聖玉と巫女の物語
封印の塔
舞台にはまだ王とカイサル神官長、エリク神官が残っていた。
「何をする気だ」
ホルティス王がアルマンに向かって言った。
しかし、アルマンは答えず、宙に浮かびながら、石の塔の先端を持った。
「封印の塔を破壊しようとしている」
カイサル神官長は呪文を唱えはじめたが、アルマンには効いていないように見えた。
アルマンが石の塔を揺さぶるたびに、地下空間全体にミシッ、ミシッと異様な音が響いた。
「だめた! このままでは崩落してしまう!」
カイサルのこの言葉を聞いたヘイワードはエリク神官に向かって言った。
「上にいる隊に、神殿および周辺の住民を退避させるよう伝えて欲しい」
エリクはすぐに階段を駆け上がっていった。
「ウェルギン、アシュリータ巫女とファルサを頼む」
ヘイワードがそう言ったとたん、石の塔が倒された。
ドーン!
「……!」
大きな音とともに、グラッと大きな揺れが空間全体を襲った。
「父上!」
砂埃でまわりがよく見えなかった。フリンツは父が石の塔の下敷きになったのではないかと急いで舞台まで降りていった。
「父上……?」
舞台の上には、ホルティス王とカイサル神官、そして彼らを取り巻く無数の紫色の雲があった。
そして、足元にはバイサイファルの剣が転がっていた。それはまだ剣先が瓦礫に突き刺さったままだった。
「なんだ、あれは……!」
ヘイワードが呆然とするなか、ファルサはつぶやいた。
「妖魔たちの亡霊よ。解き放たれたんだわ」
「何をする気だ」
ホルティス王がアルマンに向かって言った。
しかし、アルマンは答えず、宙に浮かびながら、石の塔の先端を持った。
「封印の塔を破壊しようとしている」
カイサル神官長は呪文を唱えはじめたが、アルマンには効いていないように見えた。
アルマンが石の塔を揺さぶるたびに、地下空間全体にミシッ、ミシッと異様な音が響いた。
「だめた! このままでは崩落してしまう!」
カイサルのこの言葉を聞いたヘイワードはエリク神官に向かって言った。
「上にいる隊に、神殿および周辺の住民を退避させるよう伝えて欲しい」
エリクはすぐに階段を駆け上がっていった。
「ウェルギン、アシュリータ巫女とファルサを頼む」
ヘイワードがそう言ったとたん、石の塔が倒された。
ドーン!
「……!」
大きな音とともに、グラッと大きな揺れが空間全体を襲った。
「父上!」
砂埃でまわりがよく見えなかった。フリンツは父が石の塔の下敷きになったのではないかと急いで舞台まで降りていった。
「父上……?」
舞台の上には、ホルティス王とカイサル神官、そして彼らを取り巻く無数の紫色の雲があった。
そして、足元にはバイサイファルの剣が転がっていた。それはまだ剣先が瓦礫に突き刺さったままだった。
「なんだ、あれは……!」
ヘイワードが呆然とするなか、ファルサはつぶやいた。
「妖魔たちの亡霊よ。解き放たれたんだわ」
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