Recollection~SとМを間違えたら~

石ノ森 槐

~坂井雅樹ver.~

301…301…あ、あったッ!!!!

ドンドンドンッ!!
「開けろッ!!!!」

ドンドンd ・ガチャッ・ゴッ…ッ!!??

急にドアが開いて、俺の額にドアの角が勢い良くのめり込んだ。

「いッ…!!!!」
「何やってんだ、お前。…デコどした?」

「う゛ぅ゛…。」
目の前がチカチカしている…痛ぇどころの問題じゃない…。ってかコイツ…しらばっくれやがって…ッ!!

「…ざけんじゃねぇよ…。」

「んあ?」

「痛ぇんだよ、バカやろう!!!!ってかしらばっくれてんじゃねぇ、こんのッ、エロオヤジがッ!!」

俺がくあっと顔を上げると、矢間根部長の冷ややかな目が覗いていた。

「…なんすか…?」

「いや、言いたいことはそれだけかと思ってな。」
「…は?」

「俺さ、別にガキにキレられても平気だけどさ…」

そこまでいうと、矢間根部長は深くため息をついた。

ガキって…俺のことだよな…、な、なんだよッ!

「本音も言えずに八つ当たりされるのは、腹が立つな。」

「…ッんだと?」
「本当のことだろ。」

「諦めるつもりなら、俺に譲れよ。」

「ッ!?だれがあんたなんかに「なら俺を押しのけてでも西島を助けてみたらどうだ。」」

う…ッ
俺は、矢間根部長を睨みつけた。

………………。

沈黙を破ったのは…
「…フッ」

矢間根部長だった。

「俺に渡したくないか。」
「…当たり前だろ。」

「じゃ…言葉で俺をおってみろ。拳だと西島を起こしちまうしな。」

…言葉…で?

「どうした?もう負けか?」

「一言もまだ発してないんスケド。」

「じゃ、話を聞いてやる。どうしてここに来た?」

「見りゃわかるだろッ…、黄花さんのところにメールが来て、それ見て飛んできたんスよ。」

「ほう、そりゃどうして?」
「はぁ?」

「別に俺らがどうなったって関係ないだろ?」

カッチーンッ!

「ッ関係あるよ!!!!…好きな人を助けようとするのなんか当たり前だろ!!」

…言っちゃった…が、…大丈夫だったのか…?

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