転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりました
第一章 八話 間違えて試験会場を吹き飛ばしちゃいました。
チュンチュン。
鳥のさえずりが聞こえる。どうやら朝が来たようだ。
「んん……」
俺はベッドから身を起こそうとするが、起きれない。
「何だ?」
どうやら体に何か重いものが乗ってるようだ。
「ん?」
顔を下に向ける。
「むにゃむにゃ……」
俺の体の上にはエッシェルが乗っていた。
「!?」
俺は言葉にならない叫びを上げる。
そういった経験が全くない俺にとってはこれは一大事だ!!
小さい子のような性格とは裏腹に成長した胸が当たっているのだ!!もうやめて!!俺のライフは早くもとっくにゼロだ!!
「あ、あのー……」
俺はエッシェルのほっぺたをつんつんする。
「むー」
エッシェルが俺の指をどかす。
かわいい……じゃなくて!!
完全に寝ぼけてるな。
「お、おーい!」
少し大きめの声で言う。
「ん?なに……ってひゃあああああっ!!」
エッシェルが目を覚ました瞬間、俺の頰をひっぱたく。
「痛てぇ!!」
防御力のおかげか実はあまり痛くないんだが。
「なんでタケルがここにいるの!?そーゆーのは初日でやるものじゃないと思うの!!」
エッシェルが何やら怒っている。
「お前がこっちに来てるんだが」
「え?」
エッシェルが俺のベッドを見たのち、エッシェルのベッドを見て、再び俺を見る。
「あっ」
どうやら気がついたようだ。
「おはようございますにゃ!」
俺たちが1階のテーブルに座ると、宿屋の猫耳娘が朝食を出してくれた。
「ありがとう」
「おはよー!」
出された朝食は、パンのようなものに鶏肉のようなもの、そしてコーンポタージュのようなものだったが、それぞれ少しずつ日本で見たものと違う。
「いただきまーす」
鶏肉のようなものを食べる。
「うまい……!!」
日本のそれとはまた違った美味しさがあり、魅力的だ。
パンのようなものを食べる。
「これもうまい……!!」
中がすごくもちもちしていてとても美味しい。
コーンポタージュのようなものを食べる。
「美味!!」
コーンポタージュとは味が違うが、それに負けないくらい美味しい。
「全部美味しいね!!」
エッシェルも美味しそうに朝食を食べる。
「あ、ありがとうにゃ」
少し照れ臭そうに猫耳娘が御礼を言う。
「ふぅー。美味かった」
「ぷはー!いっぱい食べたー!」
かなり美味しかったので俺もエッシェルもほんの10分程度で完食してしまった。
「それじゃあ冒険者ギルドに行こっか!!」
エッシェルが張り切る。
「おう!!」
朝食を食べた後、俺たちはすぐに冒険者ギルドに移動した。
「おはよーございまーーーす!!!」
朝から大きい声でエッシェルが冒険者ギルドに突撃する。
「また来たぜあのお嬢ちゃん」
「ここは遊び場じゃねえんだぞー!」
再び冒険者達にからかわれる。
「遊びに来たんじゃないもん!」
そう言いながら受付カウンターにエッシェルが歩いて行く。
「どうも」
俺はエッシェルについて入る。
「あっ、少々お待ち下さいね」
昨日の受付の人が裏に入る。
「ギルド長ー!!」
裏から声が聞こえる。
「あら、ちょうどいい時間に来たわね」
裏からシェスタが出てくる。
「あと5分で実技試験が始まるわよ」
どうやらちょうどぴったりの時間に来れたようだ。
「こっちに来てちょうだい」
シェスタが受付カウンターの右側にある出口に俺たちを連れて行く。
「ここが会場よ」
俺たちが出た出口の先には、いくつかの藁で作られた的のようなもの、模擬刀のような剣、いくつかの弓、そして広いスペースが広がる空間に試験を受けると思われる冒険者が20人ほど座っている空間だった。
「まずは一次試験の実力検査よ。魔術を使える冒険者はあの的に魔術を、剣が使える冒険者はあの剣で試験監督と軽く戦うの。あとは弓が使える人はあの的に矢を放つのよ」
なるほど。面白そうだな。
「試験監督はだれがやるのー?」
エッシェルが言う。
「ん?私よ?」
シェスタが答える。
「「えええええ!?」」
俺とエッシェルが声を揃える。
「戦闘とか出来るのか!?」
「これでもAクラス冒険者兼ギルド長よ?」
「すごーい!」
エッシェルが言う。
「ちょうど皆集まったところですし、今から試験を始めまーす!」
