神様の旅路

三日月

第2話〜アルニル〜

気づくと俺たちは大きな広間に居た、周りには三十人くらいだろうか?沢山の人がいる、皆んな何が起きたのか分からず戸惑っている、そしてその集団の中に一人周りとは何かが違う様な感じがする人物がいる、この人がおそらく王だろう

「皆さんよく来てくれました!私はこの国の王で
ヴェンデルと言います」

やっぱり王様だったか

「さて、皆様におかれましてはさぞ戸惑っている事でしょう、一から説明しますのでこちらへどうぞ」

そして俺たちは長テーブルがある部屋へ通された、そして、俺たちは全員そこにあった椅子に座った、ソファの様な柔らかさがあり座り心地が良い
そして俺たちが全員座ったことを確認すると王は説明を始めた、
要約するとこうだ
この国はアルニルという国でいくつもの種族に分かれている、そのうちの一つ魔族の王である魔王が目覚めるという予言が出たらしい、そしてこの国に伝わる古文書を使い俺たちを呼んだ、王が頼んできたのはただ一つ、魔王を倒してくれ……と言っていた
基本的にはエルに言われたことと同じだったので俺はなんとも思わなかったがみんなは戸惑っている様だった

「大体わかりました、一つ聞きたいのですが俺たちは元の世界に帰れるのですか?」

「ふむ、そのことか我らも分からないとしか言えないな」

「どういう事ですか?」

「そのまんまの意味だ、我らは古文書の力を使いそなたらを呼んだ、だがその古文書が一度使った時消滅してしまってね、今は元の世界に戻す手段がない

「は?どういう事だよそれ?」
「意味わかんない、なんで?」
「嫌だよ…帰れないなんて…」

「おい!王様、いいから俺らを返せ!どんな手を使ってでも元の世界に戻してもらおうか?」

クラスの問題児である赤城智也がそう言う

「落ち着け!智也ここでヴェンデルさんに何か言っても仕方ない!これからのことを考えるんだ」

「うるせぇ、黙ってろ!」

「今ここで暴れても仕方ないだろ!まずはこれからどうするかを考えるんだ」

「ちっ、分かったよ今は黙っててやる」

「ありがとう智也」

星光が智也を落ち着かせた、流石はリーダーだこう言うとき助かる

「ありがとう星光君、さてそれでは共に戦ってくれると言うことで良いのかな?」

「はい!何もしないよりかはいいと思うので」
「皆んなもそう思うか?」

「俺は星光についてくぜ!」
「私も!」
「よし、やるぞ〜!」

「皆んな……ありがとう……」

皆んなの意見が纏まった、どうやら魔族と戦う選択をするらしい

「さて、あとは頼みましたアルバート」

「は!おうせのままに!」

そして現れたのは強そうな鎧を纏っており腰に剣を付けてている人物だった

「さて、俺は王国騎士団団長アルバートだ!これからお前らを鍛えてやることになったからよろしくな!」

「あの、俺たちはどうやって戦うのですか?」

星光がそう聞くみんなもそれが気になっていたのかアルバートさんに注目している

「あぁこの世界に棲むものは全員ステータスを持っている、そのステータスが高いほど強い力を持っているんだ勿論お前らもステータスを持ってるぞ」

そして俺たちにカードが配られた

「それはステータスカードと言うものだ!そこに君らのステータスが記されている、確認してくれ」

そして俺たちはカードを確認した、

「こうなるのか……」

思わず声に出てしまった、勿論周りには聞こえてないだろうけど、だがこれはおかしいこのカードをみんなに見せたらおかしいと思われるだろう、何故なら俺のカードには……何も書かれていなかったのだから


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