ハクスラ異世界に転生したから、ひたすらレベル上げをしながらマジックアイテムを掘りまくって、飽きたら拾ったマジックアイテムで色々と遊んでみる物語。(タイトルに一部偽り有り)
第106話【冒険からの帰宅】
俺が冒険者ギルドを出たのは深夜である。
何故にそんな時間になったかと言えば、ギルガメッシュがサンジェルマンとの再会を祝って宴会を始めたからだった。
約二十年ぶりの再会なのだ、盛り上がっても仕方がないだろう。
俺は酒が飲めないのに付き合わされたのだ。
正直、いい迷惑である。
しかも最初は飯を頬張りながら宴会に参加していたが、最後のほうではウェイトレスの制服を着せられて御酌をさせられていた。
俺がセクハラだと騒いだらバーテンダーのハンスさんがお盆を渡して飲み物や料理を運べと言い出したのだ。
もう、会場はわけが分からなくなっていたので、俺は無理矢理ウェイトレスを演じてしまったのである。
そして、深夜だ。
やっと飲んだくれどもが酔い潰れて宴会は終了ムードになっていた。
ギルガメッシュとサンジェルマンは生き残り、二次会に出るぞと言い出しているが、酒場には生存者が少ない。
オヤジ二人組が潰れた者たちを強引に叩いて起こそうとしていた。
この二人は化け物かよ……。
耐え難いと思った俺は気配を消して酒場を出たところだった。
「はぁ~……」
酒場の店前で溜め息を吐く。
「やっと逃げられたね」
突然に声を駆けられた。
振り返ると壁に寄っ掛かっているマヌカビーが居た。
そう言えばこの野郎は宴会の途中から姿が見えなくなっていたな。
多分そうそうに逃げたのだろう。
「あんた、結構早くから逃げてたな」
「すまないね。僕もほとんど飲めないから」
「ちっ……」
俺は舌打ちを溢したあとに、地べたに座り込む。
胡座をかいた。
「疲れたぜ……」
「この冒険者ギルドは、いつもこんな感じなのね」
「知らん。俺は酒が飲めないからさ」
「ははは、なるほど」
「あんた、冒険者を続けるんだってな?」
「ああ、姉さんは怒ってたけどね」
マヌカハニーの姉さんは、かなり怒っていたな。
大きなオッパイをプルプルと揺らしながら往復ピンタをしてたもの。
あ、ちょっと胸が痛みだした。
我慢我慢……。
「いいのかい、あれで?」
「僕の家は父親も冒険者で早くに亡くしているんだよ。だから姉は怒っていたんだよね」
「あら、親子揃って冒険者ですか、あらあらまあまあ~」
「あははは~。困ったもんだろ」
ウェイトレス姿の俺が茶化したが、無造作に無視される。
ちょっと悲しい……。
「僕は父に憧れたけれど、姉は父を恨んでいたからね」
「じゃあ、辞めとけばいいのに……」
「キミなら冒険者を辞めれと言われて辞められるかい?」
「あー、そうか。無理だね。うんうん、お前さんの気持ちが良く分かったわ」
「だろ~」
マヌカビーが悪餓鬼っぽく微笑んだ。
所詮は冒険者なんて、こんなものかと俺も実感した。
「よーーーーう、アスラン!!」
モヒカン頭のギルガメッシュが全裸で酒場から飛び出してきた。
「何故に全裸!?」
それに続いてサンジェルマンも全裸で飛び出して来る。
「お前も全裸かよ!?」
二人の全裸魔神は獲物を探しているのだろう。
これ以上は、捕まってたまるものか!
「お前も飲めや~~~!!!」
不味い!!
二人の腕先が俺に迫る。
俺は瞬時に立ち上がると一目散に走り出した。
更に──。
「オーバーラン!!」
俺は魔法を唱えて全力疾走で逃げた。
この速度ならば追ってこれまい!
「ドラドラドラーーー!!!」
よし、逃げきれたぞ!
代わりにマヌカビーのヤツが全裸魔神どもに捕まってやがる。
ザマー!!
