転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりました

神王

第一章 三十五話 報酬を受け取りました。(1)


「ギルド長!!無事ですか!?」



俺たちがいる壁の上に兵士がたくさん駆けつけてきた。



「え?え、ええ。無事よ」



「ギルド長!今のは一体なんですか!?」



「ああ、さっきのはそちらのタケルさんが撃った魔法ね」



シェスタが俺の方を指す。



「魔法でああなるのは流石に信じ難いのですが……」



兵士が焼け野原になった平原を眺める。



「ええ。私も信じられないわ」



自慢げにシェスタが言う。



俺も信じられないです。



「でも実際こうなってるわけだし、信じるしかないわよ」



「は、はぁ……」



「とりあえず詳しいことはまた後で話すわ。今は私たちはギルド舎に戻るわ」

「タケルさんたちも来なさい」



「あ、ああ」



俺たちはシェスタに言われるがままに兵士たちの横を通りぬけ、ギルドの裏まで戻って来た。



よく今こんなに落ち着いて話せるな。



「それでなのだけれど……」



昨日シエラと再会した後と同じようにテーブルの周りの椅子に座り、シェスタが机に肘を置きながらおでこの前で手を組み、そしてその手をおでこに当てながら言う。



「あの魔法が古代魔法なの?」



「ああ」



「……古代魔法ってみんなああなの?」



「わからん」



「そう……」



何やらすごく疲れているようだ。

おれもさっきのでどっと疲れたが。



「まずはエッシェルさん」



「なに?」



「あの結界魔法は何?」



「火属性と闇属性の結界魔法だよ」



「階位は?」



「六だね」



「六……どれくらいの攻撃を防げるの?」



「光属性と水属性以外なら、あの魔物達の20分間分の攻撃くらいは防げるよ」



「……その結界が割れたのね」



「うん。びっくりしたよ」



「それでタケルさん」



「なんだ?」



「あなたが撃った古代魔法に使った魔力は大体どれくらいなの?」



「120万だ」



「………………」



「はぁ……」



シェスタが片手で両目を覆い、その腕の肘を机に置いて、ため息をつく。



「流石にそれは信じられないのだけれど」



「でもあの魔物達は倒せたぞ?」



「だから困ってるのよ」

「そんなありえない話が嘘じゃないかもしれないから困ってるのよ」



「そ、そうか……」



「まず普通の平均魔力は何か覚えてるかしら?」



「100だな」



「宮廷魔術師になれるのは?」



「2000だな」



「あなたが使った魔法は?」



「1200000だな」



「おかしいわよね」



「おかしいな」



「まったくもう、あの時砕けたのが石板だけで良かったわ」



「そ、そうだな」



「エッシェルさん」



「なに?」



「タケルさんの魔力、どう思うかしら」



「最初見たときはびっくりしたよー!!見てるだけで恐ろしくなっちゃうくらいの魔力だったもん!」



「魔力を"見た"……?」



「うん。私には魔力が見えるから」



「…………聞く相手を間違えたわ」

「シエラさん、どう思うかしら」



「正直信じられないよ」



「そうよね……」



この中では常識枠であるシエラと会話し、シェスタは少し安心感を覚える。

そしてシェスタが再びおでこに手を当て、考える。



「とりあえずその魔力のことは口外しちゃダメよ」



「ああ」



「エッシェルさん、あなたもむやみに高位の魔法を使っちゃダメよ」



「わかった!もう六以上の階位は使わないようにするね!!」



「高位っていうのは第三階位以上よ」



「そうなんだ……」



「とりあえずあなた達には明日、王都に向かってもらうわ」



「王都に?」



「これだけのことをしたのよ。当然でしょ」



「そ、そうなのか」



「はい、これがあなた達二人の身分証になるギルドカードよ」



シェスタが俺とエッシェルにそれぞれ一枚ずつ、カードを渡す。



そこには"F"という文字と、タケル・ミズタニという名前、そして"職業:魔術師"というものと、よくわからない記号のようなものが書かれていた。

どうやら正式にFランク冒険者になれたようだ。



「やったー!これで私たち冒険者だ!!」



エッシェルが無邪気に喜んでいる。



「あなた達はもう既にSランク級なのだけれど、とりあえずFランクになってもらったわ」



なるほど。ということはSランクには俺のような魔法が使える冒険者もいるのか。

古代魔法をもっと知ってる人もひょっとしたらいるんじゃないのか?



「王都ではこれを身分証として使うといいわ」



「ああ、ありがとう」



「ありがとう!」



「礼には及ばないわ。私も少し仕事をこなしてから王都に戻るから、きっと今度はギルド本部で会えるわよ」



「そうか」



「それで、今回の討伐の報酬についてなのだけれど……」



「報酬?」



「ええ。冒険者には倒した魔物と相応の報酬を渡す決まりなのよ」



そういうシステムなのか。



「もっとこう依頼をこなして報酬ゲットって感じじゃないのか?」



クエスト掲示板のようなものもあったしな。



「ええ、確かに依頼をこなして報酬をもらうことも出来るわ。でも依頼を受けて居ない魔物を討伐しても報酬はもらえるわよ」

「ギルドとしても依頼を受けてない魔物だからといって魔物を放置されても困るもの」



「それもそうだな。」



「本当は魔石と引き換えに報酬を受け取るのだけれど、魔石なんて残ってるはずもない上に私がしっかり見ていたから、今報酬を渡すわ。あ、あと試験中にもらったあの魔石の報酬もよ」



なるほど。魔石をギルドに出したら報酬をもらえるのか。

試験中のとはあのオレンジ色のやつだろうか。



「それで報酬なのだけれど、ちょっと待ってなさい」



シェスタが立ち上がり、控え室側に行く。



それから約1分後、高さ20cmくらいの大きさの布袋を持って戻ってきた。



「今はこれしか用意出来ないのだけれど、これを受け取って頂戴。追加の報酬は王都で受け取れると思うわ」



ドスン!!!!!!!



「!?」



シェスタが袋を机に置いた瞬間、机が大きく揺れた。



「これは……?」



中には真っ白な円板状のものがぎっしり詰まっていた。



「これ白金貨じゃない!?!?」



シエラが急に立ち上がる。



白金貨……?

ああ、確か1枚で10万円の……



!?!?!?!?!?!?!?!?



思いの外報酬が大きかった。














皆さんこんにちは(こんばんは)、神王です誤字脱字がありましたら、いってください。あと、お気に入りとハートをよろしくお願いしますこれからも転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりましたをよろしくお願いします

「転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりました」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く