神業(マリオネット)
1ー34★料理人
『そう言えばナカノ様、職業の適正は出来るだけ小まめにチェックしておいた方がいいですよ。ふとした拍子に職業が現れているなんてこともありますからね』
『あー、そう言えば見るのは無料でしたっけ?変更の場合に限って、料金が必要なんでしたっけ?』
『はい、そうです』
『それなら、見てもらおうかな。お願いします』
と言いながら俺はミンネに左手を差し出す。
すると彼女は俺の左手を両手で掴むと同時に首をかしげ目を大きく見開いた。
『おめでとうございます!ナカノ様、職業料理人の紹介が受けられます!』
『はい?料理人ですか?なんですかそれ…』
(もしかして…あの時が原因か…?)
俺は最近、塩とギーをフェンに売り込んだのが原因かもと考えてしまった。
『普通の人より料理を美味しく作ったり、早く作ったりということができます。後は目利きというのも使えるようになります』
『目利き?』
『はい、食品や薬草など口に入れても良いもの限定での鑑定能力みたいなものです。ギルドの方は、どうしますか?もしも料理人で今後活動していきたい場合や詳しい説明などを聞きたい場合には、商人系ギルドということになるのですが』
『料理人って商人系ギルドなの?』
『はい、そうです』
『それなら、フェンに詳しいこと聞くのでもいいかな…』
『チッ…』
(あれ?ミンネさん…今、舌打ちしたような…というか顔が若干怖い…)
スルトが近々フェンと話をするようだから、その時に俺も混ぜてもらうか何て考えていたのだが…
もしかしたら彼女の成績や給料に関わることなのだろうか、だとしたら無料で相談にのってもらい悪いなと思ってしまった。
とは言っても悪いとは思うのだが…
何する訳でもない。
『そういえばナカノ様は、最初にこちらに来たときにロスロー商会のフェン様と来られてましたね』
『あー、はい。最近でもたまに会っています』
『それなら、私から説明されるよりはフェン様の方が色々と都合がよろしいことも出てくると思います』
声はいつもの調子で明るい感じがするが、目線は一切合わせてくれない…
『ちなみになんですけど…職業って発生してからじゃないと分からないんですか?もう少しで発生するとかは分からないんですか?』
『はい?どういうことでしょうか?』
ミンネが不思議そうな顔で俺に聞いてきた。
『いやー、最近都市の外に出て討伐系の仕事して、戦士系や魔法使いなどの方々と仕事してるんですけど…』
『羨ましくなったということですか』
『まー、ハッキリと言うと…ハイ…』
『先程のアンテロ様に話したことと被るのですが職業の経験値と言うのは、みなさん一緒にたまるというわけではないようです。また個人の適正などもあるので、経験値がたまったからといって必ず紹介に繋がるわけでもないようなので、こればかりは何とも…』
アンテロは薬師としての才能が生まれながらにあって家庭環境もバッチリということだったのだろうか…
それとは対照的に俺には争い事の才はないのだと諭されているようだ。
少なくとも彼女の言葉は俺には、そう聞こえる。
帰りの道すがらでは俺は何故かアンテロに慰めてもらいながら、これから討伐を軸にするか塩やギーを軸にするかを本当に悩んでいた。
『あー、そう言えば見るのは無料でしたっけ?変更の場合に限って、料金が必要なんでしたっけ?』
『はい、そうです』
『それなら、見てもらおうかな。お願いします』
と言いながら俺はミンネに左手を差し出す。
すると彼女は俺の左手を両手で掴むと同時に首をかしげ目を大きく見開いた。
『おめでとうございます!ナカノ様、職業料理人の紹介が受けられます!』
『はい?料理人ですか?なんですかそれ…』
(もしかして…あの時が原因か…?)
俺は最近、塩とギーをフェンに売り込んだのが原因かもと考えてしまった。
『普通の人より料理を美味しく作ったり、早く作ったりということができます。後は目利きというのも使えるようになります』
『目利き?』
『はい、食品や薬草など口に入れても良いもの限定での鑑定能力みたいなものです。ギルドの方は、どうしますか?もしも料理人で今後活動していきたい場合や詳しい説明などを聞きたい場合には、商人系ギルドということになるのですが』
『料理人って商人系ギルドなの?』
『はい、そうです』
『それなら、フェンに詳しいこと聞くのでもいいかな…』
『チッ…』
(あれ?ミンネさん…今、舌打ちしたような…というか顔が若干怖い…)
スルトが近々フェンと話をするようだから、その時に俺も混ぜてもらうか何て考えていたのだが…
もしかしたら彼女の成績や給料に関わることなのだろうか、だとしたら無料で相談にのってもらい悪いなと思ってしまった。
とは言っても悪いとは思うのだが…
何する訳でもない。
『そういえばナカノ様は、最初にこちらに来たときにロスロー商会のフェン様と来られてましたね』
『あー、はい。最近でもたまに会っています』
『それなら、私から説明されるよりはフェン様の方が色々と都合がよろしいことも出てくると思います』
声はいつもの調子で明るい感じがするが、目線は一切合わせてくれない…
『ちなみになんですけど…職業って発生してからじゃないと分からないんですか?もう少しで発生するとかは分からないんですか?』
『はい?どういうことでしょうか?』
ミンネが不思議そうな顔で俺に聞いてきた。
『いやー、最近都市の外に出て討伐系の仕事して、戦士系や魔法使いなどの方々と仕事してるんですけど…』
『羨ましくなったということですか』
『まー、ハッキリと言うと…ハイ…』
『先程のアンテロ様に話したことと被るのですが職業の経験値と言うのは、みなさん一緒にたまるというわけではないようです。また個人の適正などもあるので、経験値がたまったからといって必ず紹介に繋がるわけでもないようなので、こればかりは何とも…』
アンテロは薬師としての才能が生まれながらにあって家庭環境もバッチリということだったのだろうか…
それとは対照的に俺には争い事の才はないのだと諭されているようだ。
少なくとも彼女の言葉は俺には、そう聞こえる。
帰りの道すがらでは俺は何故かアンテロに慰めてもらいながら、これから討伐を軸にするか塩やギーを軸にするかを本当に悩んでいた。
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