こうして俺はスカル姉さんの下宿先に帰った。
ふぅ~~、疲れたわ……。
建物の前から三階の窓を見たが明かりはついていない。
流石にスカル姉さんも寝てるかな。
ウェイトレス姿の俺は、疲れを猫背に表しながら階段を登った。
自分の部屋を目指す。
そして、二階の廊下を歩いていると、俺の部屋から明かりが溢れているのが見えた。
ドアの隙間から明かりが漏れているのだ。
「え、電気の消し忘れかな?」
電気なんて無いのだ。そんな筈がないだろう。
誰か居るのかな?
泥棒か?
俺はスキルで忍び足を使って自分の部屋に近付いた。
すると自室の中から人の声が聴こえて来る。
しかも声は二つだ。
誰かと誰かが話しているぞ。
俺はドアの前まで忍び寄ると耳を澄ました。
「うふふふ。ドクトル、良くお似合いですよ」
「そ、そうかな~」
「これがアスランくんが着ていた制服ですか~」
「じゃあ今度はスバルちゃんが着てみる~?」
「は、はい。是非に!」
「それじゃあ脱ぐわね~」
「ドクトル、どうせ脱ぐならセクシーに脱いで下さいな~」
「ええ、ちょっと恥ずかしいわね~。でも、大サービスよ、スバルちゃん」
「有り難う御座います!」
「ちゃららららぁん~」
何をやっているんだ、あの二人は……。
呆れた俺が自室を覗き込めば、スカル姉さんが俺のウェイトレス制服をセクシーに踊りながら脱いでいる最中だった。
それを正座しながらスバルちゃんが眺めている。
スバルちゃんは俺に背中を向けて居るから表情は見えないが、その背中が完全に笑っていた。
デレデレのヌルヌルである。
俺はスカル姉さんが背を向けてお尻を振りながら制服を脱ぎだしているシーンで、コッソリと室内に忍び込んだ。
スバルちゃんの背後に忍び寄る。
「はぁー、はぁー、はぁー……」
何故にスバルちゃんは息を荒くしているのかな!!
「はぁ~~い、特大サービスダンスよぉ~ん♡」
言いながらスカル姉さんが振り返った。
着ていた制服を片手でグルグルと回している。
そして、俺と目が合った。
「がっ!!」
スカル姉さんが、絶対零度に飛び込んだかのように凍り付く。
完全に完璧に絶対的に凍り付いていた。
ボトリと制服を落とす。
「ど、どうしましたか、ドクトル……」
突然の硬直したスカル姉さんを心配してスバルちゃんが詰め寄った。
その首をスカル姉さんが両手で掴んで無理矢理にも後ろを振りむかせる。
「はっ!!!」
「ただいま」
スバルちゃんも俺に気付いて凍り付く。
ギコギコと関節から音を鳴らして脱いだばかりの制服を畳みだすスカル姉さんは、畳み終わった制服をテーブルの上に綺麗に置いた。
そのまま下着姿で廊下に出て行く。
その間も、ずぅーーとスバルちゃんは俺を見ながら凍り付いていた。
俺がスバルちゃんに話し掛ける。
「二人で何をしとったん?」
スバルちゃんはぎこちない口調でアッサリとゲロった。
「わ、私がアスランくんの部屋に忍び込んでウェイトレスさんの制服の匂いを嗅いでいたら、ドクトルが現れて、これ一度着てみたかったとか言い出したから、じゃあ順番に着てみようってことになって、ドクトルが制服を着て踊っていたらアスランくんがいつの間にか私の後ろに立ってました……」
「なるほど。分かったことは、最初っから最後まで全部が犯罪だな、お嬢さんよ!」
「ですよね~、あはははは~~」
「帰れ!!」
「はいーーー!!!」
スバルちゃんは、もの凄いスピードで部屋を出て行った。
畜生が……。
この異世界は変態ばかりだな!