シェスタが床に座っている冒険者の前に回る。
「ええ!?ギルド長がやるんですか!?」
「まじかよ!!」
冒険者達がなにやらざわついている。
どうやらシェスタはまあまあ有名なようだ。
俺たちは座っている冒険者達の一番後ろに座る。
「今から行う一次試験は、魔術を使える冒険者は魔術を、剣が使える冒険者は剣を、弓が使える冒険者は弓の技量を測る試験です!もちろん複数使える冒険者は複数受けて構いません。それでは早速始めましょう!」
シェスタがパン、と手を叩く。
「まずは魔法が使える冒険者はこちらに並んで下さい!」
シェスタがそう言うと何人か冒険者が立ち上がり、列を作っていく。
「俺たちもいくぞ!」
「うん!」
エッシェルが最後から2番目、俺が一番最後に並んだ。
「それでは順番に魔術をあの的に向けて撃って下さい!」
シェスタが言う。
「まずはカイル・ストーグン君から!」
一番最初に並んでいた冒険者が的の前に立つ。
「炎よ穿て!火槍!」
冒険者がそう唱えると、前に出した手から小さな魔法陣が浮かんだかと思うと、小さな火が槍に似た形を保ちながらゆっくり的に飛んで行く。
ポフッという音を立てて的に炎が当たり、的の一部分が焦げる。
「すげぇ……的に届いたぜ……」
「やるなあいつ……」
何やら冒険者達がざわついている。
「はい次!」
「行きます!」
今度は女性冒険者が出てくる。
「氷よ!氷弾!」
小さい氷の弾が的に飛んで行くが、的に届く前に消える。
「次!」
そして冒険者達がどんどん魔法を撃っていくが、的に届いた者は二人だけだった。
「あいつら全員不合格だね!」
エッシェルが言う。
「そうなのか?」
「私が知ってるヒューマンの平均より全然低いどころか足元にも及ばないよ!!」
「そ、そうなのか……?」
確かに魔法が的まで届かないのは流石に弱いと思うが……
「私がちょうど合格ラインの魔法を撃ってあげる!焼却の業火!」
半径が身長の2分の1くらいの赤黒い魔法陣が出たかと思うと、凄まじい業火があっという間に的を焼き尽くし、炎がこちらにもくる。
「危ない! 神の加護を、障壁!」
咄嗟にシェスタが障壁を貼り、炎を防ぐ。
冒険者達が唖然とし、固まる。
「エッシェルさん!?!?」
シェスタがエッシェルの方を見る。
「えーっと、次は俺か」
俺は前に出るが、もう既に目の前には的など残っていなかった。
だからと言っても魔法は撃つべきだろう。
「的ないけど一応魔法撃っとくぞ」
別に威力が分かれば的なんていらないだろう。
「ちょっ!!ちょっと待って下さい!!!!」
シェスタが俺を止める。
「大丈夫だ、俺が使える魔法の中で一番弱いのを使うから」
「それならまあ……」
シェスタが引き下がる。
一番弱い魔法は……
俺は思考を研ぎ澄ませる。
ー上位魔術師・火炎弾 MP消費:50ー
うむ。名前も弱そうだしこれにするか。
「火炎弾!!」
エッシェルと同じくらいの大きさの魔法陣が出たかと思うと、4つ同じ大きさの魔法陣が出てくる。
「……あれ?」
そして俺の手から激しく燃え盛る炎の弾がすごい勢いで元々的があった場所に飛んで行く。
ドゴオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
凄まじい轟音が鳴り響いた時には既に俺たちの視界は真っ白だった。
「あっ……俺の職業、上位職と特殊職しかないんだった……」
真っ白な視界が広がる中、小声で言う。
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皆さんこんにちは(こんばんは)、神王です。誤字脱字がありましたら、いってください。あと、お気に入りとハートをお願いします。これからも転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりましたをよろしくお願いします。
鳥のさえずりが聞こえる。どうやら朝が来たようだ。
「んん……」
俺はベッドから身を起こそうとするが、起きれない。
「何だ?」
どうやら体に何か重いものが乗ってるようだ。
「ん?」
顔を下に向ける。
「むにゃむにゃ……」
俺の体の上にはエッシェルが乗っていた。
「!?」
俺は言葉にならない叫びを上げる。
そういった経験が全くない俺にとってはこれは一大事だ!!
