転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりました

神王

第一章 十二話 天敵に会っちゃいました。

遅れてしまって申し訳御座いません。 それでは本編をお楽しみください。
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「ん?他にもまだ何かあるぞ……?」



空間の穴の中にはまだ二つほど手応えがある。



そのうちの片方を引き出してみる。



「赤い魔石だー!」



俺が出した赤く光る石を見てエッシェルが反応する。



「いつの間にこんなの手に入れたんだ?」



「私は特に心当たりないよ?」



「知らない間に魔物を倒したとは考え難いんだが……」



ふと、昨日のことを思い出す。



「あれ?もしかしてこれ昨日エッシェルが道中で倒した奴のじゃないか?」



「道中?街に向かう途中の?」



「ああ。出てきた瞬間にお前が魔法で吹っ飛ばした奴だ。」



「そんな奴いたっけ?……あ!!思い出した!!そういえばそんなのいたね!」



エッシェルにとってあれは服についた埃を払うようなものなのか。



「もう一つは……」



俺は再び空間の穴に手を入れ、引き出す。



今度は先程のオレンジ色のと赤色の魔石がちょうど握りやすいくらいのサイズだったのに対し、その3倍くらいの大きさで、手でギリギリ掴める程の虹色に輝く魔石が出てきた。



「これってタケルが倒したあの虹色のドラゴンの魔石じゃない?」



エッシェルが魔石を見て言う。



「確かにそうっぽいな」



別に今魔石を外に出している必要はないだろうと思い、俺は3つの魔石を再び収納する。



「とりあえず討伐の続きをするか」



「そうだね!」



そして俺たちは森のさらに奥深くまで進んでいった。







「グガアアアアアアア!!!」



虎の魔物が飛び出してくる。



「またお前か」



ドパアアアアン!!!



俺は虎の魔物を素手で殴り飛ばす。



森の奥の方では、出現する魔物が大きく分けて2種類居た。

一つは前助けたコウモリやスライムのようなとても小さい魔物達、もう一つはついさっき殴り飛ばしたあの虎の魔物。

そして何故か小さな魔物達は虎の魔物に攻撃されている印象があった。

落とす魔石の質を考え、俺たちは虎の魔物の魔石を集めることにした。



「なんかおんなじ魔物しかいないねー」



エッシェルが魔法で虎を焼きながら言う。



「バリエーションがなくて飽きてくるな」



俺は虎を素手で殴り飛ばしながら言う。

ちなみに素手で殴っているのは魔法の威力の加減ができないからだ。



「これあとどれくらいやるの?」


「そうだな…」



現在時刻:12時05分13秒



頭の中に時刻が浮かぶ。



「ちょうど今昼だからあと6時間くらいだな」



「えー!?まだ全然時間あるじゃん!!」



俺とエッシェルは虎の魔物を狩りながら会話する。

もう既に虎の魔物を狩るのは戦闘ではなく、作業と化しているのだ。



「私お腹すいちゃったよー!」



そういえばまだ昼食を食べていなかったな。

昨日の夕食のように屋台で何か買って食べるか。



「流石にもう飽きてきたし…そろそろ街に戻るか!」



「うん!」



俺たちは昼食を食べるため、道中虎の魔物を狩りながら街に戻った。







「やっと着いたー!!もうお腹ペコペコだよー!」



「俺もかなり腹が減ってきたな」



俺たちが街に戻ると、何やら朝や昨日に比べて街が賑やかだった。



「何やら賑やかだな。何か祭りでもあるのか?」



「お祭り!?それって美味しい食べ物がいっぱいあるんだよね!?」



「ま、まあ間違ってはいないが……」



「やったー!!お祭りだー!!」



「いや、まだ祭りって決まったわけじゃ……」



エッシェルがひとりで突っ走っていく。



「おーい!勝手に行くなよー!」



俺はエッシェルを引きとめようとエッシェルを追う。



「わーい!!祭りー!!」



エッシェルが本気で走っているはずの俺からみるみる俺から距離を離していく。



エッシェルの足、かなり速いな。自動車と競えるんじゃないのか……?