俺は冒険と宴会で疲れて居たのでベットに倒れ込んだ。
もう眠たくって仕方がない。
「んん?」
俺が倒れ込んだ先に何かある。
俺はそれを手に取って広げてみた。
それは、スカル姉さんのボディコンドレスだった。
明日の朝食には、このボディコンドレスを着て行ってやるぞ。
そう心に決めた俺は睡魔に囚われた。
眠る──。
ウェイトレス姿のまま眠りに落ちた。
【つづく】
何故にそんな時間になったかと言えば、ギルガメッシュがサンジェルマンとの再会を祝って宴会を始めたからだった。
約二十年ぶりの再会なのだ、盛り上がっても仕方がないだろう。
俺は酒が飲めないのに付き合わされたのだ。
正直、いい迷惑である。
しかも最初は飯を頬張りながら宴会に参加していたが、最後のほうではウェイトレスの制服を着せられて御酌をさせられていた。
俺がセクハラだと騒いだらバーテンダーのハンスさんがお盆を渡して飲み物や料理を運べと言い出したのだ。
もう、会場はわけが分からなくなっていたので、俺は無理矢理ウェイトレスを演じてしまったのである。
そして、深夜だ。
やっと飲んだくれどもが酔い潰れて宴会は終了ムードになっていた。
ギルガメッシュとサンジェルマンは生き残り、二次会に出るぞと言い出しているが、酒場には生存者が少ない。
オヤジ二人組が潰れた者たちを強引に叩いて起こそうとしていた。
この二人は化け物かよ……。
耐え難いと思った俺は気配を消して酒場を出たところだった。
「はぁ~……」
酒場の店前で溜め息を吐く。
「やっと逃げられたね」
突然に声を駆けられた。
振り返ると壁に寄っ掛かっているマヌカビーが居た。
そう言えばこの野郎は宴会の途中から姿が見えなくなっていたな。
多分そうそうに逃げたのだろう。
「あんた、結構早くから逃げてたな」
「すまないね。僕もほとんど飲めないから」
「ちっ……」
俺は舌打ちを溢したあとに、地べたに座り込む。
胡座をかいた。
「疲れたぜ……」
「この冒険者ギルドは、いつもこんな感じなのね」
「知らん。俺は酒が飲めないからさ」
「ははは、なるほど」
「あんた、冒険者を続けるんだってな?」
「ああ、姉さんは怒ってたけどね」
マヌカハニーの姉さんは、かなり怒っていたな。
大きなオッパイをプルプルと揺らしながら往復ピンタをしてたもの。
あ、ちょっと胸が痛みだした。
我慢我慢……。
「いいのかい、あれで?」
「僕の家は父親も冒険者で早くに亡くしているんだよ。だから姉は怒っていたんだよね」
「あら、親子揃って冒険者ですか、あらあらまあまあ~」
「あははは~。困ったもんだろ」
ウェイトレス姿の俺が茶化したが、無造作に無視される。
ちょっと悲しい……。
「僕は父に憧れたけれど、姉は父を恨んでいたからね」
「じゃあ、辞めとけばいいのに……」
「キミなら冒険者を辞めれと言われて辞められるかい?」
「あー、そうか。無理だね。うんうん、お前さんの気持ちが良く分かったわ」
「だろ~」
マヌカビーが悪餓鬼っぽく微笑んだ。
所詮は冒険者なんて、こんなものかと俺も実感した。
「よーーーーう、アスラン!!」
モヒカン頭のギルガメッシュが全裸で酒場から飛び出してきた。
「何故に全裸!?」
それに続いてサンジェルマンも全裸で飛び出して来る。
「お前も全裸かよ!?」
二人の全裸魔神は獲物を探しているのだろう。
これ以上は、捕まってたまるものか!
「お前も飲めや~~~!!!」
不味い!!
二人の腕先が俺に迫る。
俺は瞬時に立ち上がると一目散に走り出した。
更に──。
「オーバーラン!!」
俺は魔法を唱えて全力疾走で逃げた。
この速度ならば追ってこれまい!
「ドラドラドラーーー!!!」
よし、逃げきれたぞ!
代わりにマヌカビーのヤツが全裸魔神どもに捕まってやがる。
ザマー!!