小さい子のような性格とは裏腹に成長した胸が当たっているのだ!!もうやめて!!俺のライフは早くもとっくにゼロだ!!
「あ、あのー……」
俺はエッシェルのほっぺたをつんつんする。
「むー」
エッシェルが俺の指をどかす。
かわいい……じゃなくて!!
完全に寝ぼけてるな。
「お、おーい!」
少し大きめの声で言う。
「ん?なに……ってひゃあああああっ!!」
エッシェルが目を覚ました瞬間、俺の頰をひっぱたく。
「痛てぇ!!」
防御力のおかげか実はあまり痛くないんだが。
「なんでタケルがここにいるの!?そーゆーのは初日でやるものじゃないと思うの!!」
エッシェルが何やら怒っている。
「お前がこっちに来てるんだが」
「え?」
エッシェルが俺のベッドを見たのち、エッシェルのベッドを見て、再び俺を見る。
「あっ」
どうやら気がついたようだ。
「おはようございますにゃ!」
俺たちが1階のテーブルに座ると、宿屋の猫耳娘が朝食を出してくれた。
「ありがとう」
「おはよー!」
出された朝食は、パンのようなものに鶏肉のようなもの、そしてコーンポタージュのようなものだったが、それぞれ少しずつ日本で見たものと違う。
「いただきまーす」
鶏肉のようなものを食べる。
「うまい……!!」
日本のそれとはまた違った美味しさがあり、魅力的だ。
パンのようなものを食べる。
「これもうまい……!!」
中がすごくもちもちしていてとても美味しい。
コーンポタージュのようなものを食べる。
「美味!!」
コーンポタージュとは味が違うが、それに負けないくらい美味しい。
「全部美味しいね!!」
エッシェルも美味しそうに朝食を食べる。
「あ、ありがとうにゃ」
少し照れ臭そうに猫耳娘が御礼を言う。
「ふぅー。美味かった」
「ぷはー!いっぱい食べたー!」
かなり美味しかったので俺もエッシェルもほんの10分程度で完食してしまった。
「それじゃあ冒険者ギルドに行こっか!!」
エッシェルが張り切る。
「おう!!」
朝食を食べた後、俺たちはすぐに冒険者ギルドに移動した。
「おはよーございまーーーす!!!」
朝から大きい声でエッシェルが冒険者ギルドに突撃する。
「また来たぜあのお嬢ちゃん」
「ここは遊び場じゃねえんだぞー!」
再び冒険者達にからかわれる。
「遊びに来たんじゃないもん!」
そう言いながら受付カウンターにエッシェルが歩いて行く。
「どうも」
俺はエッシェルについて入る。
「あっ、少々お待ち下さいね」
昨日の受付の人が裏に入る。
「ギルド長ー!!」
裏から声が聞こえる。
「あら、ちょうどいい時間に来たわね」
裏からシェスタが出てくる。
「あと5分で実技試験が始まるわよ」
どうやらちょうどぴったりの時間に来れたようだ。
「こっちに来てちょうだい」
シェスタが受付カウンターの右側にある出口に俺たちを連れて行く。
「ここが会場よ」
俺たちが出た出口の先には、いくつかの藁で作られた的のようなもの、模擬刀のような剣、いくつかの弓、そして広いスペースが広がる空間に試験を受けると思われる冒険者が20人ほど座っている空間だった。
「まずは一次試験の実力検査よ。魔術を使える冒険者はあの的に魔術を、剣が使える冒険者はあの剣で試験監督と軽く戦うの。あとは弓が使える人はあの的に矢を放つのよ」
なるほど。面白そうだな。
「試験監督はだれがやるのー?」
エッシェルが言う。
「ん?私よ?」
シェスタが答える。
「「えええええ!?」」
俺とエッシェルが声を揃える。
「戦闘とか出来るのか!?」
「これでもAクラス冒険者兼ギルド長よ?」
「すごーい!」
エッシェルが言う。
「ちょうど皆集まったところですし、今から試験を始めまーす!」
シェスタが床に座っている冒険者の前に回る。
「ええ!?ギルド長がやるんですか!?」
「まじかよ!!」