ー音速剣士・瞬風ー



俺はスキルを使い、エッシェルの前にまわる。



「まだ祭りって決まったわけじゃないからな!!」



そう言いながらエッシェルの肩を抑え、止める。



「えー?祭りじゃないのー?」


エッシェルを無事捕まえた俺は、とりあえずエッシェルを落ち着かせる。



「おーい!!そこのお二人さーん!焼き鳥を買ってかないかーい?」



俺の背後からなにやら声が聞こえる。



「ん?」



振り向くと、そこには焼き鳥を扱う屋台があった。

そして周りを見渡すと、様々な屋台が立ち並んでいた。



「どうやら俺たち、たまたま屋台が並ぶ大通りに出たみたいだな」



「わーい!!早速焼き鳥買おうよー!」



エッシェルが俺の手を引っ張り、先程俺たちに声をかけた焼き鳥屋に行く。



「焼き鳥二つください!」



「おー!元気なお嬢ちゃんだねー。今日は特別に半額割引中だよ!」



優しそうな顔をした焼き鳥屋台にいるおじさんが言う。



「なんで半額割引なんだ?」



「おや、お兄さん知らないのかい。ちょうど少し前に勇者様がこの街に訪れてね、ちょっとしたお祭り騒ぎになってるんだよ。」



「なるほど勇者が。……勇者!?勇者がこの街にいるんですか!?」



そもそも勇者がなんで存在しているんだ?魔王はもう倒されたはず……



「まさかお兄さんがここまで知らないとはねえ。万が一、次期魔王が現れた時のために勇者は何代も引き継がれてて、確か今の勇者はちょうど3年くらい前に聖剣に選ばれたって話ですぜ」



「なるほど。聖剣なんてものもあるのか」



そう言いながら俺は銅貨を6枚払う。



「まいどあり!聖剣は昔初代勇者に使われて以来、ずっと大切に引き継がれてますぜ」



それにしても次期魔王…



俺はエッシェルをチラ見する。



「?」



どういうわけかエッシェルは特に今の話について何も気になってはいないようだ。

「んー!美味しい!」



噴水の周りの石垣に座りながらエッシェルが美味しそうに焼き鳥を食べる。



「そういえばお前、勇者から逃げるとかしないのか?」



「え?どうして?」



もしかして気付いてないのか?



「だって勇者って確か魔王を倒すための存在だろ。お前危なくないのか?」



「あ」



「やはり気付いていなかったのか…」



「やばいよー!!早く逃げなきゃー!!」



突然エッシェルが焼き鳥を一気に口に詰め込み、俺の手を引っ張って走り出す。



「ちょっ、前見て走らないと人に……」



「きゃあっ!」



「いたっ!!」



どうやら手遅れだったようだ。前を見ずに急いで走ったエッシェルは見事に人とぶつかってしまった。



「大丈夫か?」



俺はぶつかって倒れてしまった、短髪で金髪の鎧を着た少女に手を差し伸べる。



「ああ、ありがとう。ボクとしたことが不注意でぶつかっちゃったみたいでごめんね」



俺の手を取って立ち上がった少女と目が合う。思ってたより何十倍も美少女だった。



「こちらこそごめんなさい!!」



エッシェルが焼き鳥を素早く飲み込んで、素直に頭を下げて謝る。



「いやいや全然大丈夫だよ」



「……」



「どうかした?」



金髪の少女がずっと少女をぼーっと見ていた俺に話しかける。



「あ、いや!えっと、騎士とかやってるのか?鎧を着てるみたいだが」



俺としたことがエッシェルといい勝負になるくらいの可愛さを持ったこの少女に見惚れてしまったようだ。



「あれ?ボクを知らないの?珍しいね」



「有名人なのか?」



「自分で言うのもなんだけど、まあそんなところだね。ボクこれでも勇者だから」



「「え」」



俺とエッシェルが声を合わせて固まった。












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皆さんこんにちは(こんばんは)、神王です。誤字脱字がありましたら、いってください。あと、お気に入りとハートをお願いします。これからも転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりましたをよろしくお願いします。

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