神業(マリオネット)
1ー12★突然の出来事
俺は今、イーグルの面々と夜飯を共にしてる。
テーブルの上には、なかなかボリュームのありそうな料理と酒が並んでいる。
最初はモルガンも一緒に来ると言っていたが、アイザックが気をきかせるべきだというと、仕方なしと言う具合に引いてくれた。
俺の方としてはサポーターとして初仕事の後で疲れていることもあって休みたいというのが本音だったが、聞きたいことも多くある。
『みなさんは、パーティを組んで長いんですか?』
『多分、この都市の中では5本の指に入ると思います』
『道理で一人一人が強いし、連携もバッチリでしたよね』
『この辺りはモンスターも強くないしね』
俺の何気ない質問にヘンリーとセアラが答えてくれる。
『そう言えばナカノさんって、将来は自分のパーティ組んだりするの?』
『この都市に来てまだ間もないので、そう言うことは考えてません』
『でも興味はあったりする?』
『きょ…興味ですか…?』
ソフィアが何故か俺に興味ありげだ…
そう言えば、モンスターと1対1で戦うことになったのもソフィアが言い始めた事のような気がした…
『おい、ソフィア!初日からそんな将来の事まで考えるわけないだろう!どうも申し訳ない』
ソフィアの質問に答えあぐねていると、ヘンリーが謝罪してきた。
『いいえ、気にしないでください。』
『姪の事か…まー、分からんでもないがのぅ…』
『えっ…姪ですか…?』
俺の答えにラゴスが気になることを被せてきた。
(これ突っ込んだ方がいいのかな…変な尾を踏みたくないからスルーしよう!)
『姪が、孤児院で働いてるんだけど…』
(あれっ…ソフィアさん…勝手に話始めちゃったよ…)
『最近、都市の援助だけじゃ孤児院の運営も厳しくなってきたって言ってるの』
『それと俺がパーティ組むと何か関係があるんですか?』
(聞かないって決めてたのに口が滑っちゃったよ…)
『モンスター討伐関係の仕事って結構割りが良いのよ。波も多いんだけど…』
『確かに、そんな感じしますね。でも、それって実力ある方限定ですよね?』
『実力ってよりは慣れとかの方が大きいかな。戦い方は複数で奇襲をかける感じだし。それで姪が討伐関係の仕事に興味持ち始めてるのよね。もしかしたら孤児院の助けになるかもって…』
『危険だから諦めさせたいと言うことですか?』
『いいえ、相手を探してあげたいの…』
『はっ……って、もしかして?いやいや、俺無理ですって、まだ都市に来たばかりで何にも知らないし、弱いし、他探した方が良いですよ、絶対に!』
(これって…帰った方が良くないか…)
俺は向かいにいたソフィアとのやり取りで気づかなかったが、俺の横にいるヘンリーとラゴスとの距離が近い…
と言うか…肩を組んだりしてきている。
(これは逃がさないぞって事か…もしかして嵌められたのか…?ヘンリーさん、とめてくれないの?)
『今、この都市には募集をかけているパーティってないのよ』
『だからって俺ですか?それに仮に組んだとしても2人ですよね?数的にも心もとないと思うんですけど…』
『確かに2人では少ないと思う。でもそれは後に考えるべき問題だと思うの…それにもしもの方法だって用意しているし』
『もちろん最初からタナカさんにソフィアの姪を預けて俺たちは知らないふりをする訳じゃない。きちんと2人揃って面倒を見るつもりだ。』
『えっ…俺は、アイテム運びの仕事もやめるつもりはないし、そこまでガッツリな感じじゃないですよ…』
ソフィアの口撃が終わったと思ったらヘンリーがフォローするように喋ってくる。
俺もあくまで本業は別にあると言うのを強調しておく。
『そう言えば、タナカさんてルートに来て間もないって言ってましたよね?』
『あー、はい』
『寝泊まりってどうしてるの?』
『今はロスロー商会の宿泊所を利用してます』
『あそこは値段の割りには部屋も綺麗だし、朝食もついてるし良い宿ですね』
『はい、そうですね』
ここでソフィアの目がキラリと光った気がした…
『でも良い宿泊所って言ってもお金が掛かるのよね』
『まー、確かに掛かりますね』
『ナカノさんさえ良ければ無料で住めるところあるんだけど。もちろん誰に気にすることもない専用住まい。都市の中心からは遠いけどムーブが使えるなら問題なく住めると思うの』
俺は【無料で専用住まい】と言う言葉が魅力的に感じてしまい、言葉を続けられずに下を向いてしまった。
『姪にも話しておくから、会ってみるだけね。どうしてもダメなら話し合いましょう』
なんか上手くのせられた感はあるが、冷静に考えれば自分にデメリットはないように感じる。
どうなるかは分からないが会ってみてから考えると言う返事をソフィアに返した。
いきなりの話し合いの中での食事だったので何を口に入れたのかは覚えていない。
