妖精の魔法で俺にモテ期到来!?

I.G

妖精現る 4

「ピィ!」


終了の笛の音が鳴る。
駿は組んでいたクラスメイトに
記録カードをもらい、自分の記録を
確認した。


反復横跳び  57回


また、平均かよ......


駿ははぁとため息をつきながら、
今度は組んでいたクラスメイトの
反復横跳びの回数を数える。



結局、俺ってなんにも特技とか
ねぇんだな......。


そんなことを考えていると
昨日夢で見た妖精のことをふと
思い出す。


いるわけないか......


駿は辺りを見渡し、その妖精が
いるはずがないと確信すると、
立ち上がって次のハンドボール投げに
向かった。










「次、出席番号19番。」


「はい。」


どうせこれも平均だ。



駿は力なくハンドボールを持つ。



はぁ......もうどうでもいいか......


「どうしてそんなにしょげているのだ?」


「どわっ!!!!!」


振りかえると、そこにはあの妖精が
プカプカ浮いていた。


「どうした?山崎。」


「い、いえ。なんでもありません。」


思わず大声を上げたせいで、
先生はびっくりし、後ろではクラス
の連中がクスクス笑っていた。



「お、お前、今までどこにいたんだよ。」


駿はまわりに聞こえないように
話す。


「どこってずっとたかしの肩の上で
寝ていたのだ。」


こいつ......


「そう怖い顔をしないでほしいのだ。
大丈夫。ここから僕の力でいい記録を
バッチリ出させてやるのだ!」


そう言って謎の妖精はぶいサインをする。


「本当かよ......」


駿はそう思いながら、右腕に
力をこめ、ハンドボールを空高く
放り投げた。


5メートル、10メートル、15メートル



段々ボールの勢いがなくなり、
地面とボールの差が短くなってくる。

20メートル


ここまでか......



駿がそう諦めかけたその時


「風よ吹け。この者に幸福を与えたまえ!」


駿の側でプカプカ浮いていた謎の
妖精がなにやらそんなことを呟く。
その瞬間、グランドに竜巻のような
風が発生した。



「な、なんだこれ!?」


その風は今にも落下しそうなボールを
さらい、再び空に浮かび上がらせる。


25メートル、30メートル、35メートル
......そして.....駿の投げたボールは
50メートルを越え、ついに測定不能に
なった。


「......な、何今の。」


「す、すげぇ......」


後ろではクラスメイトが目を点に
している。
たが、それは駿も同じだった。



「お、お前......まさか......本物......?」


「当たり前なのだ。」

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