大蛇戦記

ノベルバユーザー394972

プロローグ

僕は、小鳥遊戀たなかしれん 玉木興業営業所の営業マンをしている。今日も、いつも通り朝は、取引先との営業、本社ミーティングの資料の作成、課長が本来やらなければならないはずの本社への報告書類の作成などを僕や田中課長補佐などに押し付けて定時退社していく。ホント 嫌な奴
今回もサービス残業をしていくはめに... 


田中課長補佐は、今年で定年 来年の課長補佐は水原さんと言って玉木興業副社長の息子が就く。
そんなことを思いながら、仕事を片付けていくいつも通りの作業。 田中さんは、「今日、孫の誕生日でな。悪いが先に退社してもいいかな?」といてきたので、「いいですよ」と答えた。

「さて、仕事も終わったからさっさと帰ろう」 営業所のカギを閉め、ゆっくりと駅まで歩いていく。トボトボ 疲れた様子で、急に雨が降ってきたが、傘を持っていないは、コンビニによろうかれんは迷ったが、スマホを見ると終電に間に合わないことに気づき、急いで走って最寄りの東京メトロ副都心線有楽町駅に向かい、終電ギリギリ間に合った。

「ふぅ 間に合った。」 乗客はまちまちいて、酔っ払いやいつも見るOLがいた。
戀が降りる江戸橋までは、5駅(桜田門、永田町、麹町、市ヶ谷、飯田橋)いつも残業している戀は、ウトウトしながら、つり革につかまる。それが毎日であった。あの事故が起こるまでは... 

急にガッタンと脱線した音が落ち、ギューーーイーーーンという金属と金属が擦れる音がした。乗客のキャーーというさけび声とともにトンネルの側面にぶつかった。電車はその弾みに右側の側面にもぶつかって、戀は、後ろのスタンションポールに後頭部をぶつけてしまい、そのまま意識を失ってしまった。

(戀...戀ってば...起きて..起きなさい。)(あれ?頭の中...声が聞こえる。)
「こんにちは、僕は、天御中主神アメノミナカヌシノカミ よろしくね。」と女性の声が聞こえる。「ここはどこですか?」戀は不可思議そうに頭の中で聞こえる声に聞いてみた。
「ここは、黄泉よみ 人間界でいう天国と地獄の狭間はざまだよ。」

「僕は、死んでるんですよね?」
「そうだね。君は、地下鉄脱線事故に巻き込まれて、死んじゃったね。」
「やはり...」
「まぁそう落ち込むこともないよ。僕たちが君を生き返らせてあげよう。」 ほこらしげに宣言する頭の中の声に半信半疑だった戀は、(ほんとかよ)と思いながらも、ちょっとだけ期待をしてみることにした戀。

「そういえば、なぜ僕の名前を知っているんですか?」と疑問を投げかけると、別の女性の声で返答が返ってきた。
「私、高御産巣日神タカミムスビノカミがその疑問に答えよう。」
「それは気まぐれで人間界に遊びに行った時、二人で道も分からずに迷って困っていた私と私の妹である神産巣日神カムムスビノカミを君が助けてくれたことが最初で、君をいつも黄泉から見守っていたのだ。」 戀は、助けたことは覚えていたが、名前を名乗るほどのことでもないと名前を教えた覚えはなかった。

「君を観察してるうちに君の人柄や頑張っている姿にれてしまったのだ。」
思い掛けない理由に、驚いた戀だったが、生きてるときはさほどモテもしないでいたので少しだけ
(いいかな?)と思っていたが、自分は、何に生まれ変わるのだろと思っていた。
「君を生き返らせるには、2つ デメリットがある。1つ目は、通常の世界に転生することはできないこと、2つ目は、どこの世界に転生させれるかも分からないこと この2つのことさえ、了承してくれたら、私らが責任をもって生き返らせてあげるよ。」
戀は即決だった。

「わかりました。生き返らせてくれるのらばどこの世界でも生き抜く覚悟はあります。ただ、不安なのがどこの世界に転生するかですかよね。」
「まぁ、どんなものに転生するのかもイマイチ分からないから気にしないでくれ」
「厳密にいうと、能力を与えることができても、具体的な転生には干渉できないから 例えスライムでも、スライム以上のものに異世界転移させることができないんだ。」
「大丈夫です。スライムならスライムで、適当に何かはします。」
「じゃあ、異世界転生の儀(泰山夫君の祭)を行う。」
「まずは、両界曼荼羅りょうかいまんだらに焔魔天の眷属けんぞくの一人を描いて、本を片手にもう一方に杖をについて「岩の精を「イワツチ(磐土)」、野の精を「ノツチ(野椎)」、木の精を「ククノチ(久久能智)」、水の精を「ミツチ(水虬)」、火の精「カグツチ(軻遇突智)」、潮の精を「シオツチ(塩椎)」雷を「イカツヂ」、蛇を「オロチ」よ 霊力 神力によって彼を転生させよ。」

すると、戀の周りに、岩、土、木、水、火、風、嵐、雷、闇、光、生、死などの様々な精霊や妖精の力が集まり、日本神話のラスボスともうたわれる八岐大蛇ヤマタノオロチに転生してしまう。
(うぅ...どうやら異世界転生に成功したらしい。だけど...頭の中で女性の声がする...
超毒耐性成功、紫外線探知能力向上成功、変温から恒温への変更成功、超跳躍力ちょうやくりょく向上成功、超回復速度上昇成功、超聴覚向上失敗、アルコールに対する依存及び超分解能力の向上成功、聴覚の回復成功、水を操る能力成功、火を操る能力成功、不死身の能力成功、光を操る能力成功などなどの声が聞こえる。)
「うわぁ...ヒドラや八岐大蛇の能力を色々混ぜた結果になっちゃった。」
天御中主神は、声に出してしまったが、起きたばかりの戀には聞こえていなかった。
「ここは?」戀は完全に目覚めた。

神産巣日神が、最初説明し始めた。
「ここは、ユグドラシル ウッドガルド王国領ヘッゼルの大森林よ。」
「一応、理解はできましたけど、ここには村とないのですか?」
「まだ、早いかな。行くの」
「ここの近くにある洞窟に行って。」
「この世界 ユグドラシルは、パラレルワールドと言ってうちらがいた世界とは違う世界なのだよ。ほとんどゲームに近い世界かもしれない。うちもよくは知らないんだよね。」
「えっ...僕もわからないことだらけで何が何だか。」
そういう戀に天御中主神は、「大丈夫、僕が教えてあげるから」と、洞窟まで案内してから戀が使える能力の説明をし始めた。

「戀もとい、トルメンタ・サーペント・リーオくんには、いろんな種類の能力が使えるけど、主要なものだけあとは実戦で覚えてね。」
「わかりました。僕にどんな能力が備わったのですか?」
「じゃあ、さっそく1つ目、液体全般を操る能力、2つ目、石化させて丸呑みにし、丸呑みした相手の能力をコピーすることができる能力、3つ目、体内で猛毒を精製することができる能力、4つ目、どんな致命傷を負っても自己再生することができる能力などが使えて、基本的にヘビの能力も全般的に使用可能だよ。」
「ほとんどチートですね。」 苦笑いするしかない戀だったが、戀は、ワクワクドキドキ 男の性が出てくるのであった。

次回は、洞窟を探索する回になります。

















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