まだ料理と時間はたっぷりとあるみたいだし、イーグルの奢りだと言っていた。
腹がはち切れるまで今日は食べてやろうと思う。
テーブルの上には、なかなかボリュームのありそうな料理と酒が並んでいる。
最初はモルガンも一緒に来ると言っていたが、アイザックが気をきかせるべきだというと、仕方なしと言う具合に引いてくれた。
俺の方としてはサポーターとして初仕事の後で疲れていることもあって休みたいというのが本音だったが、聞きたいことも多くある。
『みなさんは、パーティを組んで長いんですか?』
『多分、この都市の中では5本の指に入ると思います』
『道理で一人一人が強いし、連携もバッチリでしたよね』
『この辺りはモンスターも強くないしね』
俺の何気ない質問にヘンリーとセアラが答えてくれる。
『そう言えばナカノさんって、将来は自分のパーティ組んだりするの?』
『この都市に来てまだ間もないので、そう言うことは考えてません』
『でも興味はあったりする?』
『きょ…興味ですか…?』
ソフィアが何故か俺に興味ありげだ…
そう言えば、モンスターと1対1で戦うことになったのもソフィアが言い始めた事のような気がした…
『おい、ソフィア!初日からそんな将来の事まで考えるわけないだろう!どうも申し訳ない』
ソフィアの質問に答えあぐねていると、ヘンリーが謝罪してきた。
『いいえ、気にしないでください。』
『姪の事か…まー、分からんでもないがのぅ…』
『えっ…姪ですか…?』
俺の答えにラゴスが気になることを被せてきた。
(これ突っ込んだ方がいいのかな…変な尾を踏みたくないからスルーしよう!)
『姪が、孤児院で働いてるんだけど…』
(あれっ…ソフィアさん…勝手に話始めちゃったよ…)
『最近、都市の援助だけじゃ孤児院の運営も厳しくなってきたって言ってるの』
『それと俺がパーティ組むと何か関係があるんですか?』
(聞かないって決めてたのに口が滑っちゃったよ…)
『モンスター討伐関係の仕事って結構割りが良いのよ。波も多いんだけど…』
『確かに、そんな感じしますね。でも、それって実力ある方限定ですよね?』
『実力ってよりは慣れとかの方が大きいかな。戦い方は複数で奇襲をかける感じだし。それで姪が討伐関係の仕事に興味持ち始めてるのよね。もしかしたら孤児院の助けになるかもって…』
『危険だから諦めさせたいと言うことですか?』
『いいえ、相手を探してあげたいの…』
『はっ……って、もしかして?いやいや、俺無理ですって、まだ都市に来たばかりで何にも知らないし、弱いし、他探した方が良いですよ、絶対に!』
(これって…帰った方が良くないか…)
俺は向かいにいたソフィアとのやり取りで気づかなかったが、俺の横にいるヘンリーとラゴスとの距離が近い…
と言うか…肩を組んだりしてきている。
(これは逃がさないぞって事か…もしかして嵌められたのか…?ヘンリーさん、とめてくれないの?)
『今、この都市には募集をかけているパーティってないのよ』
『だからって俺ですか?それに仮に組んだとしても2人ですよね?数的にも心もとないと思うんですけど…』
『確かに2人では少ないと思う。でもそれは後に考えるべき問題だと思うの…それにもしもの方法だって用意しているし』
『もちろん最初からタナカさんにソフィアの姪を預けて俺たちは知らないふりをする訳じゃない。きちんと2人揃って面倒を見るつもりだ。』
『えっ…俺は、アイテム運びの仕事もやめるつもりはないし、そこまでガッツリな感じじゃないですよ…』
ソフィアの口撃が終わったと思ったらヘンリーがフォローするように喋ってくる。
俺もあくまで本業は別にあると言うのを強調しておく。
『そう言えば、タナカさんてルートに来て間もないって言ってましたよね?』
『あー、はい』
『寝泊まりってどうしてるの?』
『今はロスロー商会の宿泊所を利用してます』
『あそこは値段の割りには部屋も綺麗だし、朝食もついてるし良い宿ですね』
『はい、そうですね』
ここでソフィアの目がキラリと光った気がした…
『でも良い宿泊所って言ってもお金が掛かるのよね』
『まー、確かに掛かりますね』
『ナカノさんさえ良ければ無料で住めるところあるんだけど。もちろん誰に気にすることもない専用住まい。都市の中心からは遠いけどムーブが使えるなら問題なく住めると思うの』
俺は【無料で専用住まい】と言う言葉が魅力的に感じてしまい、言葉を続けられずに下を向いてしまった。
『姪にも話しておくから、会ってみるだけね。どうしてもダメなら話し合いましょう』
なんか上手くのせられた感はあるが、冷静に考えれば自分にデメリットはないように感じる。
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