Recollection~SとМを間違えたら~

石ノ森 槐

~矢間根黄花ver.~

「フフっ、こんなに呑めないわよ…。つくづく変な奴よね…そう思わない?…マスター。」

「チッ、やっと俺と話す気になったかオバサン。」
「あら、あなたこそオジサンよ?」

「フッ、ヒゲをつけさせたのは、どいつだか…。」

そう言って、マスター…いや、私のマイダーリンはつけひげをペりペりと剥がした。

「お前には、『カルアミルク』の方がお似合いかな?」

「まぁ、意地悪な人。…ん…。」

私の唇は、カウンター越しのあなたに塞がれた。

「フッ、今日くらい夫婦水入らずだろ?」
「酔ったら介抱してやるよ。"何から何まで"な。」

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