『どこまでいくんだい?って何で上ばっか気にしてるのさ』
『いやー、やっぱ気にしすぎなんですかね』
俺とソフィア組は本体に向かい歩いている。
しかし俺が上を気にしながら速度がかなりゆっくりしているのでソフィアも疑問を感じているようだ。
真上を見ると緑の葉が繁っている。
『そろそろ化け物の縄張りに入ったから、ここらで一気に火付けましょうかね!』
『あー、ソフィアさん、それはまだ待ってください。どうせやるなら一網打尽にしてやりたいので…』
『一網打尽?アタシとアンタ、化け物だけだろ。他はまだみんな離れてるよ』
『そうじゃなくてですね、って…あー、あった…あれだ!ありました』
本当にあるのかどうかは単なる賭けでしかなかった。
これ以上の戦闘はなるべく控えていきたい。
俺はそう思ったので探していた。
無ければ無いで後始末が簡単になるというもの。
俺はソフィアに指を指しながら伝えた。
『おいおい、なんだいあれは…』
俺の指先を追いながらソフィアが見つけたもの…
大きさは約20cm、色は少し白が強い茶色っぽい楕円形の物体がある。
先程よりは若干小さく色が薄いような気もするので、まだ成熟しきっていないのかもしれない。
だが先ほど見たそして体験したあの事は絶対に忘れない間違えないだろう。
化け物の実がビッシリと実っていた。
『さっき、あれが地面に落ちてセアラさんが従属モンスターって言ってたのが生まれてきたんです』
『なーるほど、別な場所から燃やしたりすると、もしかしたら余計な戦闘も増えるかもしれないってことかい』
『はい、確信はなかったんですけど…お願いできますか?』
『了解!』
というソフィアの答えの直後視界のギリギリ右端に位置している実がガサガサと揺れた。
俺とソフィアは互いの顔を見合わせて、間違いではないことを意識し合い再び音がした実の方へ視線を合わせる。
『あー、もう!今回は時間切れかー。せっかく面白かったのにな~』
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