冒険者達がなにやらざわついている。
どうやらシェスタはまあまあ有名なようだ。
俺たちは座っている冒険者達の一番後ろに座る。
「今から行う一次試験は、魔術を使える冒険者は魔術を、剣が使える冒険者は剣を、弓が使える冒険者は弓の技量を測る試験です!もちろん複数使える冒険者は複数受けて構いません。それでは早速始めましょう!」
シェスタがパン、と手を叩く。
「まずは魔法が使える冒険者はこちらに並んで下さい!」
シェスタがそう言うと何人か冒険者が立ち上がり、列を作っていく。
「俺たちもいくぞ!」
「うん!」
エッシェルが最後から2番目、俺が一番最後に並んだ。
「それでは順番に魔術をあの的に向けて撃って下さい!」
シェスタが言う。
「まずはカイル・ストーグン君から!」
一番最初に並んでいた冒険者が的の前に立つ。
「炎よ穿て!火槍!」
冒険者がそう唱えると、前に出した手から小さな魔法陣が浮かんだかと思うと、小さな火が槍に似た形を保ちながらゆっくり的に飛んで行く。
ポフッという音を立てて的に炎が当たり、的の一部分が焦げる。
「すげぇ……的に届いたぜ……」
「やるなあいつ……」
何やら冒険者達がざわついている。
「はい次!」
「行きます!」
今度は女性冒険者が出てくる。
「氷よ!氷弾!」
小さい氷の弾が的に飛んで行くが、的に届く前に消える。
「次!」
そして冒険者達がどんどん魔法を撃っていくが、的に届いた者は二人だけだった。
「あいつら全員不合格だね!」
エッシェルが言う。
「そうなのか?」
「私が知ってるヒューマンの平均より全然低いどころか足元にも及ばないよ!!」
「そ、そうなのか……?」
確かに魔法が的まで届かないのは流石に弱いと思うが……
「私がちょうど合格ラインの魔法を撃ってあげる!焼却の業火!」
半径が身長の2分の1くらいの赤黒い魔法陣が出たかと思うと、凄まじい業火があっという間に的を焼き尽くし、炎がこちらにもくる。
「危ない! 神の加護を、障壁!」
咄嗟にシェスタが障壁を貼り、炎を防ぐ。
冒険者達が唖然とし、固まる。
「エッシェルさん!?!?」
シェスタがエッシェルの方を見る。
「えーっと、次は俺か」
俺は前に出るが、もう既に目の前には的など残っていなかった。
だからと言っても魔法は撃つべきだろう。
「的ないけど一応魔法撃っとくぞ」
別に威力が分かれば的なんていらないだろう。
「ちょっ!!ちょっと待って下さい!!!!」
シェスタが俺を止める。
「大丈夫だ、俺が使える魔法の中で一番弱いのを使うから」
「それならまあ……」
シェスタが引き下がる。
一番弱い魔法は……
俺は思考を研ぎ澄ませる。
ー上位魔術師・火炎弾 MP消費:50ー
うむ。名前も弱そうだしこれにするか。
「火炎弾!!」
エッシェルと同じくらいの大きさの魔法陣が出たかと思うと、4つ同じ大きさの魔法陣が出てくる。
「……あれ?」
そして俺の手から激しく燃え盛る炎の弾がすごい勢いで元々的があった場所に飛んで行く。
ドゴオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!
凄まじい轟音が鳴り響いた時には既に俺たちの視界は真っ白だった。
「あっ……俺の職業、上位職と特殊職しかないんだった……」
真っ白な視界が広がる中、小声で言う。
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皆さんこんにちは(こんばんは)、神王です。誤字脱字がありましたら、いってください。あと、お気に入りとハートをお願いします。これからも転生したら天使に職業を選べと言われたので全部選んだら大変なことになりましたをよろしくお願いします。
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