妖精の魔法で俺にモテ期到来!?

I.G

マドンナの秘密 10

おかしい......確かにいた......


結局、駿はあの生物をファリーに
見せることができずに昼休みとなった。


「気のせいか......」


駿はいつものように一人で屋上に行き、
パンを貪る。
ファリーはというと、
メロンパン買ってなのだ!!
と駿に駄々をこねまくり、
結果、折れた駿から150円を
受け取った。
今は子供の姿となって購買部に
行っている頃だろう。


「忘れろ忘れろ。」


駿はそう自分に言い聞かせる。


そのとき


「何を忘れるの?」


屋上の入り口から女の声がした。
すかさず目をやるとそこにいたのは......


「姫路さん!?」


「こんなところでボッチ飯?」


「え? あ、うん。」


彼女はふふっと笑うと


「私もここいいかな?」


と、あまりにも予想外なことを
言ってくる。


「!? は、ど......いや、俺はいいけど......」


駿が驚くのも無理はない。
なぜなら、姫路はいつも
クラスの皆に囲まれながら
昼食を取っている。
それが、こんなところでしかも
ボッチの自分なんかと一緒に
ご飯を食べようと言ってきているのだ。
混乱しない訳がない。


だが、駿はわかっている。
これはおそらくファリーが
仕組んだことであろうと。
でなければ、こんなことが
あろうはずがない。
駿はそう確信して、いつもの落ち着きを
取り戻す。


大丈夫だ......どうせ、ファリーの
仕業だろ。
緊張するな。
適当な会話をすればいいんだ。
それでファリーも諦めるだろ。


「ほんとに!? やった。」


そんなことを考えている駿を
尻目に姫路はちょこんと隣に座る。


「なんでここで食べるの?」


「え?」


「姫路さんっていつも教室で
食べてるじゃん。」


「あー。うーん、今日は
ちょっと綺麗な空でも見ながら
食べてみようかなーって思っただけ。」


「へー、そうなんだ。」



ほら、動機が不純だ。
絶対魔法にかかってる。
だとしたら、ファリーの魔法って
すげぇな......


と、ファリーに感心しながら、
駿はパンに齧りつこと口を開けたが、
駿の口は塞がらなかった。


なぜかというと、駿の目の前には、
こちらの顔を覗いてるあの時の
生物がいたから。

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