当て逃げされなかった!!っていう日常
第5話 さて……。by京
泥だらけの周の姿を見た時に、今朝のうちに何か歯車が狂ったのだと察知した。
そして、何も言う気がない姿を見てここに連れてくるしかないと思った。
「それで?あの子本当にどうしたの?あまりに泥だらけの服で驚いたわ。」
「……美紀はどう思う?帰りは歩いて帰るって言いだしたから驚いて飛んで行ってみればあの状態だったの。」
「バックボーンから説明もらえる?わけワカメなんだけど。」
「」
やむを得ず、私は周との経緯を説明することになった。
私と美紀は高校の同級生で、悪ダチでもあった。当時は、私も表向きは完全に男で通していたし、喧嘩も強い方だったから学校の中では少しだけ浮いた状態だった。
それでも本当の仲間と呼べる相手には、バラしてある。
うん、本当はバレただけなんだけど。
「なるほどね~。それで周ちゃんを送り迎えしてるってわけかぁ。なんか……あんたって本当に悪運強いわね。」
「そりゃ、どーも。」
「で、つまるところ何?私にお話を聞いてみてほしいってこと?」
「そゆこと。」
私は、バシュッと煙草に火をつけた。
「ほら、私煙草5本は吸わないと落ち着けない質じゃない?」
「あんたのそういうところあんまり好きじゃないんだけど。」
「おほめ頂き「誉めてないわ!ったく。」よろしく~。」
さて……今度はこっちなのよね……。
スマホを照らして、顔認証を済ませて一本の電話をかけた。
「……はい?先輩久しぶりっすね。」
「」
電話の相手は、学生時代にお世話していた後輩の鎌田。今は体育教師をしているんだけど……よりによって……。
「先輩?「あんた、よくも平気な声で電話出るわね……あぁ!?」ひょえ!?何すか何すか!?!?」
よりによって周の学校の教師だなんて……本当に……もう!!
「何すか?じゃないわよバカ!!……ってあんたに言っても仕方ないのかもしれないけど、あんたのいる学校で変な事ってない?」
「……何すか?」
「あんた、それしかいえないわけ!?!?」
「さーせんっす……。」
私は、溜息を吐いてから鎌田に今日の周の様子を伝えることにした。
「って事は、祖の周っていう生徒がいじめられてるじゃないですか!!」
やっと気づいたのか、ボケナス!!
「そういうこと。鎌田……、あまり私情で周の生活に介入するべきじゃないって思ってる。でもね、これは度が過ぎてる……あんたも様子見てなさすぎ!!」
「うっす……。って言ってもその現場にいなかったんで行動が起こしずらいんすよね。結局本人が言ってきてくれるなら文句はないんすけど。」
「そんなの……。」
周が言えるわけない。今日、美紀が聞いてくれているとはいえ、それを直接私に打ち明けてくれない限りは動きようがない。変に動けば周がもっと嫌な思いをするし、親族以外が介入したとなれば……学校側だっていじめの主犯者の家族だって黙ってはいないだろう。
挙句、何より証拠も何もない。
「とにかく、話は伝えたから。様子だけでもちょっとしっかり目に見守っていてあげて。それだけは本当にお願い。」
「ッす。」
鎌田と電話を切ると、周と美紀の楽しそうな声が聞こえてきた。
そろそろ戻ろうかしらね。
女子トークをしてるなら仲間に入れてもらわなくっちゃ!!
          
そして、何も言う気がない姿を見てここに連れてくるしかないと思った。
「それで?あの子本当にどうしたの?あまりに泥だらけの服で驚いたわ。」
「……美紀はどう思う?帰りは歩いて帰るって言いだしたから驚いて飛んで行ってみればあの状態だったの。」
「バックボーンから説明もらえる?わけワカメなんだけど。」
「」
やむを得ず、私は周との経緯を説明することになった。
私と美紀は高校の同級生で、悪ダチでもあった。当時は、私も表向きは完全に男で通していたし、喧嘩も強い方だったから学校の中では少しだけ浮いた状態だった。
それでも本当の仲間と呼べる相手には、バラしてある。
うん、本当はバレただけなんだけど。
「なるほどね~。それで周ちゃんを送り迎えしてるってわけかぁ。なんか……あんたって本当に悪運強いわね。」
「そりゃ、どーも。」
「で、つまるところ何?私にお話を聞いてみてほしいってこと?」
「そゆこと。」
私は、バシュッと煙草に火をつけた。
「ほら、私煙草5本は吸わないと落ち着けない質じゃない?」
「あんたのそういうところあんまり好きじゃないんだけど。」
「おほめ頂き「誉めてないわ!ったく。」よろしく~。」
さて……今度はこっちなのよね……。
スマホを照らして、顔認証を済ませて一本の電話をかけた。
「……はい?先輩久しぶりっすね。」
「」
電話の相手は、学生時代にお世話していた後輩の鎌田。今は体育教師をしているんだけど……よりによって……。
「先輩?「あんた、よくも平気な声で電話出るわね……あぁ!?」ひょえ!?何すか何すか!?!?」
よりによって周の学校の教師だなんて……本当に……もう!!
「何すか?じゃないわよバカ!!……ってあんたに言っても仕方ないのかもしれないけど、あんたのいる学校で変な事ってない?」
「……何すか?」
「あんた、それしかいえないわけ!?!?」
「さーせんっす……。」
私は、溜息を吐いてから鎌田に今日の周の様子を伝えることにした。
「って事は、祖の周っていう生徒がいじめられてるじゃないですか!!」
やっと気づいたのか、ボケナス!!
「そういうこと。鎌田……、あまり私情で周の生活に介入するべきじゃないって思ってる。でもね、これは度が過ぎてる……あんたも様子見てなさすぎ!!」
「うっす……。って言ってもその現場にいなかったんで行動が起こしずらいんすよね。結局本人が言ってきてくれるなら文句はないんすけど。」
「そんなの……。」
周が言えるわけない。今日、美紀が聞いてくれているとはいえ、それを直接私に打ち明けてくれない限りは動きようがない。変に動けば周がもっと嫌な思いをするし、親族以外が介入したとなれば……学校側だっていじめの主犯者の家族だって黙ってはいないだろう。
挙句、何より証拠も何もない。
「とにかく、話は伝えたから。様子だけでもちょっとしっかり目に見守っていてあげて。それだけは本当にお願い。」
「ッす。」
鎌田と電話を切ると、周と美紀の楽しそうな声が聞こえてきた。
そろそろ戻ろうかしらね。
女子トークをしてるなら仲間に入れてもらわなくっちゃ!!
          
「恋愛」の人気作品
書籍化作品
-
-
52
-
-
17
-
-
221
-
-
267
-
-
2813
-
-
104
-
-
149
-
-
59
-
-
11128
コメント