神様の旅路

三日月

第10話〜戦闘〜

「行くぞ、星光!」

「はい!」

智也の力は凄い、だが俺にはこの聖剣があるんだ
どんなにあいつが強くても俺が止める!
そう思いながら俺たちは二人で智也に向かっていく

「光よ!我に魔を打ち砕く力を与えよ!《光剣シャイニングブレード》」

俺は魔法を発動させる、聖剣のおかげで威力は上がっているはずなのだが、智也は俺の攻撃を片手で止めた

「効かないな!」

俺はそのまま投げ飛ばされてしまう

「大丈夫か!」

アルバートさんが俺のところへ寄ってくる

「はい!」

とはいえ《光剣》が効かないのか……あいつどんな力を手に入れたんだ?急に強くなってる、何がどうなっているのやら

「《火球ファイヤーボール》」

智也の攻撃が飛んできた、《火球》は何度も見てるが威力が桁違いだ

「風よ!我らを守れ!《風壁ウィンドウォール》」

アルバートさんが防ごうとするも押し返されそうになってしまう

「聖なる光よ!我らを守れ!《聖光壁ホーリーシールド》」
「俺も手伝います!」

「あぁ、頼む!」

そして俺たちは相手の《火球》を防ぐことができた

「やるじゃねぇか、どんどん行くぜ!」

そう言うと智也は詠唱を開始し始めた

「星光、少し時間を稼げるか?」

「多分できますけど……」

「そうか、それじゃあ頼む!俺は少し準備したいことがある」

一体何を準備する気なんだ?まぁ頼まれたからにはやってやるさ、

「分かりました!」

そう言った瞬間

「おい!何話してんだよ、作戦でも立ててたのか?」

智也がそう聞いてくる

「ちょっとな、それからしばらく俺一人で相手してやるよ」

「は?舐めてんのか?まぁどうでもいいけどな!」

そう言うと智也は俺に向かって来た

「炎よ!我に炎の拳を与えよ!《火炎拳ファイアナックル》」

炎を纏い俺に攻撃しようとしてくるがその攻撃を避ける、そして俺は剣で智也に攻撃をした

「ちっ、いてぇじゃねぇかよ」

「お互い様だ、それより今度はこっちの番だ!」
「《聖光剣ホーリーブレイド》」

俺は智也を攻撃する、俺の攻撃は智也に直撃した
のだが余りダメージを受けていないようだった

「少し痛いくらいだな、こんなもんなのか?」

「まぁ詠唱してなかったからな、本来ならもっと威力は高いぞ」

「そうかよ、まぁ威力が上がろうが俺には勝てないけどな」

そして智也は更に追い討ちをかけようと俺に近づいてくる

「光よ我を守る鎧となれ!《光鎧シャイニングアーマー》」

光で自分の体を覆い智也の攻撃を防ぐ、そろそろアルバートさんの準備が終わった頃だろうか?

「アルバートさん!」

「待たせたな!準備完了だ!」

そう言うとアルバートさんは三枚の紙を取り出し、詠唱を開始した

「炎、風、雷、各属性の力を持つ精霊たちよ、我が剣に宿り力を与えよ!」

そう詠唱した瞬間三枚の紙から小さな光の玉のようなものが現れ剣に魔力を与えていく、三つの属性が混ざり剣はものすごい威力になっている

「俺も行きます!」
「我、聖なる光を扱いしものなり、光よ!我の言葉に従い罪人を滅ぼせ!」

「《炎風雷撃斬トリプルインパクト》」

「《天翔光剣てんしょうこうけん》」

「「喰らえ!智也!」」

「そう簡単にやられるかよ!」
「《炎壁ファイヤウォール》」

智也は障壁を張るが俺たちの攻撃は防げない、カミラさんを殺すと言った罰だ、罪を償え

「くそぉぉぉ」

「俺らの勝ちだ!智也!」

そして俺たちの攻撃が智也に命中し、智也の体は血塗れになり地面に倒れた

「ごめんな……智也」

俺はクラスメイトを倒してしまった、智也より俺の方が罪人なんじゃないか?そう思ってしまう

「星光さん……」

カミラさんが近づいてくる

「どうしたんですか?カミラさん」

「すみません、私のせいで智也さんが」

「貴方のせいじゃないですよ!悪いのはあいつと俺です」

「星光さんは悪くありません!私を守ってくれたとても親切な人です!」

「ありがとう、カミラさん」

カミラさんの言葉で少しだけ気が楽になった、それでも罪悪感は完全には消えない

「戻ろうか、カミラさん」

「はい!」

そして俺たちは広場を後にしようとした、しかし

「下がれ!星光」

アルバートさんにそう言われ俺たちは止まる

「どうしたんですか?アルバートさん」

「まだ障壁が消えていないんだ」

「何だって!?」

俺は目の前をよく見る、すると智也が張った障壁がまだ残っていた

「くっくっく、さっきのはキツかったぜ〜お前ら」

「そんな……なんで」

声のする方を見ると、智也が起き上がっていた

「俺がそう簡単に死ぬと思うなよ」

「それならまた殺すまでだ!」

アルバートさんが智也の背後に回り剣で切ろうとする
しかし、智也はその攻撃を片手で止める

「効かねぇよ!」

そう言うと智也は受け止めた剣を粉々にした、そしてアルバートさんを思い切り蹴り飛ばす

「ぐわっ!」

「大丈夫ですか!アルバートさん」

「俺なら平気だ!それよりあいつをなんとかするぞ!」

「でもアルバートさん、剣が」

「まぁ平気だろう、星光まだやれるか?」

正直体力は限界まで来ていた、でも弱音を吐くわけにはいかない

「大丈夫です!」

「よし、それじゃあやるぞ!」

「カミラさんは下がっててください!」

「分かりました!お気をつけて」

カミラさんが下がって行く、後ろにはクラスのみんながいるので守ってくれるだろう、智也の目的はカミラさんなのだから彼女を前に出しておくのは危険だ

「ふふっ」

「何がおかしい!」

智也が薄笑いを浮かべた、凄い不気味だ

「さっきまでの俺は本気じゃなかったってことさ」

本気じゃない?まだ強くなると言うのか智也は

「エクストラスキル、魔の力発動」

途端、智也から真っ黒いオーラが溢れてくる、オーラは智也を包み込んでいく

「まずい、下がるぞ!星光」

「分かりました!」

そして俺は一旦下がろうとした

「逃げんじゃねぇよ」

智也がそう言う、そしていつの間にか俺の前に立っていた、智也の姿はさっきより変化していて真っ黒い鎧を身につけている

「なに!?」

智也が攻撃をしようとしてきた、剣を構えようとするも間に合わない

「星光さん!」

カミラさんが俺の名前を叫ぶ、ここまでか

「ごめん……守れなくて」

そう言うと俺は死を覚悟して目を瞑ろうとした、その瞬間

「誰だ!」

智也がそう叫ぶ、いつの間にか俺の目の前に見知らぬ人物が立っておりその人が智也の攻撃を受け止めていた










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