こうして俺はスカル姉さんの下宿先に帰った。
ふぅ~~、疲れたわ……。
建物の前から三階の窓を見たが明かりはついていない。
流石にスカル姉さんも寝てるかな。
ウェイトレス姿の俺は、疲れを猫背に表しながら階段を登った。
自分の部屋を目指す。
そして、二階の廊下を歩いていると、俺の部屋から明かりが溢れているのが見えた。
ドアの隙間から明かりが漏れているのだ。
「え、電気の消し忘れかな?」
電気なんて無いのだ。そんな筈がないだろう。
誰か居るのかな?
泥棒か?
俺はスキルで忍び足を使って自分の部屋に近付いた。
すると自室の中から人の声が聴こえて来る。
しかも声は二つだ。
誰かと誰かが話しているぞ。
俺はドアの前まで忍び寄ると耳を澄ました。
「うふふふ。ドクトル、良くお似合いですよ」
「そ、そうかな~」
「これがアスランくんが着ていた制服ですか~」
「じゃあ今度はスバルちゃんが着てみる~?」
「は、はい。是非に!」
「それじゃあ脱ぐわね~」
「ドクトル、どうせ脱ぐならセクシーに脱いで下さいな~」
「ええ、ちょっと恥ずかしいわね~。でも、大サービスよ、スバルちゃん」
「有り難う御座います!」
「ちゃららららぁん~」
何をやっているんだ、あの二人は……。
呆れた俺が自室を覗き込めば、スカル姉さんが俺のウェイトレス制服をセクシーに踊りながら脱いでいる最中だった。
それを正座しながらスバルちゃんが眺めている。
スバルちゃんは俺に背中を向けて居るから表情は見えないが、その背中が完全に笑っていた。
デレデレのヌルヌルである。
俺はスカル姉さんが背を向けてお尻を振りながら制服を脱ぎだしているシーンで、コッソリと室内に忍び込んだ。
スバルちゃんの背後に忍び寄る。
「はぁー、はぁー、はぁー……」
何故にスバルちゃんは息を荒くしているのかな!!
「はぁ~~い、特大サービスダンスよぉ~ん♡」
言いながらスカル姉さんが振り返った。
着ていた制服を片手でグルグルと回している。
そして、俺と目が合った。
「がっ!!」
スカル姉さんが、絶対零度に飛び込んだかのように凍り付く。
完全に完璧に絶対的に凍り付いていた。
ボトリと制服を落とす。
「ど、どうしましたか、ドクトル……」
突然の硬直したスカル姉さんを心配してスバルちゃんが詰め寄った。
その首をスカル姉さんが両手で掴んで無理矢理にも後ろを振りむかせる。
「はっ!!!」
「ただいま」
スバルちゃんも俺に気付いて凍り付く。
ギコギコと関節から音を鳴らして脱いだばかりの制服を畳みだすスカル姉さんは、畳み終わった制服をテーブルの上に綺麗に置いた。
そのまま下着姿で廊下に出て行く。
その間も、ずぅーーとスバルちゃんは俺を見ながら凍り付いていた。
俺がスバルちゃんに話し掛ける。
「二人で何をしとったん?」
スバルちゃんはぎこちない口調でアッサリとゲロった。
「わ、私がアスランくんの部屋に忍び込んでウェイトレスさんの制服の匂いを嗅いでいたら、ドクトルが現れて、これ一度着てみたかったとか言い出したから、じゃあ順番に着てみようってことになって、ドクトルが制服を着て踊っていたらアスランくんがいつの間にか私の後ろに立ってました……」
「なるほど。分かったことは、最初っから最後まで全部が犯罪だな、お嬢さんよ!」
「ですよね~、あはははは~~」
「帰れ!!」
「はいーーー!!!」
スバルちゃんは、もの凄いスピードで部屋を出て行った。
畜生が……。
この異世界は変態ばかりだな!
俺は冒険と宴会で疲れて居たのでベットに倒れ込んだ。
もう眠たくって仕方がない。
「んん?」
俺が倒れ込んだ先に何かある。
俺はそれを手に取って広げてみた。
それは、スカル姉さんのボディコンドレスだった。
明日の朝食には、このボディコンドレスを着て行ってやるぞ。
そう心に決めた俺は睡魔に囚われた。
眠る──。
ウェイトレス姿のまま眠りに落ちた。
【つづく】
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