夢の中

画策

亡霊について


それが亡霊で、あなたを虜にしているもの。
あなたの心に取り憑き、あなたの何かを揺らすもの。
けれど恐れないで、誰もがそうだ。
ささやく亡霊を、優しく見つめて。


同じ様で一つとして同じものはない他者の視線の層に囲まれて
目を閉じ、耳を塞ぎ、そしてその中心に私たちは金色の塊を見る。
それは時に醜く時に荘厳だ。
積み上げてきたもの。大事だと思っていたもの。
いつしかあなたの支えとなり、いつしかあなたに取り憑く亡霊となった。


あなたの本当は見つかりましたか?
亡霊との和解は済みましたか?
気をつけて、また明日がやってきます。
急いで。夜が明けぬうちに、あなたの明日に戻るのです。


ささやく亡霊におびえないで
彼らの視線は時に冷たく時に温かい
無数の亡霊の手はあなたを優しく包み込み
あなたのことを見守っている

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